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主人公は悪役令嬢と仲良くなりたい  作者: SST
第七章 次は私が
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レベッカルート・エンディング

目を覚ます。

あれは夢だったのだろうか?わからない。

でもどうやら、戻ってこれたようだ。


「リシア様!?」


シンシア様が信じられない物を見たような顔でこっちを見ている。

あ、持ってたお花を取り落とした。


「シンシア様、来てくれていたんですね!」

「え、え、ええ!?カイト様!アランさん!!レベッカ様!!!!」


シンシア様は慌てふためきながら様々な人を呼ぶ。

シンシア様が慌てている様子はレアなので見ていて面白い。


「なんだシンシア、今エドワードの野郎を…はぁ!?」

「り、リシア様ですか…?」


みんな普段見れないような表情をしている。

ドッキリってこんな気持ちなのだろうか。ドッキリレベルじゃ済まないけど。


「死後の世界で神様と会ったんですけど、聖女の務めを果たしてこいと追い返されちゃいました。」


私はなるたけ何事もなかったようにそう話す。


「え、ええ…」

「そうだ、傷は!?リシア様、少し胸を拝見しても!?」

「ええ、構いませんよ、シンシア様。」


シンシア様が破れた服の隙間からのぞき込む。


「信じられない…傷跡はあるけど、傷は全部癒えてます…。」

「マジでそんなことあるのか?」


みんなワイワイ話し合っている。死んだと思った人間が生き返ったら収集つかないか…


「そうだ!レベッカ様を!」

「ああ、起こしてくる!」

「私はリシア様の傷跡を詳しく調べますから、一旦男の人はお引き取りを!レベッカ様だけ入ってもらってください!」


お姉さまは寝ていたのか。

ずっと寝てないみたいだったから、そりゃ寝ちゃうよね。


◆ ◇ ◆ ◇


私は上半身裸になり、シンシア様に体をチェックしてもらう。

やはり刺さったところは傷跡こそ大きく残っているものの、完全に治癒しているようだ。

そうこうしていると、隣の部屋からドタドタした音が聞こえてくる。

この音は。


「リシア!!」

「お姉さま!!」


お姉さまが部屋に飛び込んでくる。

私は思わずお姉さまに抱きつく。


「リシア、本当にリシアなんだな。」

「ええ、本当にリシアです!」


そう返した瞬間、お姉さまの目から涙がどっと溢れる。


「わ、わだし、リシアの死が…受け入れられなくて…」

「うんうん、そうですよね。でも生きてますよ?」

「夢でも…みでるのが…?」

「残念、現実です!嬉しいですか?」

「もう…どこにもいかないでくれ…」

「…はい、もちろん。お姉さまもですよ?」


こうして私たちは二人一緒に剣戟の先にたどり着いたのだった。



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