登場人物&魔法紹介(第一章+幕間終了時点)
登場人物
主要キャラ
エルメス
本作主人公。銀髪緑眼の15歳。
かつてフレンブリード家を追放された少年。その後ローズの導きの下で創成魔法を習得し、理論上全ての魔法を習得できるようになった魔法使い。
幼少期に失ってしまった、彼の魔法に足りない要素である心を学びに王都へと戻ってきた。
現在は実家に戻ることを拒否し、フレンブリード家自体が没落したため今までと同じく、平民のトラーキア家使用人という立場になっている。
魔法
『原初の碑文』
彼の師匠ローズが開発し、5年の修行を経て受け継いだ創成魔法。
効果は魔法の再現。視認した魔法の構造を分析し、分析結果を元に再構成することでほぼ同じ魔法を作り上げる。
一度再現に成功した魔法はその後も任意に扱えるようになり、再現するたびに術者は無限に魔法使いとして強化されていく。
そのため開発者ローズ曰く、『最強の魔法』と呼ばれている。
現在彼は、この魔法によって多種多様な血統魔法を再現可能。他にも魔物の魔法を再現する『外典魔法』や、汎用魔法を改良した強化汎用魔法なども操れる。
魔銘解放
効果は魔法の創成。魔法に込められた無数の魔法の欠片を組み合わせ、望む効果を起こす魔法を創成できる。
ただし何でも無制限にと言うわけではなく、どれだけ高度な魔法を作れるかは術者の魔法に対する理解と力量等に依存する。
『灰塵の世界樹』
彼が『原初の碑文』の魔銘解放を用いて初めて創成した彼の固有魔法。
『救世の冥界』と『火天審判』をベースに彼が習得した様々な魔法を組み合わせた、紫焔を放つ大剣の形をした魔法。
血統魔法と比べても桁違いの火力を誇るが、反面剣の耐久力や取り回しには劣る。現在その辺りも改良中。
カティア・フォン・トラーキア
エルメスの幼馴染。紫髪紫眼の15歳。
名門公爵家であるトラーキア家の長女。非常に見目麗しく、『夜の妖精』と一部では囁かれているとか。
かつては魔法を上手く扱えないため『欠陥令嬢』との蔑称も受けていたが、現在はその欠点も解消され当代トップクラスの魔法使いとなっている。
エルメスのことをとても気にかけている。かつて追放された時も自分が何とかできたのではと後悔したし、今も何かとこだわって自分のそばに置きたがる。だが根が非常に優しいためか、あまり強引には行けていない様子。
魔法
『救世の冥界』
トラーキア家相伝、その中でも最強との呼び声高い血統魔法。
効果は冥府の住人との対話、その結果として霊魂の意思を宿した霊体の兵士を召喚できる。
この兵は物理、魔法共に耐性が非常に高く、加えて霊魂の意思が離れない限り少ない魔力消費でいくらでも再召喚が可能。
また、霊魂の性格や質は魔法の性質上、術者本人の性格に大きく左右される。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
サラ・フォン・ハルトマン
カティアの学園での友人。金髪碧眼の15歳。
小さな貴族であるハルトマン男爵家に生まれたが、二つの血統魔法を扱える『二重適性』であったことが判明し、一躍貴族界で有名人に。
学園に入学し、その著名さと外見の美しさによって第二王子アスターに見初められる。その後、第二王子の婚約者という立場を結果的にカティアから奪うことになってしまい、一方的に気に病んでいた。
現在はカティアとも話し合うことができ、今まで以上に仲は良好である。
魔法
『精霊の帳』
彼女に発現した一つ目の魔法、男爵家令嬢が受け継ぐはずの無い血統魔法。
効果は結界の生成。望んだ場所に素早く適切な結界を生み出すことができ、応用性も高い。
強度や性質もある程度コントロールすることが可能なため、結界として以外の使用法も現在模索中の様子。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
『星の花冠』
彼女に発現した二つ目の魔法、これも男爵家には伝わっていない血統魔法。
効果は治癒。傷だけでなく疲労もある程度軽減することができ、効果の発現も非常に迅速。この魔法があるだけで味方の継戦能力が大幅に上昇する。
反面、呪いや残存魔力の除去等には効果を発揮できず、また魔力消費も大きいためあまりの広範囲発動や乱発は難しい等の欠点も存在する。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
ローズ(ローゼリア・キルシュ・フォン・ユースティア)
エルメスの師匠。赤髪碧眼、年齢不詳。
ユースティア王国の第三王女として生まれた、王国史上二人目である『三重適性』の魔法使い。次代の王は彼女であると誰もが確信していた。
しかし彼女の気質や考え方が異常であったこと、あまりにも実力が突出しすぎたこと等から王都を追放され、『魔女』の烙印を押されてしまう。
その後自らの魔法理論を突き詰め、『原初の碑文』を開発。それを血統魔法を持たないものに受け継がせたいと考えていたところ、エルメスに出会って彼を弟子とする。
現在は弟子エルメスを溺愛し成長を楽しみつつ、自らの魔法の可能性も模索しようと前向きに取り組んでいる。
魔法
『流星の玉座』
彼女が持つ一つ目の魔法、王家相伝の血統魔法。
効果は上空からの魔力光線による射撃。血統魔法の中でもトップクラスに強力な威力に加えて、『空から降ってくる』という特性により防御が極めて困難。
射程も広く、単純な攻撃性能であれば血統魔法随一と言って良い。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
『無縫の大鷲』
彼女が持つ二つ目の魔法、王家の中でも幻と言われる血統魔法。
効果は飛行。空を飛ぶということに関して、他の魔法(例えば風系統)で代用できないことはないが、自由自在に飛び回るとなるとこの魔法を除いては不可能。魔力消費も低く、直接攻撃力こそないが機動補助という点では頂点に位置する魔法である。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
『□□□□□』
彼女が持つ三つ目の魔法、出所も分からない、理念も分からない、そもそも魔法の正体すら分からない。何もかもが異端の血統魔法。
効果も不明。ただ攻撃的な性能はあるらしく、そのためこの魔法を受けるものは『何も分からないから防ぐことすら出来ない』という理不尽が直撃することとなる。彼女の魔法の中で最大のブラックボックス。
魔銘解放の効果は不明、そもそもあるかどうかすら不明。
『原初の碑文』
彼女が開発した創成魔法。詳細はエルメスの欄にて。
彼女はエルメスのように血統魔法を自在には操れないが、高い魔法の造詣によって強化された汎用魔法を用いる。その性能は一般的な血統魔法と遜色ないほど。
敵サイド(一章)
アスター・ヨーゼフ・フォン・ユースティア
ユースティア王国元第二王子。金髪紅眼の15歳。
幼少期より高い魔法の才能に物を言わせて育ち、傲岸不遜、けれどその力によって周りからの賞賛だけは無理矢理に得ていた王子様。
かつてエルメスの才能を目の当たりにして絶望してしまったことを根に持ち、エルメスに対して執着を持っていた。
現在は王族としての立場と特権を全て剥奪され、牢屋に入っているとか。
魔法
『火天審判』
王族相伝、その中でも強力なものの一角に数えられる魔法。
効果は炎と支配。まずは圧倒的な火力を誇る炎の一撃に加えて、自らの体を、そして他者の体をも操る支配の炎の二種類。支配したものには自分の意のまま、つまり肉体の限界を超えた動きをさせることも可能。
魔銘解放
効果は単純な通常時の威力の向上。火力が桁外れに上昇し、膂力も上がる。
また、今回アスターは使わなかった(解放状態で使えるほど習熟していなかった)が、支配の炎に関しても通常時より遥かに強力な効力を発揮できるようになっている。
クリス・フォン・フレンブリード
エルメスの兄。銀髪緑眼の20歳。
幼い頃は優秀な侯爵家跡取りとして期待をかけられていたが、エルメスが生まれた瞬間に父の期待が全てエルメスへと移ってしまった。
その影響でエルメスに恨みを募らせるようになり、彼が王都に戻った後も執拗に彼の力を認めようとしなかった、認めるわけにはいかなかった。
現在は彼と決着をつけたことである程度心に整理がつき、彼の見ている場所を知るために創成魔法を勉強し始める。
魔法
『魔弾の射手』
フレンブリード家相伝の血統魔法。
効果は魔弾の生成。この魔弾は高い威力に加えて『付与』という特殊な性質を持っており、属性を付与することで特定の属性に偏った強力な魔弾に変化させることもできる。他にも技量次第だが別のものに付与して推進剤としたり、自身の肉体に付与して速度上昇に用いたりも可能。
魔銘解放の効果は現時点では不明。
『原初の碑文』
偶然エルメスから受け継いだ創成魔法。詳細はエルメスの欄にて。
現時点では勉強し始めたばかりなので大したことはできない。が、教本を手に入れたことで今後は理解が進むだろう。
その他
ゼノス・フォン・フレンブリード
エルメスの父。銀髪緑眼の40歳前後。
名誉欲に取り憑かれた人間。かつてフレンブリードが公爵家だった時の栄華を昔聞かされ、自分が再度その栄光を取り戻すのだと息巻いていた。
そのためなら自らの子供さえも道具扱い、周りは全て自尊心を満たすためのものとして認識していた。
現在は貴族としての全てを奪われ、罪人として牢の中に幽閉されている。
血統魔法は、クリスと同じ『魔弾の射手』。
ユルゲン・フォン・トラーキア
カティアの父。紫髪碧眼の40歳前後。
かつてのローズの友人であり、ローズの思想に共感して特権主義に凝り固まったユースティア王国を変えようとした。
結局ローズは王都に愛想を尽かし出て行ってしまったが、彼女のことは未だ良い友人だと思っている。
彼女に教わった自分の考えを信じ、今日も国を変えるべく暗躍しているらしい。
血統魔法は現時点では不明。
シータ・フォン・トラーキア
カティアの母。紫髪紫眼の故人。
カティアの現在の思想に非常に大きな影響を与えた人。民を守るため魔物の大群に立ち向かった結果命を落とした。
今も冥府のどこかから彼女を見守っているかもしれない。
血統魔法は現時点では不明。
こういう設定集を出すのは初なのですが、いかがだったでしょうか。
本編で出し切れなかった魔法やキャラの設定も追加してあるので、楽しんで頂けたら嬉しいです!
遂に次回から二章開始です、詳しくは前話あとがきにて話した通り。
是非、お楽しみにしていただけると!
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