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憧れの彼女  作者: 「」
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散々いきがって見せていたがこの男。私をリードするつもりはないらしい。

甲斐のない。

でも私には好都合かな。

ただ目的地に行くには移動距離も踏まえて、まだ時間が空いている。

普通のデートならばどこかで落ち着きたいものだが。

といっても私は春人くん以外とデートしたこともないけど。彼とならばどこにいても楽しい。

1時間程度潰すならカフェにでも行こうと男を誘い連れ立って歩く。

ぴったりと張り付き、腕を絡ませ恋人繋ぎ。

丸メガネに髪をセットしていない真面目風の男の隣に、いかにも遊んでそうな風貌の私。

不釣り合い。


店外デートはお店の子は何人かしている。

人によるとしか言えない。

営業一つだともわかっているけどトラブルのもとになりそうだし、わざわざ時間単位で貰えるお金を計算すると下回るケースも多いだろうに。

無駄だと思っている。

店外してないのにこんなに迷惑な客にも当たるのだ。

お金でしか物事を考えられないようになったのは完全に風俗に染まっている証。


ただこんな私でも線引はしている。

本番は絶対にしない。

一度許してしまえば抵抗感なんてものは一切なくなる。

彼氏とのえっちですら金勘定で考えてしまいそう。

それがわかっていた。

春人くんをそんな目でみないための自衛だ。

だからソープの話も断った。


どこにでもあるチェーン店、一番最初に春人くんとデートで待ち合わせていたカフェ。

注文したものを受け取り外からは見えないけど、店員さんからは見える場所に腰を落ち着ける。

なぜだか全部私持ち。

呆れを通り越して怒りすら湧く。

しかも会話の大部分が自分の自慢話。

つまらない。

『そうなんだぁー』『すごいねっ』『知らなかった!』『かっこいい』と、適当な相槌。

途中から話は聞いていない。私はなんか変なBotになる。


男の話を聞き流しながら、香ちゃんとのガールズトークで浮気とはどこからかという話を思い出していた。

この場所がそうさせたのかな。


手を繋いだら。

二人きりで遊びに出掛けたら。

キスしたら。

セックスしたら。

人によって違う。


当時の私はキスをしたらと答えていたけど。

一般的に一番多そうなところを選んだ気がする。

春人くんが誰か別の誰かとえっちするのを想像。

やばい泣けてきた。

じゃあ、キス。

心が冷える。

デート。

辛い。

手つなぎ。

怒りが湧く。


私って器小さいな……。

春人くんにやってほしくないことを自分がやっていると思うと最低だな。

こんな女死ねば良いのにって。

心の中で苦笑い。

その苦味をラテの甘さで誤魔化す。



「そろそろ行こう?」



時刻は17時を過ぎた。

これですべて終わり。

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