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翌日。
宮下君たちに時間を少し貰い、私のことを話した。
春人くんが昨日言ってくれた言葉を貰いうけ、彼が信じる彼らを信じる。
それだけで十二分に勇気が湧いた。
これまで半年間の出来事を話した。
何も言わずに真剣に耳を傾ける宮下君と香ちゃん。
私がすべてを告げると香ちゃんは涙を流し、私を抱きしめてくれた。
宮下君も涙目になりながら地面を見つめている。
そこに侮蔑の視線などはなかった。
一つ重荷が降りた。
心が軽くなった。
しばらく間、部屋は静かになり私達3人は沈黙していたが。
こんな話をされてどうしたらいいのかわからない、そんなところかな。
私も言葉がみつからないし。
その沈黙の帳を破ったのは、部屋の隅で私たちを見つめていた春人くんだった。
「っていうことだ。重い空気は終わりして楽しいことを考えよう。せっかくの旅行楽しまないともったいないだろ? ここからいつも通りで」
「わかった」
「うん」
「そうだな」
春人くんの言葉に三者三様に返事を返し、一同はレンタルカーで美ら海水族館を目指す。
この旅行は名一杯楽しむ。
最高の思い出にするのだ。




