提案
お読み頂き誠にありがとうございます。
そして昨日ブックマーク100件を超えました。
誠にありがとうございます。
これからも頑張って1日1話の短いスパンで投稿できるように頑張りますので、
よろしくお願いいたします。
49日目
今日は朝から防具屋のデムズさんの所に向かいます。
本当は昨日のうちに行くべきだったのですがなんだかんだで忘れていました。
店に入ると第一声が怒鳴り声です。
「遅い!!!今までどこほっつき歩いてたんだ!!!」
そう言ってすごい剣幕で怒鳴っています。
「おはようございます。デムズさん」
「おはようございますじゃないだろう!!俺は3日後に来いって言っただろう!!!」
うん、これダメだ謝り倒すしかない。
そう思い遅くなったことを謝って怒りが収まるのを待ちます。
「で?領主直々の依頼で採石場に石を取りに行っていてうちに来れなかったと?」
幾分か怒りが収まったようで遅れた理由を説明してます。
「そうですね、朝起きたらいきなり使いが来て石を採って来てとの依頼で・・・」
「で?お前は石をどのくらい採ってきたんだ?」
「え~っとですね・・・」
そう言って依頼された各大きさの石材を千個単位で採掘してきて、現場に置いて来た旨を伝えたところデムズさんは笑いだしました。
「そうか、そんなに持ってきて置いて来たか!!グランバルの驚いた顔が目に浮かぶな!!」
どうやらデムズさんはバンズだけではなくグランバルさんとも昔の喧嘩仲間のようです。
機嫌が戻ったようで自分とハンゾウ用の防具の微調整を始めます。
「よしこれでいいだろう。しばらく使って違和感があるようなら見せに来い!」
そう言って用は済んだとばかりに奥に行こうとするデムズさんに今回眷属化したミノタウロス5体分の鎧をお願いします。
「ゴブリンの次はミノタウロスだと?」
そう言って影から出てきたカウア達5体の体格を確認しています。
「マサト、お前こいつらの分もアトゥロォゥシャスタートルの素材使って作れとか言わないだろうな?」
どうやらアトゥロォゥシャスタートルの素材が余らなくなるのが気に入らないようです。
「まあ、アトゥロォゥシャスタートルじゃなくても一角地竜の素材と鉄製で作ってもらえれば大丈夫です」
そう言うと安堵したような顔をしたデムズさんですがすぐ真顔になり口を開きます。
「鉄でいいっていうがな、いまプレモーネでは鉄不足なんだよ」
そう言ってデムズさんは思案顔になっています。
「デムズさん、鉄なら沢山ありますよ?」
そう言ってアイテムBOXから1キロぐらいある一塊の鉄を出し渡すとデムズさんは鉄の品定めを始めます。
「マサト、これどのくらいの量がある?」
「え~っとですね、3tぐらい?」
「3t?それはどのくらいだ?」
そう言えば重さの単位が日本じゃないんだ・・・。
そう思いながら先ほど渡した鉄の塊が約3千個程ある事を伝えます。
「これが3千個か?そうか・・・」
そう言ってまた考え込みだします。
恐らくどのくらいの値段で売ってくれるか考えているんだと思います。
「デムズさん、その塊1千個差し上げますんでミノタウロスの鎧お願いします」
「お前本気で言っているのか?」
「はい本気ですよ。どうせデムズさんの事ですからその鉄で大儲けしようとか思わないで自分で使う分以外は若手の職人とかに回して技術を磨かせるんでしょ?」
そう言うとデムズさんは図星だったのか顔を真っ赤にしてワナワナしています。
「てめぇ!!鉄だけおいてとっとと出ていきやがれ!!!」
そう言って鉄を大量に受け取ると店を追い出されました。
今度は2日後に来いとの事でした。
うん、デムズさんって口は悪いんですが兄貴肌なんですよね。
明後日51日目に再度店に顔を出すことにします。
それにしてもカウア達の武器って何がいいんだろう?やっぱバトルアックスかな?
今晩辺りにカウア達に聞いてみよう。
そう言えば転移まであと11日、デムズさんからカウア達の鎧を受け取るのが51日目だから受け取ったらその足でゾルス達がいる砦まで行こうかと思います。
そう思いながら町を歩き散策をします。
町を歩きながら思ったのですがこの世界には石鹸などの日用雑貨など日本では普通に使っていたものが無いような気がします。
そしてしばらく歩くと革製品を売っている店の前に出ました。
そう言えばゾルスの配下になったゴブリン用の防具とかを作ろうかと思ってましたが鉄だけだと着心地が悪そうなので放置していました。しかし、革紐とかがあれば肩の部分とか革製にすることで着け心地がだいぶ良くなるはずです。
そう思い店に入り革紐を物色します。
どうやら鉄は不足しているようですが革は在庫が多いようで山積みになって売られています。
穀物を売ったおかげでお金は沢山ありますが使わなければプレモーネの経済が良くなる事は無いのでとりあえず散財を惜しまず買い占めをします。
革紐を購入後お店の人は自分が店をでてしばらくしても店頭でペコペコ頭を下げてました。
うん、相当過剰在庫で困ってたんだろうな・・・。
そう思いながらふと思いついた事があったので今度は月山部長の居る相談所に向かいます。
「月山部長~こんにちは~」
「ああ武内君か、グランバルさんから聞いてるよ、随分活躍してるそうじゃないか」
そう言って月山部長はデスクから立ち上がり応接ソファーを勧め、お茶の準備を始めます。
「スイマセン、部長にお茶を入れてもらうなんて、お構いなく」
そう言ってソファーに腰を下ろししばらくするとお茶の入ったカップを差し出されます。
「いやね、ちょうどお茶休憩を取ろうかと思っていたんだ」
そう笑いながら月山部長は自分の向かい側のソファーに腰掛けます。
うん、こういう偉ぶらないで何でも部下にやらせず自分で出来る雑事は自分でやる。それでいて嫌味が無い。
そう思うと月山部長が出来た人間だなとつくづく思います。
「それで今日はどうしたんだ?」
そう言って月山部長は来訪の理由を尋ねます。
「いえ、今日町を歩いていて思ったんですが、日本で普通に使っていた生活雑貨、例えば石鹸とかですけどこの世界には無いじゃないですか、そう言うのを作れればそれなりに自活の道が開けてくると思うんですねよ」
そう言うと月山部長がうなずき同意をしてくれます。
「あとは料理とかもありですよね、この世界に日本と同じような調味料がありませんから大体が塩とスパイス、またそれをベースにしたソースなどの味付けです。日本の調味料を使った日本で食べられている料理とか出す店を作ったらそれなりに繁盛すると思うんですよ」
「そうだな、武内君の言う通り石鹸やらの日用雑貨も無いし風呂もシャワーもない、味付けも単調、だったら日本で普通の物を売り出したりするのも一つの手だがな・・・」
月山部長はそこまで言うとそれ以降の言葉を飲み込みます。
「先立つものはお金ですか?」
「そうだな、武内君はハッキリと言う性格なんだな、会社に居た時はそんな風には思えなかったのに」
そう言って何か昔を懐かしんでる感じです。
と言ってもまだこの世界に来て1月半弱しかたってないんですけど。
「そうですね、この世界に来て自分でも随分変わった、いやしがらみが無いんで本音でしゃべれるようになったって感じでしょうか」
そう言って笑うと月山部長もつられて笑います。
「ただ石鹸を作るって言っても私は作り方知らないぞ?」
「そうですね、自分も知りませんが転移してきた人の中に一人ぐらいはうろ覚えでも知っている人がいるかもしれません。それに日本の調味料は自分のアイテムBOXに多少なりとはありますが、無限に出てくる特殊フォルダーは3つなので安定供給は難しいんです。問題は沢山ありますが、醤油や味噌、酒なんかのつくり方がわかる人が居ればそれも制作して販売するなりして自活に役立つと思います」
「確かにな、とは言えさっき武内君が言ったように先立つものがな・・」
そう言って月山部長は苦虫を嚙み潰したような顔をしています。
「それなんですが、一つ考えがありまして」
「本当か?」
そう言うと月山部長が体を乗り出して先を促します。
「はい、自分からと言うと後々面倒な感じもしますし、失敗しても同じ日本人からだからってなる気がするんでグランバルさんを巻き込んで領主からの投資という形を取ります」
「領主からの投資か?」
「はい、自分がグランバルさんにそこそこまとまったお金を預けますんで部長に取りまとめをして頂き、形が出来そうなものにはグランバルさんから初期資金を投資するという形です」
「確かにいい案だとは思うがグランバルさんをかませる理由は何だ?」
確かに領主であるグランバルさんをかませる理由はあまり理解できないかもしれません。
「理由は、1つ目はプレモーネ領の領主は日本人が自活出来るように投資も行うと内外に宣伝が出来る事、2つ目は転移してきた日本人が領主のおかげで自活の目途が付いたと認識して貰う事、3つ目は日本人と領主のおかげで生活が良くなったと町の人に認識をさせる事。そんなところでしょうか」
そう言うと月山部長は少し考えて口を開きます。
「その理由だと領主の判断で町が良くなって日本人はその手伝いのように聞こえるが?」
「はい、それでいいと思います」
「その理由を聞かせてくれるか?」
「そうですね、1つは日本人が増長し暴走しない為、もう1つは日本人を攫ってその技術をと考える人間を減らす為です。領主が居るから日本人の知識が活きる。反対に言うと領主が居なければ日本人はタダの人、そう内外に思わせることでトラブルに巻き込まれるのを防ぐ意味合いがあります」
「そういう考え方も出来るか」
「そうですね、それに領主からの投資で自活が出来るようになれば他国から万が一引き抜きがあった場合でもすでに自由に生活できる状態ですからそう簡単に引き抜きに応じないと思いますし」
「確かにな、生活が安定してなければ安定を条件に引き抜きが出来るが安定していたらそうもいかなくなる」
「そういう事です」
そう言って一旦話を止めてお茶を飲みます。
月山部長も話を自分の中で整理しているのかお茶を飲んで気分を落ち着けているようです。
「武内君、お金の話で申し訳ないがグランバルさんにいくらぐらい預けるつもりなんだ?」
「そうですね、大体最初は100万レン程預けようかと思っています」
「100万レンか、大金だな・・」
「そうですね、まあ3回目の転移が終わって転移者を町に連れてきたら自分はちょっと隣国に行って偵察がてらお金を稼いでくる予定なので自分としては気にならない金額ですが」
そう言って笑うと月山部長は苦笑いをしています。
「100万レンが気にならない金額か・・・」
そう呟いて月山部長は少し思案をした後に口を開きます。
「武内君、グランバルさんに預けるのとは別に10万、いや5万レンでもいいんで私に預けてくれないか?」
「それは構いませんが?」
「いや、何かを作ったりするにも最初はそれなりに試行錯誤が必要になるだろう、その際の資金にしたいんだ。その上で技術が確立されたらグランバルさんに申請をして投資をして貰う。この流れでどうだろう?」
さすが月山部長と言ったところでしょうか。
短時間で理解してさらに効率的な方法を導き出します。
「わかりました。とりあえず30万レンをお預けします。実験用の建物を借りたり材料費とかも必要でしょうから部長の判断で使ってください」
そう言って30万レンを部長に預けます。
最初は言い出した金額の3倍に驚いていましたが、日本人の今後の生活の為にケチる訳にはいかない旨を伝え受け取ってもらいました。
「それはそうと、滝山さんはどうしてますか?」
急に話が替わり月山部長も困惑をしています。
「滝山君か?彼は今、日雇いの仕事をしているが・・・それがどうかしたのか?」
「いえ、滝山さんってアウトドア好きじゃないですか、燻製とかの保存食にも詳しいかなって思ったんです」
そう言ってゴブリン砦が食料不足に陥らないよう燻製とかの保存食を作る方法をゴブリン達に教えて欲しい旨を伝えます。
「そうだな、滝山君が教えると言えば私は構わないが、滝山君次第だな・・・」
そういう月山部長に滝山さんには日当として1000レンを提示してると伝言をお願いしその後雑談に興じます。
以前持ってきたお酒や肌着や下着、女性用の衛生用品は人気だったようですがやはり持って行った部長が一瞬冷たい目で見られたそうです。
その後、武内からとの事で冷たい目線からは逃れたそうですが、うん何か自分が被害受けているような・・・。
「それにしても武内君の特殊フォルダーは便利というか反則と言うか、魔力と引き換えにそのフォルダーに入れたものはいくらでも出すことが出来てその上、使用する魔力もそんなに必要ないとはな」
「そうですね、5個あるうちの2つは米と小麦が詰まった1t袋が入ってますので穀物に困ることはありませんが、あと3つの使い道がですね・・」
そう言って話していると月山部長が一つ質問をしてきます。
「1t袋に入った米や小麦が入るなら、箱なんかに物を詰め合わせて特殊フォルダーに入れたらその詰め合わせたものがいくらでも出せるようになるんじゃないか?」
月山部長の言ったことは考えてもいませんでした。
「確かに、それが可能なら日本の調味料とか日用品などいくらでも出せる事になりますね」
「まあ出来ないかもしれないがふと思っただけだから本気にせず大事にフォルダーの使い道を決めてくれ」
そういう月山部長の言葉はすでに届いてなく既にどこに大きな箱を注文しようかと頭を巡らせてました。
とりあえずその後も雑談をし、夕方近くになったので、今回もウイスキーと焼酎、あと紅茶と緑茶のティーパック、インスタントコーヒーを渡して、滝山さんへのオファーをお願いし相談所を後にします。
うん、なんか有意義な情報交換が出来たような気がする。
そう思いながら家路につきます。
家に着いたら錬成術で丸太を使って大きな箱を作ってみようと思います。
うん、いろんなものが入った箱を特殊フォルダーに入れられればその中に入っているものもエンドレスで出す事が出来るはずです。
在庫を気にせずいくらでも日本の品を使用できます。
うん明るい異世界生活が見えてきた気がします。
ブックマーク・評価を頂きありがとうございます。
拙い文章・誤字脱字が多く読みづらいかと思いますがお読み頂ければ幸いでございます。
あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。
また、気になる点のご指摘等誠にありがとうございます。
誤字のご指摘ありがとうございます。
出来るだけ1日1話を目指しますが仕事の関係で2日に1話になる日もあるかもしれませんがこれからも頑張って書いていきます!!!




