城壁の上の舞踏
ブックマーク・評価を頂きありがとうございます。
拙い文章・誤字脱字が多く読みづらいかと思いますがご拝読頂ければ幸いでございます。
あと、図々しいお願いではございますが、評価頂ければなお幸いでございます。
明日から数日は夜の更新になります。
出来るだけ1日1話を目指しますが仕事の関係で2日に1話になる日もあるかもしれませんがこれからも頑張って書いていきます!!!
プレモーネの門の上は大変な騒ぎです。
なんたって大型のサンダーウルフがすごい勢いで走ってきたかと思うと城壁の上に飛び乗ったのですから警備の兵士も大慌てです。
そんな兵士の様子をさして気にもせずアルチは兵士たちに話しかけます。
「わたしはマサト様の眷属であるアルチです。ここの領主のグランバルさんという人に手紙を持ってきました、取り次いでもらえますか?」
「な、魔物がしゃべった!!!」
「どういう事だ!!」
「魔物の罠だ!そういって油断したところを襲う気だぞ、気を抜くな!!」
城壁の上は大騒ぎになっています。
アルチにはこうなるだろうと伝えてありますので慌てた様子はありませんが騒ぐだけで一向に進展しない状況をめんどくさそうに眺めています。
「ではマサト様よりの伝令が来たと守備隊隊長のアモンさんかロレンスと言う兵士に伝え呼んでください。」
まさか守備隊隊長の名前が出てきたり、同僚兵士の名前が出て来るとは思ってもなかったのでしょう。
数人の兵士が城壁から駆け下り兵舎の方に向かっていきます。
しばらくしてアモンさんとロレンスが城壁にやってきました。
「マサトからの伝令ってのはホントか?」
アモンさんは臆せずアルチに近づき話しかけます。
「はい、マサト様より現在の調査状況の書かれたこの手紙を届け今後の調査についての指示を手紙で貰ってくるように言われております。私がここに来た際こうなる事も予測して守備隊隊長のアモンさんとロレンスさんを呼べば多分事情を理解するだろうと言われておりましたのであなた方のお名前を出しお呼びしたのです」
そういい口に咥えていた手紙入れをアモンさんにむけて器用に放ります。
「まあ、マサトなら納得だな。おい、お前ら!!槍を下ろせ、こいつは敵じゃないから安心して持ち場に戻れ!!!」
そう言われても兵士たちはどうしていいか分からずオロオロするばかりです。
そんな状況をアルチは城壁に伏せてあくびをしながら眺めてます。
手紙入れから手紙を出し内容に目を通したアモンさんは、アルチにそこで待つよう伝え、兵士たちにも絶対に手を出すなと命令をしロレンスにアルチの相手を命じ急いで城壁を下りていきます。
「おい!!馬を出せ!!今すぐギルドと領主館に行く!!」
そう言って城壁から下に降りる階段を下りながら少しでも時間が惜しいと言わんばかりに指示を出します。
そして下に降りると同時に用意された馬に跨り駆け出していきました。
アルチの相手を命じられたロレンスはどうしていいのか分からずオロオロするばかりです。
「なにをそんなにオロオロしておるのだ?ロレンスとやら」
「えっ自分ですか?」
「ロレンスと言うのはお主じゃろう、他にロレンスはおるのか?」
「そ、それは兵士の中でロレンスは自分一人ですけど・・・」
「ふむ、マサト様の言う通りなんか少し頼りない感じじゃな~、ほれロレンスシャキッとせんか!!」
そういうアルチの言葉に余計オロオロするロレンスですがアルチは気にする様子もなくロレンスに話しかけます。
「ちょうどよい、わたしが稽古を付けてやろうか?」
「いやいや、稽古って・・・・敵うわけないですから」
「そんなのははなから分かっておる、私が本気になれば一瞬で終わるな、安心せい、私からは手を出さん、練習用の剣を持ってきて私に挑め、少しでも体に剣を当てられれば褒美としてマサト様に頼んでお前用の立派な剣を作ってもらってやろうぞ」
そんな話をしていると、兵士の一人が訓練に使う刃の無い剣を持ってきてロレンスに渡します。
「え~~ほんとにやるんですか~」
ロレンスは今にも泣きだしそうな顔をしています。
周りの兵士は人ごとのようにはやし立てロレンスを煽ります。
アルチは大きく伸びをするとゆっくりとロレンスの前に歩みだしました。
「さあ参れ、そんなへっぴり腰ではすぐに魔物の餌になろぞ」
そういい、ロレンスを見つめています。
「やれば良いんでしょやれば、行きますよ!!」
そう言ってロレンスがアルチに切りかかりました。
結果から言って予想通りロレンスの完敗でした。剣を当てるどころか終始完全に遊んでいるアルチに翻弄されました。
「ハァハァ、ハァハァ、ゲホッ、ハァハァ、・・」
30分もしないうちにロレンスは息を切らしてへたり込みます。
「だらしないの~~、お主無駄な動きが多すぎじゃ、大振りに剣を振るうのではなくコンパクトに剣を振るいここぞと言うときに全力の一撃を入れるのじゃ。」
そう言いロレンスの戦い方の総評をすると、つまらなさそうにアルチは言い周りを見渡します。
「誰か、ロレンスの替わりに相手をする者はおるか?私に剣を当てれば勝ちじゃぞ?」
そうはいってもロレンスが遊ばれていたのを見ていた兵士は誰も名乗り出ず顔を見合わせるだけです。
「よし、俺が相手だ!!」
そんな中、一人の兵士が声を上げます。周りの兵士からはお前じゃ相手にならないなどとヤジが飛んでいますが本人は一向に気にする様子もなく訓練用の剣を取ります。
「守備隊所属のタイロだ、よろしく頼む、いざ!!」
そういうとタイロはアルチに挑みかかりました。結果はロレンスと同じく30分もしないうちに座り込んで
ます。
「ハァハァ、ハァハァ、ハァハァ、・・全くかすりもせんとは」
「クックック・・」
アルチは楽しそうに笑いタイロに話しかけます。
「お主、敵わぬとわかっていながら挑むとはなかなか見込みがあるな、まあ剣の腕はロレンスと大差ないが意気込みは良いの、お主もロレンスと同じで大振りに剣を振るうのではなくコンパクトに剣を振るう事を心掛けるべきじゃな、あと肩に力が入り過ぎておる、もう少し肩の力を抜いて剣を振るえば剣速は少しはやくなるじゃろう」
そう言いながらアルチは楽しそうに笑います。
そうこうしているうちに騒ぎを聞きつけやじ馬に来た兵士たちが次は俺だ!!と次々に名乗りを上げだしました。
その後は次々に挑みかかり力尽き座り込んでは総評をされるの繰り返しです。
いつの間にか城壁の上はお祭り騒ぎのようになっていました。
「お前ら!!!何をしている!!!!」
アモンさんの一括で場が静まり返ります。
「おお、アモンさんとやらか、いやなに、ちょっと暇だったのでな兵士の訓練をしておったのじゃ、そうさの~おおむね訓練は積んでいるようだが皆共通して型にはまり過ぎておるな、それにみな大振りが多い、もう少しコンパクトな剣の使い方の訓練をした方が良いぞ」
そう悪びれもなく言うアルチにアモンさんは大きくため息をつき、へたり込んで大きく息をしている兵士を見ます。
「お前らな~~」
「ははは、まあよいではないか、守備隊の諸君もよい実践訓練になっただろう」
そういいため息をつくアモンさんに領主であるグランバルさんが楽しそうに声をかけます。
「それはそうですが・・・それにしてもお前らもだらしないぞ!」
そういうアモンさんにアルチは楽しそうに話しかけます。
「クックック・・そういうてやるな、私はマサト様の眷属になり強化して頂いたサンダーウルフじゃぞ、そうそう敵う人間なぞおらんよ。それでも挑んだものは勇気を称えるもので叱るものではなかろうて」
「はぁ~~~」
アモンさんのため息が城壁の上に響きます。
「アルチと言ったか、以前はいなかったが最近眷属になったのか?」
「ええ、数日前に眷属として迎え入れて頂きました」
「そうか、俺が領主のグランバルだ、マサトからの手紙の返事を書いておいた、これを届けてくれ」
そういうとグランバルさんは臆した様子もなくアルチに近づき手紙を入れる筒を咥えさせます。
「じゃあ頼んだぞ、それと訓練を付けてくれて感謝する」
グランバルさんがそう言い終わるとアルチは軽く頭を下げてふわりと城壁から飛び降り、そしてものすごい速度で南西の森に消えていきます。
「あのスピードで襲い掛かられたらうちの手練れ兵士でも相手にならんな・・・・」
そんな独り言が城壁の上で誰に聞かれることなく風に消えていきました。
ご拝読頂き誠にありがとうございます。
本日中にもうもう1話、投稿できるかな・・・
とりあえず頑張ります。
よろしくお願いいたします。




