219.クランのために無属性虹亀卵
『というわけだったんですよー』
『うーん、セツナそれは……』
現在夜のレインボーシータートル狩り。もちろん双子座の加護を使い、さらにNPCとペアということで別チャンネル狩り場独占をします。効率上がりまくり。
半蔵門線だけでなく、ピロリも双剣の付与剣を作ることにしたのだ。【紫電】がすごくよかったそう。
イェーメールの鍛冶たちに聞きに行ったらやっぱり無属性のレインボータートルエッグが2つ必要だという。
ソーダは悩んでいるところで、一応ドロップが出たら買い取るという話だ。
欲しいのは無属性なので、【属性看破】を使わずに無属性を総当たりしようと思ったけど、ヴァージルが構わないというので基本的に全部ぶっ倒す方向でやっております。
案山子から新しいご飯だよと豚丼ももらってきている。豚丼……うまそー。
豚丼、親子丼、カツ丼、牛丼の4つの動画を合わせたショート出したら面白いかな。
全部同じ顔してそうだけど。
きっと親衛隊のみなさんが、これは牛丼の顔だとか検討会しそうで。答え出さないで流すのはありだな……やろっと。
『そういえばセツナ、第8都市の騎士団の一員が細剣の使い手でな。固有スキルを持ってるんだが教えを乞うなら連絡を取るが』
『おお! 是非! 今すでに教えてもらってるのが、火、風、雷で……』
と、属性、スキル名を告げる。
『定時連絡のときになるが、もし別の属性の固有スキルを持っていたらお願いしておくよ』
『ありがとう! お礼は何がいいかなぁ』
『それも合わせて聞いておこう。彼もまた貴族だから、金よりも珍しいものや……そうだな、このレインボータートルエッグも普通に喜びそうだな』
『無属性のタートルエッグ、すごく、需要高そうだ』
『普通のものの倍の値段するんだろう?』
無属性、高かったよ!
ファマルソアンに一応聞いてみたのだ。無属性でこの大きさならおいくらですか? って。
1000万シェルでした。1200万出してもいいとも言われた。
ヴァージルへのお礼も渡さないとだよ。てか、トラヴィスの借金返せたな、これで。いや、あいつは苦労した方がいいからぽいっと渡してやる気はないけどさ。
夜通しやって無属性1つ手に入れた。
しばらくヴァージルのお休みの日に通うしかないな。クランの戦力底上げは望むところなのだ。
ただなあ、ちょっと思うところもあるのだ。こんなに出にくいレインボータートルエッグ、本当に必要なの?? と。
これって籠もる人がいてやっとなんだが……ああ、普通に狩りに行くと人で溢れているって言ってたっけか?
ご飯をここで食べようかと思ったが、なんでもシロユリ採取許可が出たそうだ。なので聖騎士団にお邪魔して、ヴァージルの部屋で食べることにした。
となると、やってくるのはアランだ。
「美味しい気配を感じた!」
当たってはいるんだが。ヴァージルの視線が厳しい。
「なにもしていないやつが当然のごとくやってくるのがおかしい」
自分への分配率減るとかで怒ってる……わけではないな、さすがに。
「まあ、たくさんあるから大丈夫だよ」
そうやってどんぶりをどどんと4つ。
「全部違う……」
「さすがにどんぶり4つは食べられないだろ? 半分ずつしたら?」
取り皿もあります!
俺は今日はカツサンドの気分。桃ジュースと一緒に。
梅ジュース飲みたいなぁ。……ビエナちゃんところに梅の木あったんだよねー。青酸だよな、青梅。
あとでちょっと採取させてもらおうかな。案山子と相談しよう。
いや、梅と言えば梅酒。柚子も一緒にか。
美味しく朝ご飯をいただいて、シロユリをいただきに参りました。花壇に綺麗に植えてあるんだよね~。全部採る訳にもいかず……と思ったらこれもベラドンナやヒガンバナと同じパターンだった。葉っぱさえ残しておけばまた生えるヤツ。
クランハウスの俺の部屋が鉢植えだらけになっていく。しかもさ、シロユリ背が高いんだよ。存在感がすごい。
大きめの鉢植えを準備してくれていて、1つ掘り返して植え替える。
「ありがとう。すごく助かる。お礼は何をしたらいいんだろう?」
「そうだな……神殿のボランティアの人が世話をしているんだ。金を寄付でもいいんだろうけど……治療院に薬の寄付が喜ばれるかもしれない」
「お、了解! じゃあ材料集めして~、調薬して、今度持って行くよ」
ヤーラ婆に聞いてみることにした。
クランハウスに戻って部屋にユリの鉢植えを出す。花をぽきっと折って、今度ローレンガに行った時頼もう。
そしてヤーラ婆のお店に向かった。
「こんにちは~」
「いらっしゃい」
「実はご相談があって」
神殿に世話になったお礼に、治療院へポーションを納めたい。その場合どの程度の効き目のポーションがいいか、そのレシピを教えてくれないかと尋ねる。
「そうだなあ。白ポーション程度なら普通に在庫はあるだろうし、せめて黄、出来れば橙だな」
「じゃあ、ポーションの橙って教えてもらえます??」
「お前さんまだ白しか覚えてないだろう。こういったことは段階を踏むんだよ。材料教えてやるから、採ってきな! 礼はその採ってきた物の半分でいいよ」
地図を広げて材料が良く採れる場所を教えてもらった。
どちらもアランブレからすぐだ。
ぎょろちゃんに乗ってささっと集めてくる。
そして無事ポーション黄と橙のレシピをゲットしました。
後は生産施設で一生懸命作ろう。
ヤーラさんに礼を言って、先日モヤシラとジャンドゥーヤと一緒に入った生産施設へ。受付で【調薬】目的と告げ、施設を借りる。1時間1000シェル。延長は中でアナウンスがあるらしくそこで選べるという。ポーション瓶も足りなくなったら部屋で買えるそうだ。
俺は教えてもらったポーションを作る。
うあー、1時間あっという間だなぁ。
ついでに毒の素も。
結構便利だなと思うんですよ、毒系。【ポイズンボム】は相手が穴蔵とかに潜んでいるときめちゃくちゃ効くしね。
アンジェリーナさんのところにも行きたかったが、せっせと作って治療院に納品へ向かった。
ブックマーク、評価、いいねありがとうございます。
誤字脱字報告も助かります。
何丼を食べているでしょうショートは、過去一の再生数となることでしょう。




