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貸本屋のお姉さんに気に入られるために俺は今日も本を読む  作者: 鈴埜


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158/362

158.みんなで行けば怖くない

あー、間違えて2話投稿してしまいました。


明日の更新はお休みします。

 なかなか行くメンバーが決まらない。

『俺一番レベル低いし、デスペナ少ないから行こうか?』

『いや、案山子の【鑑定】がしっかり発動するまで耐えられるヤツが必要なんだよ。セツナ、当たったら死ぬだろ』

 それは、死にますね。

 そうか、案山子はもうメンバーに入ってるのか。


『俺の【鑑定】が一番熟練度高いからねッ! 食材の鮮度とか見分けるから、どうしたって高くなるんだよッ」


『マスターのところ一度女王アリに対峙してるんだから、案山子だけ貸してくれよ』

『そうそう、黒豆に女王アリ見せてあげたいし~ねー、黒豆っ!』

『まあ、欲を言えばそうなるね』

 蒼炎のキャラバンも、黒豆が意見を露わにしたことで盛り上がって来た。


『収拾つかなそうじゃのう』

『うちはまあ、別にいいけどね。それでも。行ってもいいし、行かなくてもいいし』

『どちらにせよ早くして欲しいでござる』


 一度女王アリに対面してる、こちらのクランは冷めたものだ。


『よし、じゃんけんだ』

『いや、じゃんけんとかじゃなくて、人数絞ってくれよ。蒼炎が行くとしたら、黒豆と案山子でいいの?』

『はっ!? 私も行くに決まってるでしょ?』

『私だって!』

『絶対行くのですぅ~』


 あそこのクラン危険そうなのに、ソーダは切り込んで行くな。


『それはそれで意味ないんだけど。揉めるならクランから1人ずつにしたら? 俺んところは案山子出すからさ』

『俺行きたい!』

『私だって!』

 ロジックも同じでしたー。


『これさ、みんなデスペナ気にしてないならもう一緒に行けば?』

 と、1番レベルの低い俺が提案してみますよ。

『セツナ……』

 それを言っちゃあおしめえよってやつだよね。わかってるけど、みんな、結局行きたいんでしょ?

『よし、行くか!!』

『やったろやったろ!!』

『今のレベル帯のデスペナなんて三日もあれば取り戻せるしね~』

『なんならアリと戦ってたら結構上がる。羽アリ見逃したらおかわり運んで来てくれるし』

 戦闘民族が多かった。


『よし、マスターみんなで行こう!』

『あのさ、事前相談意味なかったじゃん』

『マスターさん、うちもみんな行きたいらしいです』

 ゲームなんてそんなもんだよねーと言い出してバフが飛び交う。


『仕方ないなぁ。ただ、もう死んだら帰還。リザしない。アイテムもったいないから。ポーションも使わないし、エナドリなんてもってのほか。OK?』

『討ち死に覚悟で行くぜ!』

『いや、確実に討ち死になんだよ……』


 女王アリの酸攻撃つよっ。ヴァージルのあのスキルすごっ!!

 仲良くみんなで討ち死にしましたとさ。

「意外に慎重じゃなかった」

「だねーッ!」

 案山子が大笑いしていた。


 それでも、【鑑定】結果、女王アリの弱体化は30%になってたらしい。第2形態になるのも早かった気がする。火力山盛りだったしね。せっかくだからと女王アリに効く属性探りもした。結果、火が結構効きそうだということになった。

「【メテオレイン】降らせるのが効果的っぽいからよかったかな。女王アリの【鑑定】にも時間かかったしね」

 現在クランハウスでぐだり中。蒼炎とロジックのリーダーだけ招待している。

 みんなそれぞれ配信アカウントがあるらしいので、動画内の取り決めなどを話し合っていた。俺は、夜が明けているのでお先に失礼するのだ。


「なんか俺必要になったらクランチャットで教えて~」

 みんなに手を振って、クランハウスを出たところから【隠密】を使う。

 絶対に、絶対にアンジェリーナさんの存在を知られてはならぬのだ。

 そう、俺は心の狭い男。


「こんにちは」

「いらっしゃいセツナくん」

 あー、今日も素敵っ!!

 さて、何か攻略のヒントになることはないかなー?

 今後もレベルを引き離されないために、クラン狩りには参加して行こうとは思っている。しばらくアリとお付き合いするのだろうから、女王アリの酸攻撃を防ぐ術を何か考えたい。

 あの酸、ヴァージルの盾がないとざばっともろかぶりする。敏捷値の高い、半蔵門線や他クランの数名は避けられたらしいが、ソーダの盾は使用不可になった。これはわりと安く修理ができるらしい。

 もろかぶりした面々は、HPが徐々に削れて行くのだが、ここにまさかの風攻撃を食らわせるのだ。女王アリ強し。広範囲の攻撃を防ぐ術が必要だということになった。


「そうそう、セツナくん。生活魔法大全が揃ったのよ、刊行分全部」

「えっ!? 借ります!!」

 これは……あれか。俺があの先生の研究室で見られるようになったから、システムが放出したやつっ!! あちらはただ。こちらは500シェル。


 もちろん払います。


《称号 【生活魔法マイスター】を手に入れました》


 マイスター……効果は、生活魔法の効果が倍になる。

 地味な魔法だから倍になってもなぁ。まあいい。


 生活魔法大全を読み終わって、まだ時間があるので続き。アリの酸に対して何か有効な手段はないか、本を眺める。あ、『この世の毒』『隣人と毒』毒属性の予感。ここら辺はごそっと借りよう。

「今度は毒?」

「今付与を頑張っていて、属性を増やしたいんです」

「ああ! それなら、ちょっと待ってね」

 アンジェリーナさんは奥の部屋に1度引っ込んで、手に本を持って帰ってきた。

「この、『木とともに生きる』の作者が確か優秀な木魔法の使い手だって聞いたの。攻撃と言うよりも、どちらかというと育てる感じみたいだけど」

「助かります。じゃあこれも一緒にお願いします」


 木魔法のおじいさんの話。本当に、この人なんだろ。趣味の園芸とかそんな感じの本でした。いや、ベランダでプランター栽培したくなるやつかこれ! ただ、ところどころ、この草の根は毒になり、とか、この可愛らしい花は毒にもなってとか、毒についてやたらと注意書きがあるんだよな。

 その続きで毒魔法系について読むと、毒を極めし者とやらのお話が。毒魔法もらえるかなぁ?


 そして突然の、アナウンス。


《称号【知の泉2】を獲得しました。知力がプラス20になります》


 なんと!?

 え?? と慌ててステータスを見ると、合計プラス30の表記。前の分とは別に20プラスらしい。

 読んだ本の数は、301冊。

 1冊ってなんだろう?


 本は基本貸本屋で読んでいる。

 生活大全も結局あの研究室では読んでない。今、本を読み終わった瞬間にアナウンスが来たので、この本で何かしらをクリアしたのだとわかる。


 しかし、この1冊を除けば、初回は100冊、次は200冊で次は……400冊かぁ!? 400冊読んだらプラス40。

 もう少しお勉強頑張ろうと言われ続けてる身としては、ありがたいが、それなら100刻みで欲しかったな……。

ブックマーク、評価、いいねありがとうございます。

誤字脱字報告も助かります。


わかりにくかったようなので書き換えてみた!


      追加冊数  累計  累計知力+

知の泉(1)  (100冊)  100冊  +10

知の泉2   200冊  300冊  +30

知の泉3   400冊  700冊   +70 予想

知の泉4   800冊  1500冊  +150 予想


累計読書冊数÷10が、プラスされる知力数ですね。

まあまだ予想ですが!!

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― 新着の感想 ―
300冊なのか400冊なのか、はっきりさせてほしいです。 末尾の所。
なんか多いと思ったら(笑) 更新止まるならしばらく読みにくるのやめて置いとこ。
更新ありがとうございます。 次も楽しみにしています。 これはもしかして仕入先とかプレイヤーの行動で変わったり?
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