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貸本屋のお姉さんに気に入られるために俺は今日も本を読む  作者: 鈴埜


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134/362

134.鯉のぼりレース開幕

 ログインすると、クランチャットに告知と文章が貼り付けてあった。


~告知~

鯉のぼりレースはできうる限り参加で!

商品が豪華だ。属神の宝珠だ。上位5チームまでらしい。1位は2つずつもらえる。


1位狙うぞっ!!!



 鯉のぼりレース?

 また公式見てないのかとか言われると困るので、ちゃんとチェックします。


 開催地はローレンガ。今日1日だけ各冒険者ギルドから、ローレンガの冒険者ギルドまで無料ポータルが開かれているらしい。

 1チーム10名まで。鯉のぼりでローレンガの先の川を上りきるらしい。コースも書いてある。

 うちのクランは7人だから7人で参加か。

 ぼっちには辛いシステムだなこれ。


 動力は特別製のオール。

 ……鯉のぼりというより、鯉のぼりの形したボートだ。

 オールには、ボタンが付いていて、一定回数漕ぐと溜まるブーストらしい。3倍のパワーで漕げるとのこと。


 というのも、このコース、最後のゴール前にとんでもないところが……心臓破りの登竜門って書いてあるんだ。

 鯉を竜にする気かっ!!


 普通に滝の絵なんだよなぁ。ここに合わせてブースト溜めていけってことだな。といっても、滝、本当に登れるのか??


 ゲームで培ったあらゆるスキルを駆使して挑め! ってある。

 スキル……うわぁ……これはたぶん……魔法乱舞する??


 スタートはリアル時間午前0時だそうだ。

 完走賞もあるので、1位を狙わずとも是非参加を、とあった。


 スタートまでゲーム内で10時間ほど。急がないとかな?


ソーダ:

セツナ~! 公式チェックは?


セツナ:

いましたところ。


ソーダ:

冒険者ギルドから移動出来るから、来てくれ。湧き水亭にいる。


 口の中が生姜焼きになってきた。




 見事にみんなご飯中でした。


「こんばんは~」

「おうおう! いらっしゃい!」

 てか、今もうゲーム時間内22時なんだが、結構人が入ってる。


 お気に入りの生姜焼きを注文して、ソーダたちのテーブルに座る。

「今日もご飯が美味しいッ!」

「セツナも参加でいいよな~? レベルいくつになった?」

「ヴァージルに育ててもらって今Lv39」

「おお!! すげー育ったじゃん」

「いや、ホントすごいあの人」


 花びらを得ないとということで、2人でウォーキングフラワー昼夜セットしたり、触媒作りの資金稼いだり、枝が足りなくなったからって、2人で枝狩り、ウォーターボールでましまししたり。

 それぞれの属性剣でのスキル習得もかなり助けてもらった。めっちゃ嬉しいし。魔法剣かっちょいー。

 しかし、だいたい10日に1度お休みがあったらしいんだけど、俺に合わせて9日や、12日に二日連続とかお休みとってくるんだよな。


 騎士団長暇なのか? 有事やイベント以外は普通に訓練の毎日みたいだけれど。


 3日に1度はヴァージルと一緒に遊んでいましたよ。

「ちょっとみんなに合わせてレベル上げしたいって言ったのも、原因っぽい」


「ピロリが1番上で、今52だから、あと3レベ頑張れ」

「高レベルの1上げるのきついんだってえ……」

 何でいつの間にそんなに伸びてるんだよ。


「パーティー組めるようになったらどこか楽しいダンジョン行きましょうね~」

「はいっ! 香辛料マシマシダンジョンまた行きたいです」

「あそこ、八海山忙しいんだよなぁ……」

「よい資金稼ぎにはなるけどね~」


 資金稼ぎと言えば。

「あ、クラン資金渡せるけど」

「そういや虹亀卵狩ってたな」

「付与用武器作るのに貯めろってヴァージルが」

 平民の懐具合を心配してくれる。


「あー、本当はクラン狩り一緒に行けばいいだけなんだけど」

「レベル合わないから」

「まー、じゃあちょっとだけもらうよ。前に眠り耐性アクセサリー分もらってたりするから、そんなにセツナから徴収する必要もないっちゃないけど、まあ。金貯まってきてるならみんな平等がいいな」


 そうそう。これからもやってくために、いくら後発だからといっても払う物は払わないと。

「で、今日の鯉のぼりレースだけど、残念なことに柚子さんは本日こどもの日ということで旅行中です」

「そういやここんとこ姿見てないでござるね」

「ガチのネズミーランド行ってるらしい。つまりクランメンバーは6人。4人足りないので補充することにしました」

 お、新しいクランメンバー? と思ったら違った。


 先日ぎょろちゃんお披露目したときにいた『深淵のコルニクス』というギルドから4人来るそうだ。




 もうすぐスタートということで会場はごった返していた。パーティーを作ってエントリーしたあとにゲートをくぐると鯉のぼりボートにのった状態で川の下流に放り出されるらしい。


 そしてこちらは微妙な空気に包まれている。


「なぜお前だ……」

「いや、その、柚子がいないって聞いたから、魔法使いでくじ引きをしたら……」


 深淵のコルニクス、リーダージラフがこちらのチームに来ました。


 まあ、MMO、リーダーが一番強いってわけじゃないんだろうが、クランの顔なわけで。

 明らかに間違ってる。


「まあもう、決まったし、パーティーくれ」

 リーダー2人が顔を突き合わせてる後ろで、申し訳なさそうな、メンバーさんたち。

 もうすぐ始まる。

 辺りにバフが飛び交っている。


 今回はソーダと愉快な仲間たちが9人に増えた。大増量だなぁ。


 ゲートを潜ると、自動でボートに配置されている。手にはオール。俺の隣は、リボンさんだ。

「よろしくお願いします」

 ショートボブの若草色の髪をした女の子だ。エルフ、かな?


『人に直接攻撃はダメだぞ〜』

 ルールは何度もアナウンスが流れていた。


「はぁ!? マスターとジラフがなんで同じボートに乗ってんだよ!!」

 参加チームが多ければ、ランダムで別チャンネルに送られるらしいが、なぜかMarchサーバーでもトップクラスのロジック•ロジカルと当たってしまったようだ。


「くじ引きだ」


 ボートの上で言い合いしてる。

「うち人数足りないから、誰か一緒にどうか聞いたら何でかジラフ来た」

「くっそ……!! とはいえ、ジラフは腕力ないからな。うちのゴリゴリ腕力メンバーに敵うと思うなよ!!」


 腕力で乗り越えるようだ。

 それもありだろうなぁ。


 正直どこまでやっていいかわからない。


『マロン、雷バフしといてなー』

『もうかかってますよ、リーダー』

『お、雷あるの? 助かる。水辺怖いからなぁ。アイテム買ってきたけど使わないで済むならうれしい』

『任せてください、マスターさん』


 リボンさんは、マロンさんだったようです。

ブックマーク、評価、いいねありがとうございます。

誤字脱字報告も助かります。


予約した気になってました〜

失礼!!

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― 新着の感想 ―
この流れでこのイベント……何に何を付与するのか……
おー、川登り。リリさん出番あるかな?
更新ありがとうございます。 次も楽しみにしています。 幕間じゃなくて本編なんですね
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