134.鯉のぼりレース開幕
ログインすると、クランチャットに告知と文章が貼り付けてあった。
~告知~
鯉のぼりレースはできうる限り参加で!
商品が豪華だ。属神の宝珠だ。上位5チームまでらしい。1位は2つずつもらえる。
1位狙うぞっ!!!
鯉のぼりレース?
また公式見てないのかとか言われると困るので、ちゃんとチェックします。
開催地はローレンガ。今日1日だけ各冒険者ギルドから、ローレンガの冒険者ギルドまで無料ポータルが開かれているらしい。
1チーム10名まで。鯉のぼりでローレンガの先の川を上りきるらしい。コースも書いてある。
うちのクランは7人だから7人で参加か。
ぼっちには辛いシステムだなこれ。
動力は特別製のオール。
……鯉のぼりというより、鯉のぼりの形したボートだ。
オールには、ボタンが付いていて、一定回数漕ぐと溜まるブーストらしい。3倍のパワーで漕げるとのこと。
というのも、このコース、最後のゴール前にとんでもないところが……心臓破りの登竜門って書いてあるんだ。
鯉を竜にする気かっ!!
普通に滝の絵なんだよなぁ。ここに合わせてブースト溜めていけってことだな。といっても、滝、本当に登れるのか??
ゲームで培ったあらゆるスキルを駆使して挑め! ってある。
スキル……うわぁ……これはたぶん……魔法乱舞する??
スタートはリアル時間午前0時だそうだ。
完走賞もあるので、1位を狙わずとも是非参加を、とあった。
スタートまでゲーム内で10時間ほど。急がないとかな?
ソーダ:
セツナ~! 公式チェックは?
セツナ:
いましたところ。
ソーダ:
冒険者ギルドから移動出来るから、来てくれ。湧き水亭にいる。
口の中が生姜焼きになってきた。
見事にみんなご飯中でした。
「こんばんは~」
「おうおう! いらっしゃい!」
てか、今もうゲーム時間内22時なんだが、結構人が入ってる。
お気に入りの生姜焼きを注文して、ソーダたちのテーブルに座る。
「今日もご飯が美味しいッ!」
「セツナも参加でいいよな~? レベルいくつになった?」
「ヴァージルに育ててもらって今Lv39」
「おお!! すげー育ったじゃん」
「いや、ホントすごいあの人」
花びらを得ないとということで、2人でウォーキングフラワー昼夜セットしたり、触媒作りの資金稼いだり、枝が足りなくなったからって、2人で枝狩り、ウォーターボールでましまししたり。
それぞれの属性剣でのスキル習得もかなり助けてもらった。めっちゃ嬉しいし。魔法剣かっちょいー。
しかし、だいたい10日に1度お休みがあったらしいんだけど、俺に合わせて9日や、12日に二日連続とかお休みとってくるんだよな。
騎士団長暇なのか? 有事やイベント以外は普通に訓練の毎日みたいだけれど。
3日に1度はヴァージルと一緒に遊んでいましたよ。
「ちょっとみんなに合わせてレベル上げしたいって言ったのも、原因っぽい」
「ピロリが1番上で、今52だから、あと3レベ頑張れ」
「高レベルの1上げるのきついんだってえ……」
何でいつの間にそんなに伸びてるんだよ。
「パーティー組めるようになったらどこか楽しいダンジョン行きましょうね~」
「はいっ! 香辛料マシマシダンジョンまた行きたいです」
「あそこ、八海山忙しいんだよなぁ……」
「よい資金稼ぎにはなるけどね~」
資金稼ぎと言えば。
「あ、クラン資金渡せるけど」
「そういや虹亀卵狩ってたな」
「付与用武器作るのに貯めろってヴァージルが」
平民の懐具合を心配してくれる。
「あー、本当はクラン狩り一緒に行けばいいだけなんだけど」
「レベル合わないから」
「まー、じゃあちょっとだけもらうよ。前に眠り耐性アクセサリー分もらってたりするから、そんなにセツナから徴収する必要もないっちゃないけど、まあ。金貯まってきてるならみんな平等がいいな」
そうそう。これからもやってくために、いくら後発だからといっても払う物は払わないと。
「で、今日の鯉のぼりレースだけど、残念なことに柚子さんは本日こどもの日ということで旅行中です」
「そういやここんとこ姿見てないでござるね」
「ガチのネズミーランド行ってるらしい。つまりクランメンバーは6人。4人足りないので補充することにしました」
お、新しいクランメンバー? と思ったら違った。
先日ぎょろちゃんお披露目したときにいた『深淵のコルニクス』というギルドから4人来るそうだ。
もうすぐスタートということで会場はごった返していた。パーティーを作ってエントリーしたあとにゲートをくぐると鯉のぼりボートにのった状態で川の下流に放り出されるらしい。
そしてこちらは微妙な空気に包まれている。
「なぜお前だ……」
「いや、その、柚子がいないって聞いたから、魔法使いでくじ引きをしたら……」
深淵のコルニクス、リーダージラフがこちらのチームに来ました。
まあ、MMO、リーダーが一番強いってわけじゃないんだろうが、クランの顔なわけで。
明らかに間違ってる。
「まあもう、決まったし、パーティーくれ」
リーダー2人が顔を突き合わせてる後ろで、申し訳なさそうな、メンバーさんたち。
もうすぐ始まる。
辺りにバフが飛び交っている。
今回はソーダと愉快な仲間たちが9人に増えた。大増量だなぁ。
ゲートを潜ると、自動でボートに配置されている。手にはオール。俺の隣は、リボンさんだ。
「よろしくお願いします」
ショートボブの若草色の髪をした女の子だ。エルフ、かな?
『人に直接攻撃はダメだぞ〜』
ルールは何度もアナウンスが流れていた。
「はぁ!? マスターとジラフがなんで同じボートに乗ってんだよ!!」
参加チームが多ければ、ランダムで別チャンネルに送られるらしいが、なぜかMarchサーバーでもトップクラスのロジック•ロジカルと当たってしまったようだ。
「くじ引きだ」
ボートの上で言い合いしてる。
「うち人数足りないから、誰か一緒にどうか聞いたら何でかジラフ来た」
「くっそ……!! とはいえ、ジラフは腕力ないからな。うちのゴリゴリ腕力メンバーに敵うと思うなよ!!」
腕力で乗り越えるようだ。
それもありだろうなぁ。
正直どこまでやっていいかわからない。
『マロン、雷バフしといてなー』
『もうかかってますよ、リーダー』
『お、雷あるの? 助かる。水辺怖いからなぁ。アイテム買ってきたけど使わないで済むならうれしい』
『任せてください、マスターさん』
リボンさんは、マロンさんだったようです。
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予約した気になってました〜
失礼!!




