125.派生属性魔法を探せ!
付与魔法の本はこの間読んだので、今日は属性それぞれの本を探す。
基本5属性の本はすぐ見つかった。3冊ずつくらいある。だが、それ以外の物はなかなか見つからない。
これは、聞いた方がいいやつだな。
あと、錬金術師との関わりが気になるところだ。
「アンジェリーナさん、属性の本ってありますか?」
「基本5属性以外、よね。そうねえ。水はどこかにあったわ」
そう言ってカウンターの奥の部屋に向かう。
前に錬金術の本が出てきたときと同じだ。
表に陳列しきれないを建前に、裏に隠してある本が結構ありそうなのだ。
ここら辺は多分、こうやって聞いて出してもらうことになる。
「はい、これが水属性を得意とした魔法使いの手記をまとめたもの。図書館にもあると思うわ」
くッ……図書館か。図書館の入館許可証もらうクエストやらないとだめなのかなぁ。露店といい、やらないとと思うクエストが増えていく。増えるが、それに手を付ける気が起きない。時間かかりそうなんだよね~。
「ふふ、図書館の入館許可証をとるのは大変だからね、ためらうのはわかるわ。ただ、セツナくん、この間アルバイトしたでしょう? 仕事が的確で早いって司書さんたちの間で噂になってるし、よかったら許可証もらえないか聞いてあげましょうか?」
「えっ!? アンジェリーナさんのお手を煩わせるわけには……」
「図書館には仕事で行くし、ついでに聞いてくるだけだから。まあ、またちょっと先になるけどね。さ、付与師になるならもっとたくさん本を読まないと」
知力が足りないわよって言われました。
アンジェリーナさんの前では知的な男でいたい!!
『水魔法の強みは、水場での圧倒的な力だ。空気中の水を使っての【ウォーターボール】も十分強いが、川や池、海、ちょっとした噴水程度でも、水が蓄えられているところでの【ウォーターボール】は他属性の初期魔法を遙かに超える強さがある。また、雷魔法との相性の良さはよく知られていることだろう。水魔法を中心とした戦略の組み立ては、必ず、魔法使いとしての己の強さとなる』
なんか熱い。
水魔法最高だぜー!! な感じでお勧めされていた。
『初期魔法を覚えるなら、イェーメールの先にある、ウンディーネの湖をお勧めする。彼の地は水魔法を覚えるためにあると言っても過言ではない、素晴らしい場所だ。大気にまで水の恩恵が含まれており、水魔法を習得するにふさわしい地であろう』
ほうほうほう。ウンディーネの湖ね。ウンディーネ自体は聞いたことがあるなぁ。妖精か何か。ちょっとぎょろちゃんで遊びに行ってみようかな?
地図が本にも書いてあって、イェーメールから飛行船ルートじゃない、遠回りしてファンルーアへ行く道にあるっぽい。
今日はこの後の夜はミュス狩りするけど、明日ログインしたら行くか。
ぎょろちゃんがいるおかげで、目的地にたどり着く前に死亡ルートがかなり減ったと思う。無理矢理つっきるが出来るようになった。
なので、ちょっと試しに見に行ってみようかなになれる、この状況はかなり楽しい。
「ありがとうございました」
「いいえ。水魔法、手に入れられそう?」
「せっかくなのでこの中に書いてあった、ウンディーネの湖を見に行ってみようと思います」
「いいわね。湖の畔に咲く、青い花が付与の触媒になるらしいって聞いたことがあるわ」
おお、素敵な情報ありがとうございます。
「見かけたら採取してみます」
「……セツナくんは、知っているからあれだけど、触媒は、錬金術師によってぐっと化けるわ。もしもね、知り合いに錬金術師がいるなら相談してみるのも手よ? まあ、まずは付与魔法を覚えてから、かしら」
たぶんすごく、重要な話。
「ありがとうございます」
そう言って俺は薄闇が降りてきた始まりの平原に繰り出す。
前から思っていたのだが、ソーダたちはたぶん、錬金術師についてあまり知らない。
俺が初めて聞いたのは、メインストーリーのルートでだ。
錬金術師とおぼしき者が預言書を持ち去った、と。ただ、それはみんな共通して持っている情報のはずなのだ。
だが、なぜか俺にだけローレンガのカクさんは自らを錬金術師だと明かしたのか?
何か踏んでるのかなぁ??
アンジェリーナさんが秘密にしてあげてと言ってるのでソーダにも相談していないのだが、さてどうするべきか。
セツナ:
薬師のプレイヤーっているんですか?
ピロリ:
いるわよ~、調薬はクランにいると便利だし。
そういえばそんな話も聞いた。
セツナ:
薬師って、似たような職はありますか?
ピロリ:
うーん、後は聖職者で戦闘職の方になるわね〜掲示板では錬金術師がどこかで出てくるはずだって言われてるけど。
あー、やっぱり言われてるのか。
ソーダ:
何? また新しい職業見つけた?
セツナ:
うーん……アンジェリーナさんとの約束だからまだ内緒!
ソーダ:
めちゃくちゃ気になるwww
セツナ:
内緒にしてあげてって言われたから内緒!
ソーダ:
あ、それは内緒にしておいた方がいいぞ。誰かに話したら、話したカウントされるやつ。システム側に検知される。
セツナ:
えっ、こわ。絶対内緒。
ソーダ:
その方がいい。話してよくなったらまた教えてくれ。
セツナ:
おう。
面白くなりそうなんだけどなぁ。アンジェリーナさんに失望されたくないし、ナイショですよっ!!
ただ、付与の本にも書いてあったんだよな。アラン・マクイーンさん。
ヴァージルが、触媒によっては強さが~と言っていたから、もしかしたらヴァージルは知っているのかもしれない。
とにかくミュス狩って、明日はウンディーネの湖に行こっと。
どんな風に付与魔法を見つけるんだろうな〜スクロール買いに行くのか?
金貯めないとダメだー。
イェーメールに移動しつつ、ミュス狩り、たまに他のモンスターも寄ってくるが、ブルーブルすら、【ひと突き】で倒せるようになった。
うん、ちょっと強くなったな、俺。
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GWがやってきた……(震
連休なんていらない勢の人間なので。
昼ご飯毎日ちゃんと作るの大変(ヨボヨボ




