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フローティア  作者: ゆらぎからす
6.光の子
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83日目(2)‐84日目(1)

 83日目(2)‐84日目(1)



 ふらふらと、しかし予想外の早さで、フロートと発現者の一団は林の奥へと進んで行く。

 その数十メートル後方から、彼らを尾行する津衣菜と日香里。

 日香里の顔が、さっきよりも強張っている。彼女が今気付いたばかりらしき物に、津衣菜は病院前から気付いていた。

 泥だらけの白いトレンチコートを着た男、その片手に人間の足が揺れている。

 何日も前の犠牲者のものだろうか。それを掴んでいる手と同様に、薄紫色に腐りかけていた。

 苗海町で連続していた食人事件の犯人は、彼らでほぼ間違いなかった。

「もうすぐです」

 日香里が小声で呟いた。何がもうすぐなのか、津衣菜は尋ねない。

 急勾配の屋根とその頂に立つ十字架が、木と木の間から僅かに姿を見せていた。


 松根教会は、ここまで見た中でも一番嫌な感じの漂う廃墟だった。

 水平線まで見渡せる崖っぷちの開けた場所で、日当たりだって悪くない。

 それなのに、何故か暗かった。

 澱の様な気配がそこらで堆積し、建物全体にこびり付いている。

「失礼を承知で言うけど……何か酷いな、あんたの実家って」

「本当に失礼ですね」

「正直言って、これ以上近付きたくもない程なんだ……あいつらとか関係なしにね」

「そんな事言ってると、入れてあげませんよ……と言いたい所ですが……分かります」

 顔を歪めながら数十メートル先の教会を凝視し、もう一歩を踏み出す事さえ躊躇する様子の津衣菜。今の彼女には日香里への悪気もなかった。

 彼女の傍らから日香里が一歩前へ出た。そのまま音を立てずに、もう一歩を踏み出しながら言う。

「あんなじゃありませんでした。兄弟達が“光の子”など求めず、敬虔に祈っていた頃は……本当に素敵な場所だったんですよ」


 廃病院前と同様に、ここまでやって来た発現者数人は、玄関の辺りでうろうろと徘徊している。

 津衣菜達はその20メートル手前まで接近していた。

 日香里に誘われるまま、ボロボロの木の柵に囲われた一画へと入ると、そこは教会の菜園だった場所だ。

 放置されたままの作物はとっくに枯れ、新たに生えては枯れる雑草の底に埋もれている。

 柵やキュウリの栽培に使っていた蔓だらけの支柱網が、丁度良い遮蔽物となった。

 ここからは発現者達の声が、微かにだが聞こえて来る。

「あ゛…………お゛お゛……あ゛あああ゛」

「じゅ……ぐじゅ……る…………ごぼ」

「むるむるむるむる………う゛ぷぷぶるむぐ……いええむむむ…………」

「――おら、さっさと入れ」

 ただの音でしかなかった彼らの声に混じって、はっきりとした言葉も聞こえた。

 言葉を理解した訳ではなさそうだが、フロート達の手ぶりに誘導される様に、発現者は一人ずつ教会の中へと入って行く。

 最後の発現者が入るのと入れ代わりに、中からフロートが一人出て来た。片手に何かを引きずっている。

 発現者だった。全身から蛆が湧き白くうねっている。

 手も顔も半分近く肉が腐り落ち、そこから骨が露出していた。

 蠢く蛆以外は、ぴくりとも動かない。

「だめか?」

「だめだな」

「どうする? “病院”へ持ってくか?」

「いいや。“モルグ”だなこいつぁ」

 フロート達のそんな会話。いずれも年配の男性らしかった。

 中から出て来たフロートは、その腐爛死体を引きずったまま教会への裏手へと消えて行った。

 残った他のフロート達は、連れ立って教会の中へと入って行く。

「全員……中へ入ったみたいですね」

「うん……嫌だけど……もっと近付くか?」

「ええ。我慢して下さい――――私も、耐え忍びます」

 柵の破れ目から菜園を出ようとした二人は、足を止めた。

 教会の裏から、さっきのフロートが戻って来ていた。発現者を引きずっていた手には、今度は別の物を持っている。

 木と黒い鉄の細長いシルエット。

「猟銃……!」

 彼の持っている猟銃は、ブローニングのショットガンだった。男は銃を両手に持ち直すと、玄関から離れた建物の角、枯れた生垣の下で壁を背に座り込む。

 林道から教会へ足を踏み入れる人間には、目につきにくい位置。そこで玄関付近へ銃口を向けたまま、彼はじっとしていた。

「ショットガン構えて見張りって……マジで頭大丈夫なの、あいつら……」

 思わず呆然と呟いてしまい、向こうに聞こえなかったか慌てる津衣菜だったが、男が気付いた様子はなく安堵する。



「それで」

「私らも動けなかった。菜園はそいつの視界に入っている。注意を向けられたらアウトだ――それで、2時間すると、中からまた一人出て来て、そいつと交代した。交代した奴は中に引っ込んで、2時間後にまた出て来る。夜までその繰り返し」

「人が集中出来る時間は限られてるからね。それは生者もフロートも変わらない」

 漁港エリアの北にある海浜公園。

 フットライトに照らされた遊歩道を並んで歩きながら、二人は遥に電話でこれまでの事を報告していた。

 他にも歩いている人間は少なくなかったが、顔を直接照らさない照明は二人を目立たせなかった。

 時間的にも、女子高生が二人組で歩いていても、まだ違和感のない頃合いだ。

「夜になったら、またぞろぞろと教会から出て来た。発現者数人にフロート数人。発現者は朝入ったのと同じのが出て来たけど、フロートは……どうだろう」

「朝とは違うメンツかい?」

「多分。そいつらはそのまま西沢医院まで行き、そこでもまた、朝入ったのと同じ発現者が出て来て合流した」

「フロート数人に、発現者10人か……」

「その後、一人ずつかなり距離を取りながら、町へと向かった。班分けとかはしてないな……完全に散らばっている訳でもない」

「あくまでも一つの集団のままだったのかい」

「ああ。そして獲物となる人間を見つけると、挟み込む様にしてから突然間隔を縮めて追い詰めるんだ。私が見た時は、失敗して逃げられたみたいだけど」

「なるほどね……そこまで見て、あんたらは教会へ戻ったんだね」

「うん。狩り以外にする事はなさそうだったしね。教会にフロートがまだ残っている筈なんだ。今度はぎりぎりまで近付いて、窓を覗いてみたけど――何も見つからないし、気配も感じなかった」

「OK、今日はそこまでで良いよ。よくやった。無理すんな」

 電話の向こうの遥は、穏やかな声で労って来る。

 津衣菜は耳を澄ました。サイレンの音は聞こえて来ない。

 今夜は一度も、苗海町でサイレンは鳴っていなかった筈だ。

「明日からはどうすんの。私、あいつらに話しかけてみるメンタルは、ちょっとないからね」

「それも少し考える。明日には人をそっちにやるから、頼んでた物受け取って、その時に話も聞いといて」

「人って、誰が来るんだ」

「うん。津衣菜は直接話した事なかったと思うけど……“丸さん”って言うおっちゃん」

「知らない」

「だろうね。向こうもあんたの顔は知らんつってたし。中心メンバーの一人なんだけどね……そのおっちゃんに、私らで決めた事、説明させっから」

「分かった……それまで私らは待ってれば良いんだな」

「うん。あとは、変わった事はないかい?」

「ん……いや、特に何も」

 反射的にそう答えてから、津衣菜は引っかかりを覚えた。

 何か多少『おかしな事』があった様な気がするのだが、思い出せない。

「そうかい。日香里は?」

「私からも、特には」

「まあ、どんな小さな事でも、分かった事とか分からなかった事とかあったら連絡ちょうだい」

 遥のそんな一言で、通話は終了した。


 津衣菜はそのまま、スマホの画面上に教会周辺のマップを表示させる。

「さてと、その丸だか球だかが来るまで、次のアクションは無しだ。それまで結構時間浮きそうだからね。私らでも、この先何を見た方が良いか、ちょっとまとめておこうと思うんだけど」

「そうですね。私もその方が良いと思います」

 日香里は津衣菜の提案にそう答えるが、一度言葉を切った後に、続けて言った。

「でも……少し場所を変えませんか。ずっと外で風に当たってたから、身体が冷えて……結構寒いです」

「おいおい、またかよ。この際言わせてもらうけど、あんた、やっぱり笑いのセンスはいまいちだね。品が良過ぎるって言うか」

 津衣菜は呆れた声でそう答える。

 いかにも寒そうに両手で自分の肩を抱いていた日香里は、上目づかいで津衣菜を軽く睨んだ。

「まあ、戻ったら花紀にでも指導してもらいな。しょっちゅうあちちちちだの、いたたたただの言ってるだろう、その手のネタはあんな感じでいいんだよ」

「冗談なんかじゃありません。寒い……んです」

「いい加減にしろよ。そんな訳ないだろう」

 津衣菜も少し苛立った様子で睨み返す。

「何でフロートが熱さだの寒さだの感じるんだ」

「分かりません……でも……寒い……さむ……」

「おい……?」

 さすがに日香里の様子がおかしいと気付いた。彼女は寒がる姿勢のまま顔を伏せ、ガタガタ震え始めている。

「寒い……さむい……寒……ケホッ、ゴホッ!」

「おい! 咳……? 日香里……あんた……一体?」

 日香里は咳き込み続けている。津衣菜は、さっきも一度彼女が咳をしたのを思い出した。

 咳だって、普通のフロートがするものではない。

「ゴホゴホッ……ご……ごめん、なさい……寒い……そして、何か気持ち悪くて……」

 呆然と日香里を見ていた津衣菜は、我に返った様に彼女を立たせると、支えながら移動を始めた。

 何が起こったのかは分からないが、場所を変えるべきなのは間違いなかった。


 海浜公園を出る時、もう一度遥へ電話し、津衣菜は日香里に起きた異常を伝えた。

「寒気……咳……他には何か言ってるかい?」

「ええと……気持ち悪いとも……あと、さっき、背中や膝や、関節が熱くて痛いとも」

「分かった。正直、それだけじゃ何とも言えないんだけどね……取りあえず、その子を寝かせてやって……出来るだけ、人間らしい寝床で」

「人間らしいって……一体どこへ行けば……多少怪しまれても旅館に入るか?」

「うーん、万が一何かあった時、まずいね……そうだ、そこは海浜公園なんだね? 漁港の上の」

「ああ」

「良い場所を思い付いた」

 遥の提示した場所は、漁港に停泊している漁船の船員用寝室だった。

 手頃な一隻に目星を付けて、素早く船内へ侵入する。船底部分の寝室は想像以上に整えられ、毛布も布団も清潔そうなものが揃っていた。

 二段ベッドの一つに日香里を横たえる。

「どうだい?」

「少し楽になった様だ」

 ベッドの上に視線を走らせ、津衣菜は遥の問いに答える。

 目を閉じた日香里は眠っているのかどうか分からなかったが、さっきまで苦しげだった表情は緩んでいる。

「日香里についても、丸さんに一度見せて判断してもらう。今夜はそのまま寝かせといて」

「分かった」

「苗崎漁港、船席5の『第8報恩丸』だね。津衣菜もそのまま船内で待っていて。待ち合わせ場所変更で、朝一で丸さんに直接そっち行かせるから」

 通話を終えた津衣菜はベッドの梯子を登り、日香里の上で自分も横になる。

 眠るつもりではなかったが、意識が自然に遠のいて行った。



「おおっ……おおっ!」

 しわがれた低い声。

 津衣菜は薄く目を開き、自分が眠ってしまっていた事に気付く。

「おおうっ!」

 再び吠える様な怪しい声がベッドの下から聞こえる。弾かれた様に上半身を跳ね上げ、天井に頭を思い切り激突させた。

「あぶねえなあ、おうっ」

 天井に額を当てたままの姿勢で、目線を下へやると、青い水産用ツナギを着た男がこちらを見上げている。

 この船の漁師に見つかったかと一瞬思ったが、肌の色と瞳孔がフロート特有のものであるのに気付く。

 男は白髪をもじゃもじゃに伸ばした60才位の老人で、瞳孔だけでなく瞼もぎょろりと見開いていた。

 身長は175センチ位か。梶川や高地にも並びそうな長身だ。

「おめえか。自殺したって馬鹿者は」

 津衣菜は返事の代わりに無表情で男を一瞥すると、再び横になる。

 今度はベッドに入った時と逆の動作で、もぞもぞと梯子まで這いずった。

 津衣菜が梯子を降り切ると、男は下のベッドの日香里に目をやって尋ねた。

「こいつが、寒いつってる子か」

「そうよ」

 津衣菜の答えに、男はぎょろ目をしっかりと日香里へ向けしばらく観察する。

 おもむろに彼女の毛布をめくり、セーターの襟元に手をかける。

「ちょっと、何やってんだ、あんた――」

 怒鳴りかけた津衣菜は沈黙する。

 日香里の露わになった鎖骨の下。白過ぎたその肌に赤褐色っぽい、何か異様な模様の斑点がいくつも浮かんで見えた。

 男は彼女の襟元を戻すと、次は袖をまくる。肘の辺りから二の腕にかけて、筋状に同じ色の斑点が浮かび、灰色の水膨れっぽいものもまばらに出来ていた。

 今度はセーターを下からめくり腹を見る。今度は津衣菜も何も言わなかった。

 右の脇腹に赤褐色の斑点が広がっている。

 男は日香里の毛布を直すと、津衣菜へ何かを放り投げた。

 それをキャッチし、男が着ているのと同じ水産用ツナギだと気付く。

「それ着て、表出ろ」


 津衣菜と男は連れ立って甲板へ出る。

 朝の漁港は行き交う人間も多かったが、船から出て来た青ツナギの二人組に注意を向ける者はいなかった。

「あんたが……“丸さん”か」

 今更ながら尋ねる津衣菜に、男は嘲る様な声で答える。

「違ってたらどうすんだ。おめえ、若い娘の寝床にずかずか入って来た、訳分からんジジイと今まで喋ったのか」

 性格はあまり良くなさそうだった。

 遥や高地が性格良い訳ではないが、彼女達と比べても、津衣菜にとってかなりやりにくそうな相手なのは間違いない。

「別に……ただの変質者にどうこうされる私らじゃないし」

「おおうっ、生者だなんて限らねえだろ」

「はあ?」

「だろうが。フロートにおかしな奴はいねえか? 契里遥が紹介すればそいつはマトモかあ?」

「……」

 黙り込んだ津衣菜を見て、“丸さん”は、にんまりと笑みを浮かべる。

「いかにも俺あ、丸さんよ。細長いけど丸さんよ。心もまだまだ尖ってるけど、丸々丸さんよ。本名が丸岡ってだけだあ」

「森津衣菜だ……自殺女とかあんたに呼ばれたら、張り倒しそうだから気を付けな」

 津衣菜のそんな自己紹介もニヤニヤ聞き流す丸岡だが、笑いを消して言った。

「で、あの子な。ずばっと言うけど……やっぱり発現してたな」

「何ですって……」

「フロートは感じない筈の寒さ暑さを口にし、咳や吐き気までする。生き返り始めたなんて浮かれてた馬鹿も昔いたけどなあ、フロートにとってこいつぁ、発現の初期症状なんだ」

 ぎょろ目で津衣菜を睨みつけながら、丸岡は説明を続ける。

「けど、あの分なら別に手遅れじゃねえ。大体薬で収まる」

「薬で? 発現したのに?」

「ガンと同じよ。一口に発現ったって色々段階があんだ。発現者が皆ドロドロのゾンビな訳じゃねえ……末期発現者って聞かねえか?」

 その呼び方は津衣菜も何度も聞いている。末期があると言う事は、治療可能な初期もあると言う事だ。

 鏡子だって、以前、治療の可能性があると言う話をしていた。

「じゃあ、日香里は大丈夫なんだな」

「おお、けどここじゃ無理だ。戻って治療だでな」

 目を剥いて丸岡は答えた。

 別に津衣菜も、その点に異存はなかった。こんな状態で調査の続行なんて無理だ。

 少なくとも日香里は、もう向伏に帰った方が良い。

 フロートの発現に特定の条件はない。以前、遥にもそう言われた。

 だが、かつての生家に戻りその現状を見た事が、日香里に悪影響を与えた気がしてならなかった。


 二人は寝室へ戻る。

 日香里は横になったまま、目を開いていた。

「日香里、起きたの?」

「はい……色々、すみません。そちらの方が……」

「おう、丸さんだよ」

 津衣菜に対するよりも幾分柔らかい声で、丸岡が答えた。

 それでも声と面相の迫力は相当なもので、日香里は少し怯えた表情を浮かべていたが。

 丸岡は手持ちの大きな鞄から薬剤と注射器を取り出し、日香里の腕に注射する。

「気分はどうだい?」

「昨夜より随分楽になりました……でも」

「でも?」

「楽になったら、何だか少し、おなかが空きましたね(・・・・・・・・・・)

 恥ずかしげにいつもの様な感じで笑う日香里だったが、その目つきは津衣菜が見ても異様なものだった。

「じゃあ、私らは帰り仕度するか?」

 注射を終えた丸岡へ津衣菜が尋ねると、睨みつける様な目で彼は答えた。

「それなんじゃがなあ。おおう、おめえ、ちっと付き合え。お前さんは、もう少しそこで寝とってくれ」

「付き合うって、また甲板出るか?」

「車あ乗れ」

 丸岡は首を振り、短くそれだけ言った。



 ちょっとどころではなかった。

 丸岡の乗って来たミニバンで二時間近く揺られ、辿り着いた場所を津衣菜はぼんやりと見渡す。

 何の変哲もない雑木林。だけど、どこまでも続きそうな金網のフェンスが道とそこを隔てていた。

「ここは……」

「おお、陸上自衛隊の演習場よ。苗海町から南に100キロ、お隣の県まで来ちまったんだなあ」

 おどけた口調で答える丸岡。

「一体何を……」

「話は、見るもん見てからだ。どいつもこいつも、見なけりゃ分からん事をいちいち口で言おうとするから、話がややこしくなんだよ」

 フェンス沿いに車はしばらく走り続け、正面ゲートらしき看板と扉のある場所へと来た。

 ゲートの前に誰かが立っている。車に気付いたらしく、その背広姿の男性は顔を上げた。

 津衣菜は前方を凝視する。

 車を見て二人に手を振っていたのは、津衣菜の母親『森椎菜県会議員』の秘書、柴崎礼二だった。







copyright ゆらぎからすin 小説家になろう

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