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【web版】拾った奴隷たちが旅立って早十年、なぜか俺が伝説になっていた。  作者: AteRa
第五章:闘技大会編

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第五十八話「新たなる旅立ち」

 俺は《宝剣エクスカリバー》を手に、魔王と対峙する。

 みんなのためにももう負けられない……!


 そう意気込んで、手汗で滑る柄を強く握り直す。


「貴様ぁああああああああ! お前だけは絶対に許さないぞぉおおおおおおお!」


 魔王はそう叫び、こちらを射殺さんばかりに睨んでくる。

 俺はそれに対してニヤリと無理に笑って言った。


「お前は慢心しすぎた。これで終わりにしてやる」


 宝剣を握ると、俺に魔力が、力が漲ってくるのを感じた。

 もう、絶対に負けられない。


 そして俺は地面を蹴って、魔王と交差して――。






 どのくらいの時間が経っただろうか?

 一時間や二時間ほどは経ったはず。


 そして――激しい戦いの後、最後に立っていたのは俺だった。


「無念か……。どうやら俺は負けてしまったらしい……」


 魔王は地に伏せてそう呟いた。

 そして彼の身体は砂になっていく。


「だが……最後にこれだけは使わせて貰う!」


 全身が消える直前、魔王はニヤリと笑いそう叫んだ。

 何をするのかと身構えると、ルルネたち五人の下に魔法陣が展開された。


「なっ……!? 何をするつもりだ!?」

「ふははっ! これでこいつらは超大陸アベルに転移する!」


 なんてことを……!?

 俺が慌てて止めようとするが、しかし魔法陣は既に展開されてしまっていた。


 魔王が消えると同時に、ルルネたち五人は虚空に消えてしまった。


「ああ……! ああああああああああ!」


 俺は叫び、地面に蹲るのだった――。



   ***



 魔王を倒してから一年が経った。

 すっかりこの大陸アガトスは平和になった。


 ……が、その犠牲になってしまった少女たちがいる。


「アリゼさん。そろそろ船が出る時間ですよ」


 俺の元にルインがやってきてそう言った。

 彼女の腰には宝剣エクスカリバーが差さっている。


 その後ろからはナナも来ていて、続けてこう言った。


「早く超大陸アベルにニーナさんたちを探しに行かないといけませんからね!」

「……ああ、そうだな。ここまで用意するのも時間が掛かってしまったしな」


 アルカイア帝国と、ニーサリス共和国に協力してもらい、俺たちは超大陸アベルに向かう船を用意していた。


「それじゃあ、早く行こうか。――超大陸アベルに」


 そうして、俺たちの新しい旅路が始まろうとするのだった。

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