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第81話 黒幕の末路

「——という訳よ」

「ふざけんじゃねえ……ずっと利用されてたって事か!?」


 無事に黒鉄に追いついたアタシは、以前鬼塚から聞いた内容を全て黒鉄に話すと、青筋を立てながら怒りに震えていた。


 そりゃ怒るわよね……ずっと一緒いた相手が自分を利用をしていたって知ったら、アタシも怒る自信がある。


 まあアタシはずっと男をおもちゃにして利用する立場だったんだけどね! ヒーロー達がいなければ、ずっとアタシの天下だったのに……今思い出してもイライラする!


「そこで提案なんだけど……アタシも鬼塚に復讐したいの。だから、今だけ手を組まない?」

「あぁ……? どういう事だ?」

「鬼塚に脅迫されたせいで、アタシの学校生活がどん底に叩き落とされたの。なのに鬼塚だけは呑気に生活してるなんて、絶対に許せない!」

「なるほどな。おもしれぇ……俺も美織が許せねぇし、今だけ手を貸してやる」

「ふふっ、そうこなくっちゃ! それじゃやることを伝えるわね」


 アタシはさっき思いついた復讐方法を伝えると、黒鉄はニタァ……と不敵な笑みを浮かべた。


 うっ……ちょっとキモイんですけど……。


「ど、どう? 悪い話じゃないでしょ?」

「悪いどころか最高じゃねえか。いいぜ、その作戦乗った!」

「じゃあ、まずは鬼塚を見つける所からね。多分まだ家には帰ってないと思うから、家の前で待ち伏せしてればいいと思うんだけど……あんた、家知ってる?」

「ああ、知ってる」

「じゃあ行くわよ!」


 黒鉄の案内の元、アタシは閑静な住宅街に向けて歩き出す。


 あ~……一体あの調子に乗った女はどんな反応をしてくれるのだろう? 今から楽しみで仕方ない!



 ****



「……あれ、ここは……?」


 目が覚めたら、そこは廃墟のビルの中だった。


 ここって、確か街外れにある放置されたビルよね……どうして私はこんな所にいるのかしら……。


 確か、ヒーロー君達にお友達が負けそうになったから、バレないうちに避難して……それで家に帰ったところまでは覚えている。


 ……そうだ。家のカギをかけようと思ったら、急に誰かに頭を殴られて……そのまま意識を失ったんだわ。


 なんでこんな場所にいるのかはわからないけれど、さっさと家に帰りましょう。ここは埃っぽくてかなわないわ。


 そう思って立ち上がろうとしたけど……私の両手足はガムテープで縛られていて、身動きが取れなかった。


「やーっとお目覚め? ずいぶんと長いお昼寝ね」

「……姫宮さん? それに……黒鉄!?」


 ど、どうして姫宮さんが黒鉄と一緒にいるの? 林間学校の件で退学になってから、こいつとは連絡を取らないようにしていたし、家に来ても居留守を使ったり、警察に通報して、一切関わらないようにしていた。


 その甲斐があってか、最近は全く音沙汰がなかったというのに……私としたことが、完全に油断していた。そこに加えて、ヒーロー君に負けた事で多少なりとも動転していたのか、周りが見えていなかった。


「よう美織……話は姫宮から全部聞いた。俺をずっと利用していたんだってなぁ?」

「何の事かしら?」

「とぼけんじゃねえよ!」


 私は余裕たっぷりに否定をして見せるが、黒鉄のバカは頭に血が上ってるみたいで、ちっとも私の話を聞くつもりがないらしい。


 困ったわね……きっと姫宮さんは、黒鉄を利用した挙句、退学になるように仕向けたって事を話したんでしょうね。そうじゃなければ、この二人が協力するなんてありえない。


「ていうか、ヒーローはどうなったわけ?」

「知らないわ。無能共が負けそうになったせいで身の危険を感じたから、さっさと帰っちゃったから」

「聞いた? これがあんたが好きだった女の本性よ」

「ふんっ……こんなクズに俺は惚れてたなんて思うと、過去の自分をぶん殴りたくなるぜ」


 バカが二人で何か喋っているけど、そんなのに興味は一切無い。とにかくうまくこの場をやり過ごさないと……。


「それでなに? それを知って、私に謝らせたいの? それとも殴ってスッキリする?」

「うっさいわね……黒鉄、こっちは準備できたから、好きにして」

「ああ……美織ぃ……舐めくさった事をしてくれた礼は、高くつくぜぇ……」

「ちょ、ちょっと!? あんた何するつもり!?」


 縛られて動けないのをいいことに、黒鉄は私の身体を乱暴に触り始める。一方で姫宮さんは、スマホを私の方へと向け始める。


 こいつら……まさか!? は、早く逃げないと!


「お前とは手も握れなかったからな……ここでその分のツケを払ってもらうかぁ」

「触らないで! 気持ち悪い!! 私にこんな事して、ただで済むと思ってるの!?」

「あははっ! あんなに余裕ぶっこいてた割に、随分と余裕が無くなったじゃん! やめてほしかったら、必死に謝ってみれば!? そうしたら考えてあげてもいいよ?」


 イヤ……私が好きなのはヒーロー君なのに! こんなバカな男なんかに私の大切な初めてを奪われたくない……!!


「ごめんなさい! 私が悪かったわ! だから許して! すぐにこの男を止めて! 撮るのをやめて!!」

「あれ~? 思ったより素直に謝るな~? そうねぇ……許して……あげなーい! あんたも一緒にどん底に落ちちゃえー! あははは!!」

「いや……いやぁぁぁぁ!!」

ここまで読んでいただきありがとうございました。次のお話は明日の夜に投稿予定です。


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