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37 アラン対アリシア

 アリシアがアランをキィっとにらむ。


 怖いけどアリシア。


「いつから知っていたの?」

 ドスが効いた声で詰め寄る。


「1時間ほど前、ガリレから連絡があった」

 ガリレから? 何で?


「そう、ガリレにアリスを探させて、あなたは第二王子のことでも探っていたんでしょ。でも、私たちだって通話石を持っているんだから、わかったらすぐに連絡くらいできるでしょ」


「だから、アリスの部屋にすぐに来いと言っただろ。それにアリスのことを人に任せたりしない。たまたまガリレが魔王の側にいたんだ」

「すぐ来いだけじゃ伝わらないから、わざとと捉えることにする」


 私は、アランとアリシアを交互に見て、どうしたものかと首を横に捻った。この二人、寄ると触るといがみ合っている。

 それぞれ離れていると、恐ろしいほど頼りになるのだが、そろうと子供の喧嘩が始まるのだ。


「それにたまたまって何? あなた魔王のこと何か知ってるの?」

 アリシアは不機嫌にアランに詰め寄る。

 アランの顔がどんどん無表情になっていくけど。


「王女の恋人は魔法使いではなく、魔王だったんだ」


「「「ええっ!」」」


 アランは簡単にガリレが魔王について知っていたことを教えてくれた。


「ちょっとまって、そもそもガリレは魔王と知り合いなのね。じゃあ何でアリス達は、ちんたら学院に留学なんてしているの?」

 魔王に事情を話せば、リリィ様も勇者も必要なくなるんじゃない?

 アリシアはさらにアランに詰め寄っている。


「いや、ガリレが知り合いだったのは、以前の魔王で今は代替わりしているそうだ。アリスがあのダイヤを持ってくるまで、薔薇を作ったことも忘れていたらしい」


 ガリレ-----------絶対しばく。


「ガリレ出てきなさい!」

 大声で呼ぶが、ガリレは現れない。

 絶対覗き見してるに決まってるのに、後で覚えておきなさい。


「それにしても、魔王が代替わり?」

「私が会った魔王は、王女様の恋人ではないってことなの?」

 じゃあ、あのお墓は先代の魔王?



「なら何故魔王は今さら薔薇を取り戻しに来たの? だいたいあなた魔王につかまっていたの?」

 また変なのに目をつけられたんじゃないでしょうねと、アリシアは心配そうに、顔を覗き込んでくる。


「う~ん? 何で薔薇を取り戻そうとしているのかはわからない。もともと俺のものになるはずだって言っていたけど。ただ、ダイヤの力は知ってそうっだった。魔王の城に転移した時、ダイヤを持っていたから結界に弾き飛ばされなかったって言ってたし」

 でも、それもどうしてだかは分からない。


「魔法を無効化できるってこと? それってすごくない?」

 リリィ様が、目をキラキラさせている。


「無効化か………それは検証が必要かもな。魔王の転移魔法も無効化していたはずだが、かけた本人だからなのか。まあそんなことより、アリスは魔界で何をしてきたんだ? ガリレの話によると、瘴気を消していたとか」

 そんなことって、ダイヤの力も大事でしょ。


「アラン、魔界のこと知ってた?」

 私は探るように、アランに聞いてみた。


「まあ、存在は知っていた。実際は行ったことないが」

「そう。魔王は薔薇をただ庭に植えたの。そこにエルフが城下に瘴気が発生したと言いに来て、ダイヤのお礼に瘴気を消すように言われた」


「お礼って、ダイヤを作ったのは代替わりした魔王ではなく、前魔王のはず」

「そうなんだけど…………なんて言うか魔王の森のような凶暴な魔獣が襲ってくる恐ろしい場所って言うのじゃく、魔族や獣族が普通に暮らしている所で………つい放っておけなくて」

「なるほど」

 アランが呆れたようにつぶやく。

 どうせお人好しですよ。


「でも、営業許可書をもらってきた」

 ふふふ、ただでは帰ってきませんよ。と胸を張るも。みんなから白い目で見られる。

 なぜ!?


 私頑張ったのに。



「瘴気といえば、確かにこのところ第三の魔王の森は瘴気が充満することが多いんです。今まで普通に入れたダンジョンにも瘴気が立ち込めていることもあり、そのせいで聖女の力が早急に必要みたいです」

 リリィ様は心配そうに説明してくれる。


「森の瘴気については、報告は受けていたが魔界にまで被害が出ていたとはな」

 アランは何やら考え込んでいる。


「第一王子は瘴気が多いのは魔王のせいだと言っていましたが、アリスの話から魔王が故意に瘴気を発生させているのはないようですね」


「あ、でも、森に瘴気が多いのは魔王のせいよ。魔王には瘴気を浄化することができないから、城下に大量の瘴気が発生した時は、瘴気ごと森に転移させるって言ってた」


 リリィ様は呆れているようだったが、「やはり瘴気を消すには、光属性じゃないと駄目みたいですね」と納得していた。


「で、営業許可書とはなんだ?」

 アラン、やっとそこ聞いてくれるのね。

「ルークが魔界での営業許可書をくれたの。まずはまた瘴気が出たら浄化してくれって依頼された。交渉はアランに任せる」


「ルーク?」

 何故かアランが眉間に深いシワを刻んだ。


 え、私何か不味いこと言った?


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