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魔界食肉日和  作者: トネリコ
束の魔のひととき
58/62

幕魔5 前宰相の謀殺日和二~認識に一話要します~



 

 慌てて飛び起きる。

 何かとてつもなく世界崩壊規模の酷い悪夢を見た気がする。

 周囲を見渡すと執務室の床である。

 どうやらこの儂が不用心にもうたた寝してしまったようだ。

 儂も老いたものである。

 これは陛下にお会いして一度陛下成分を補充する必要があるな。

 

 陛下のことを考えた瞬間凄まじい頭痛がした。

 これは……、陛下への愛がとうとう身体へと影響し始めたに違いない。

 この試練を乗り越えれば更なる陛下への忠愛を捧げることが―――


「宰相やっと起きたんですね。これで四度目ですよ」


 廊下から現れた部下が恐る恐ると言いたげに進言する。


 四度目?何を言っているのだ?


 声を掛けたのが四度目ということか。ならば揺さぶるかまたは遠慮して上掛けくらい被せてもよかろうに、気の利かない部下である。

 

「陛下がお呼びです。行き…ますよね。二人きりで話したいことがあるらしく」

「なんと!」


 なんとなんとなんと!!!

 陛下が二人きりで会いたいとな!!


 なんであろうか

 体が震える。

 あと最近痛めた腰が冷えて痛みに震える。


 もしや策が何か失敗していたのであろうか

 不安もあるが、もしかしたらという期待もある。


 ああ急いで行きますぞ陛下!!


「人間界での策は……、敵国同士の王子だけ全員殺っときすね」

「そ……れでよい。何だ、少しは使えるようになったではないか」


 気の利かない部下にしては珍しかったので褒めてやれば、何とも言えないような視線を返された。


 捨て駒にしてやろうか

 まあよい


 そんなことより陛下愛しております!!




 その後、愛する陛下から「この人と結婚しようと思うの」と言われ宰相はその場で発狂して気絶を更に三度繰り返し、おっとり過ぎる流石の陛下も「困ったわねぇ」と気絶した宰相を魔王の間に放置。


 起きた瞬間に陛下から声を掛けられるという幸運に発狂し更にその場で三度の記憶喪失と気絶を繰り返し、体力を消耗し過ぎた宰相が寝込んで発熱。


 結局陛下が直接伝えるのでなく腹心の部下がそれとなく代わる代わる寝込む宰相へ伝えに行くという病人への鞭打ちをエンドレスで繰り返すことによってようやく、敬愛する陛下が結婚を考えているという事実を宰相が認識したのは一週間後のことであった。


 なお、「いつもよくしてくれるからみんなに内緒にしてさーちゃんに一番に伝えたかったのに」というおっとりぽややん陛下の可愛らしく拗ねた様子とセリフに陛下への愛が爆発すると共に、発狂してしまい認識が遅れた過去の自分を縊り殺したくなると同時に、「自分より先に聞いた腹心の部下たちと結婚相手を謀殺すれば儂が一番に聞いたことになりますじゃ」と決意を新たに意気込んだ宰相が居たとか何とか。


 一応腹心の部下たちは業務の手間が増えて陛下に逢える時間が減りますよ!!!という死に物狂いの全員の懇願と陛下の鶴の一声で一命は取り留めたそうな。



 捨て駒扱いにはなったそうですがそれは仕方ないですね☆


 













 ちなみに陛下はどんな相手でもちゃん呼びです☆さーちゃんは宰相のことですね~☆本名からと宰相からで、そのまんまさーちゃん呼びと相成ってます☆

 次の前宰相の話からは前宰相の苦悩と苦闘の日々が始ま…げふんげふんっ

 次の時ではようやく前魔王様のお姿書きますねー

 (∩´∀`)∩わーい (書きたかったのに前宰相が気絶ばっかするからさぁ…←

 やべっ、縊り殺される前にそれではではっ

 

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