表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガラス職人の息子は初恋の王女様を守ります。  作者: 池中織奈
第九章 外交と、波乱の幕開け

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

209/272

184.外交の話を聞いた後のナディアについて

「外交……か」

 ナディアは先ほど、自分を外交のために国外にやろうとしているという話を父親である王から聞いた。その外交には、『火炎の魔法師』ディグ・マラナラも共に行ってくれるという話である。

 (国外へ外交へ行く。……ヴァンの召喚獣たちは一緒に居るだろうけれど、ヴァンはいない状況。私がヴァンの婚約者として相応しいと周りに納得してもらえるように。ヴァンの婚約者として相応しく……お似合いだって言われるようになれたら嬉しいな)

 外交に行く話を聞いて、ナディアはヴァンの婚約者として相応しいと思ってもらえるようになりたいとそればかり考えていた。

 ヴァンはまだ噂が周りに広まっている程度で、ヴァン自身は無名も同然だ。だからこそどちらかといえばヴァンの方が王女であるナディアに釣り合わないといわれている現状だ。でも、ナディアはヴァンに自分が釣り合わないと思っている。今はまだ、少しずつ広まっている程度だが、いずれナディアの方が釣り合わないといわれるだろうと思っている。

 だからこそ、頑張ろうとナディアは決意する。

(その前にヴァンを説得してほしいか。確かにヴァンは私が国外に出るっていうのならば確かについてこようとするかもしれない。一人でも外交ぐらい出来るんだっていうのを示したい。私の価値を高めたら……、ヴァンのためにもなるんだから)

 ナディアはそんな風に思考している。

(……その前にヴァンとデートしたいな。ヴァンとデート出来たら楽しそう。ヴァンと一緒に街を歩けると考えるだけで……何だかわくわくするもの)

 ナディアは外交に出かける前に、ヴァンとこの前話したデートを行いたいと思った。外交に出かけるとなると、しばらくは国内に帰ってくることが出来ないだろう。その間、ヴァンに会える事はない。ヴァンの召喚獣たちは傍にいるだろうが、ヴァン自身は傍に居ない。

 だからこそ、その前にヴァンと交流を深めていきたいと思っていた。

『ナディア様、外交に行くのか。主が色々めんどくさそうだ』

「そうね。ヴァンは少し嫌がるかもしれないわ。でも、私とヴァンの今後のためにも私はヴァンに相応しくありたいもの……」

『ナディア様も中々主に惚れてるよな』

 《ファイヤーバード》のフィアが面白そうにナディアと会話を交わしている。

「……惚れてるって、まぁ、そうね。だってヴァンは何時だって私の事、守ってくれてるもの。あんな風に守られて、私の事、好きだって態度をされて……私もヴァンの事、好きになっちゃたのだもの」

『でも正直、ご主人様って中々ストーカーっぽいのにな』

 《ブルーマウス》のエレがそんなことを言う。

「ストーカー……まぁ、そうね。ヴァンは貴方たちの事を通じて私の事を何でも知っているだろうし、人によってはそれを気持ち悪いと思う方もいるかもしれないわ。でも私は……ヴァンが私の事を知ってくれていること、嬉しいと思うわ。でもそれは多分、私がヴァンに好意を抱いているからね」

 ナディアはそう思いながら、自分とヴァンの事を考える。

(……確かにヴァンはストーカー気質な所があるのかもしれない。私の前に出る前から王宮内に忍び込んでたらしいし、召喚獣たちを王宮内にはなっているし。それって私がヴァンに対して好意を抱いてなければ……問題ね。でも私はヴァンからの気持ちが嬉しいと思っている。ヴァンと一緒に居たいと思っている。でもどこか一つでも違っていたら大変な事だわ。……まぁ、私はヴァンからの嫌だと思っていないから問題がないわけだけど)

 ヴァンはナディアの事を覗いていたり、王宮に召喚獣を忍び込ませていたりとしている。ナディアがヴァンの事を受け入れているから問題はないが、受け入れてなければストーカーとその被害者といった形になったかもしれないのである。

 でもナディアはヴァンの事を好いているので問題はなかった。

『本当に、ナディア様が主の事、好いていてよかったよ』

『本当だよ、おいら、ご主人様が切れたら怖い』

 フィアとエレがそれぞれそんなことをほっとしたようにいった。

「そうかしら? ヴァンってそんな風に怒るイメージないのだけど」

『まぁ、ナディア様には主、本当優しいからな』

『そうそう。ご主人様、切れたら絶対怖いから』

 そんな風に二匹の召喚獣たちはいうけれど、ナディアにはやっぱり優しくないヴァンというのがあまり想像が出来なかった。だけど、召喚獣たちがそんなことを言うのだから自分の前とは違うヴァンというのもちょっと見てみたいとナディアは思った。

「ねぇ、いつか……私の前とは違うヴァンの事、見てみたいわ」

『えー、主、嫌がると思うんだけど』

「こっそりは駄目?」

『こっそり……主にばれたら怒られそうだけど、ナディア様の頼みなら大丈夫か……?』

 フィアはナディアの問いかけに頭を悩ませる。その後、『ちょっと俺達召喚獣で相談してみる』と結局口にしてその話は終わった。



 その翌日、ナディアはヴァンに外交の事と、デートの話をしにいった。



 ――外交の話を聞いた後のナディアについて

 (外交の話を聞いたナディアは、色々な事を考え、召喚獣たちと会話を交わす)



別件ですが、ガラス~のifストーリーというか、もしディグにヴァンが見つかっていなかったらと考えたら面白かったので設定そのまま、名前と国名変えてちょっと新しい話はじめてしまいました。多分そちらは20話ぐりで終わる予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ