表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『終焉を告げる常闇の歌』  作者: Yassie
第13章 荒れ狂う東京
348/348

第344話 三つ巴


 気温(きおん)(さら)()がる。

 季節(きせつ)(ふゆ)なのだから気温(きおん)()がるのは仕方(しかた)がないのだが、その(ほか)理由(りゆう)はバランがいるだけで気温(きおん)()わってしまう。

 だと()うのに。


<"絶対零度(ぜったいれいど)">


 "嘆きの華(コキュートス)"とは(ちが)う、氷雪系(ひょうせつけい)(なか)でも最強(さいきょう)最悪(さいあく)

 あらゆる(もの)(すべ)てを(いて)てつかせ、破壊(はかい)する(ちから)


<過去(かこ)、あの(かた)(ちから)(わたし)強大(きょうだい)(ちから)()、そして凶星十三星座(ゾディアック)となりました>


「……そうだな」


<……(しあわ)せでした。あの(かた)側近(そっきん)となり、あの(かた)をお(まも)りする役目(やくめ)()平穏(へいおん)世界(せかい)(みな)(わら)()った……、あの日々(ひび)が>


 解放(かいほう)された"絶対零度(ぜったいれいど)"が周囲(しゅうい)へと(ひろ)がり、守行(もりゆき)足元(あしもと)(ちか)くで()まる。


(おれ)はお(まえ)(ちから)を100%解放(かいほう)すりゃ、自動的(じどうてき)に"絶対零度(ぜったいれいど)"が解放(かいほう)されると()いてたんだが(ちが)ったか?」


<肯定(こうてい)ですとも。(ゆえ)に、(わたし)周囲(しゅうい)(つね)展開(てんかい)されておりますが、自由(じゆう)にその範囲(はんい)調整(ちょうせい)する(こと)出来(でき)るのです。ですがね父上(ちちうえ)(わたし)の"絶対零度(ぜったいれいど)"は3種類(しゅるい)あるんですよ。その1つが貴方(あなた)()る、展開(てんかい)(しき)の"絶対零度(ぜったいれいど)"。そして、これが2つ()の"絶対零度(ぜったいれいど)"です>


 ー "絶対零度砲(アブソリュート・ゼロ)" ー


 口内(こうない)冷気(れいき)集束(しゅうそく)し、直線上(ちょくせんじょう)にいる守行(もりゆき)、イリスに()けてそれは(はな)たれた。


「イリス!!」


<()かってる!!>


 ほんの(すこ)しでも()れれば()わる。

 (あせ)りながらもイリスは周囲(しゅうい)青白(あおじろ)(ひかり)球体(きゅうたい)(つく)()し。


 ー "粒子砲(りゅうしほう)" ー


 バランの"絶対零度砲(アブソリュート・ゼロ)"にぶつけ、()そうとするが()えない。


<ちいぃっ! ()えないよ親父(おやじ)い!!>


(かま)わん!! そのまま(おさ)えてろ!!」


 "絶対零度(ぜったいれいど)"領域(りょういき)"の(なか)(はし)り、守行(もりゆき)魔力(まりょく)(まと)わせた(こぶし)をバラン目掛(めが)けて()()ろそうとするが。


<逆転(ぎゃくてん)しましたね>


「!!」


 ー "婆娑羅(ばさら)" ー


 "絶対零度砲(アブソリュート・ゼロ)"から一転(いってん)高速(こうそく)の"婆娑羅(ばさら)"が(つい)に。


「ッ! くっうぅっ!」


 守行(もりゆき)(とら)え、深手(ふかで)(あた)えた。


<親父(おやじ)いい!!>


<どこを()ている>


<っ!!>


<よそ()をすれば()ぬぞ>


 バランがイリスのすぐ真横(まよこ)まで近付(ちかづ)き、凶悪(きょうあく)な"凶爪(きょうそう)"が()えた触腕(しょくわん)(かる)()るっただけでイリスが()()び、ビルにぶつかると破壊(はかい)する。


<……元々(もともと)凶星十三星座(ゾディアック)とは、強大(きょうだい)(ちから)個々(ここ)(ゆう)していた。(ゆえ)周囲(しゅうい)から(おそ)れられ、(だれ)もが(とお)ざかり……、そしていなくなった。……だが(わたし)(しあわ)(もの)だ。あの(かた)出会(であ)い、そして(あら)たな(いのち)(ちから)をお(あた)(くだ)さっただけでなく、(わたし)絶対零度(ぜったいれいど)支配者(しはいしゃ)にして(くだ)さった。ーー (わたし)氷帝(ひょうてい)氷帝(ひょうてい)(りゅう)・バランであり、(むくろ)。さぁ(たたか)え、(あらが)え、()()かえ、憲明(のりあき)(おも)うなら、(まも)りたいならここで()()まる(ひま)()いぞ。イリス>


 憲明(のりあき)(おも)うからこそ、イリスは()()けると()()がる。


<んなもん()われなくても()かってるっつーの!! おい親父(おやじ)!! ドジって()んでねえよな?! ()きてるよな?!!>


「……あ゛? 生意気(なまいき)(こと)()ってっとぶちのめすぞゴルァオ゛イ」


<(コオオオーーー!!)>


 イリスとしては無事(ぶじ)かどうか確認(かくにん)したつもりだろうが、その()(かた)はまずい。激怒(げきど)している状態(じょうたい)守行(もりゆき)迫力(はくりょく)ある眼光(がんこう)(かお)にイリスは戦々恐々(せんせんきょうきょう)となる、のだが、そのお(かげ)もあってかバランに(たい)する恐怖(きょうふ)(うす)らいだ。


<ご、ごごごごごめんなさいぃぃぃ!!>


「……ったく。しかし、まさか5(ほん)まとめて()むとはとんだ(おお)馬鹿(ばか)野郎(やろう)だよテメェは!」


<過去(かこ)に1(ぽん)()んでますので、これで(わたし)は6(ぽん)()んだ(こと)になります。ですが父上(ちちうえ)(ほか)(もの)があの(かた)からどれだけ(いただ)いて()んでるかは正直(しょうじき)把握(はあく)していないのですよ。それでもこれだけは()えます。凶星十三星座(ゾディアック)(みな)対等(たいとう)ではありますが、(ちから)()うなら(わたし)現在(げんざい)凶星十三星座(ゾディアック)(なか)でも5番目(ばんめ)序列(じょれつ)(だい)()(せき)位置(いち)におります。まぁ、()わずもながではありますが(わたし)(うえ)にはゼスト、パンドラ、ミルクとおります>


「そうか……。だがそれはそれで(すご)いじゃねえか、えぇエ? だってそうだろ? (ほか)連中(れんちゅう)はお(まえ)(ちが)って()()んでるにも(かか)わらず、それでもテメェの実力(じつりょく)だけで()れまでその()(まも)っていたって(こと)なんだからよ。そりゃ素直(すなお)称賛(しょうさん)(あたい)するってもんだ」


<ははは、貴方(あなた)()められると(うれ)しく(おも)います。……ではそろそろ>


「おぅ、そうだ……な!」


 (ふたた)戦闘(せんとう)(はじ)まり、守行(もりゆき)(こぶし)とバランの凶爪(きょうそう)がぶつかり()い、(はげ)しい火花(ひばな)()る。


<父上(ちちうえ)! 今度(こんど)はただ()()けじゃなく! (ころ)すつもりで(いど)ませて(いただ)きます!>


上等(じょうとう)だ! (ころ)すつもりで()い!」


 (あた)りはバランの"絶対零度(ぜったいれいど)"の領域(りょういき)

 そんな領域(りょういき)(ない)(たたか)うのは本来(ほんらい)守行(もりゆき)ですら(きび)しい(はず)だ。だがそんな(なか)でも(たたか)えるのは守行(もりゆき)魔力(まりょく)(たか)く、どうにか相殺(そうさい)しているからだ。

 だがそれでも限度(げんど)はある。


「(ちぃっ! (あし)()えて(うご)きが(にぶ)くなってきていやがる!)」


<どうされました父上(ちちうえ)! (うご)きが(にぶ)くなってきてるじゃありませんか!>


「じゃかあしぃ! ならテメエはどうなんだ(むくろ)! あれだけ(せがれ)()()んでまだ(おれ)互角(ごかく)じゃねえか!」


<(くっ! 流石(さすが)()んだばかりで(からだ)が!)>


 バランは余裕(よゆう)()状態(じょうたい)(たたか)う。

 本来(ほんらい)()()んだのであれば(しばら)くの(あいだ)馴染(なじ)ませなければいけないからだ。

 そんな2()(たたか)姿(すがた)()るイリスの()には、不適(ふてき)(わら)()悪鬼羅刹(あっきらせつ)死神(しにがみ)(りゅう)


「ふははははははは!! (たの)しくなってきたじゃねえか!! なぁア?! (むくろ)おぉ!!」


<はははははははは!! ええ!! 父上(ちちうえ)のおっしゃる(とお)り!! (たの)しくなってきましたねえ!!>


<(あわわわわわ! や、ヤバい~!!) お、親父(おやじ)?! ど、どうしたら?!>


「あぁア?! オメェはすっこんでろ!!」


<(えぇぇ……)>


 手伝(てつだ)えと()ったり、すっこんでろと()われたりと、なんだかイリスが可哀想(かわいそう)(おも)える。

 だがその言葉(ことば)にイリスは。


<っとによぉぅ……、手伝(てつだ)えって()ってさぁ……! (おれ)()(もど)したのは親父(おやじ)だろうがあああああ!!>


 イリスはぶちギレた。


<もう(おこ)った、はい、ぶちギレましたよ? うん……、すっこんでろって()われても()るかボケ!! (おれ)()ぜろやクソ親父(おやじ)!!>


「テンメェ、(だれ)がクソ親父(おやじ)(だれ)が!! このボケが!! あ゛?! 上等(じょうとう)だ! テメェもまとめてぶちのめす!!」


 ここで何故(なぜ)か、悪鬼羅刹(あっきらせつ)VS死神竜(しにがみりゅう)VS魔天竜(まてんりゅう)による、()(どもえ)(たたか)いへと発展(はってん)してしまうのだった。

 ……が。


<いつも(おれ)(ざつ)(あつか)いやがって!!>


「してねえだろ!! それを()うならお(まえ)はもっと(かんが)えて行動(こうどう)しろ!!」


<父上(ちちうえ)()(とお)りだぞ!! それにお(まえ)のその激怒(げきど)したら(まわ)りが()えなくなる(くせ)をいい加減(かげん)(なお)せ!!>


<うっせ!! テメエが()うな!! それを()うならバラン!! テメエは親父(おやじ)()ちたいからって兄様(にいさま)()一度(いちど)()()ぎなんだよ!!>


<それこそお(まえ)()われたくないぞ!! お(まえ)進化(しんか)する(ため)に!! あの(かた)からどれだけの()(いただ)いて()んだか(わす)れたとは()わせんぞ!!>


「その(とお)りだぞ!! ()きゃあ(むくろ)以上(いじょう)()んだって(はなし)じゃねえか!! だがよ!! おい(むくろ)っ!! テメエは無茶(むちゃ)して()んでんじゃねえよ!! そんなに(おれ)()えたきゃもっと準備(じゅんび)してから()やがれボケが!!」


<なにを(おっしゃ)いますか!! (わたし)凶星十三星座(ゾディアック)!! このくらい平気(へいき)でやってのけなければあの(かた)(わら)われながら(おこ)られてしまいます!!>


「ボケが!! だからって無理(むり)すりゃテメエでもダメージは(まぬが)れねえだろ!! んな(こと)しなくても()っててやるっつーんだ!!」


 (はげ)しい攻防戦(こうぼうせん)()(ひろ)げつつ、口論(こうろん)もまた(はげ)しさを()す。

 (はた)からすればその光景(こうけい)(ころ)(あい)いから親子(おやこ)喧嘩(げんか)にも()えなくは()(はず)だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ