昼休み
校長先生への直談判は大成功だった。
一顧だにされなかったらどうしようと不安もあったが、すんなりと許可してもらえた。
あんまりすんなりいったものだから不安に思って何度も念押ししたくらいだ。
どうやら学校側にも利はあるようで、コンテストで結果を残せば学校の宣伝にもつながるかもしれないし、もし結果を残せなくても出場を認めること自体が生徒の多様性を認める風通しの良い校風をアピールすることになるから存分にやりなさいとのこと。協力は惜しまないからドンドン頼って欲しいとも言ってくれたので、アテにさせて貰おう。
早速だが、コンテストへのエントリーも兼ねた一次審査である写真審査の攻略に着手しようと思う。
コンテストに参加するには、所属高校や特技、アピールポイントなどを記入する履歴書のような書類の他、女装姿で撮影した写真3枚を提出しなければならない。
幸いうちの高校には写真部があるので、撮影は彼らに協力を依頼することにしようと思う。
どんなコンセプトで女装するかだが、これは、帰ってから綾音や結花ちゃんと話し合って決めよう。
ここまで考えたところで、昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴った。




