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本日も憂鬱な美少女生活

 最近。

 目が覚めて、真っ先にする事がある。

 指先の確認。

 朝日に照らされなら見る十本の指は、今日も細長く華奢きゃしゃだった。

 大きく息を吸い込み、盛大な溜息をつく。

 こんな毎日が、もう一年近く続いていた。


 歯を磨き、顔を洗う。

 洗面台に映るは眠そうな顔をした少女が一人。

 寝癖は今朝も盛大に爆発。

 短くしたいなと思いながら髪に櫛を入れた。


 バターロール。

 クリームチーズ。

 飲み物は粉末のコーンスープ。

 代わり映えしない朝食を一人で口にする。

 娘は地方へ出向中。

 妻は海外へ出張中

 当初は気楽な独身生活。

 だが一週間で飽きて来た。

 手狭な筈の室内が、今はやけに広く感じた。


 マンションの玄関を出るなり、そよ風が頬を撫でた。

 見上げる頭上には雲一つ無い青空。

 今日は暖かい。

 セーラ服のスカート内部へ入り込む風が冷たくない。

 こんな事で四季を感じる日が来るとはなぁ。


 いつもの交差点。

 元クラスメイトの木村さんがコチラを見付けるなり手を振り駆け寄った。


「栗ちゃん、おっはようっ!」


 朝の明るい挨拶。それも抱擁ほうよう付き。


「お、おはよう」


 恥ずかしいから止めて欲しいのだが、何度言っても聞かないので諦めた。

 外面には仲睦まじい女学生が二人。

 だが。

 もしも彼女が俺の正体、中身が中年男性だと知ったなら。

 一体どんな喜劇が展開されるのやら。

 なるべく考えないようにしているのだが、不安と罪悪感が手を取り合いクルクルと脳内で踊っていた。


 こうして今日も。

 憂鬱な少女生活が幕を開けた。


ご無沙汰しております。

ある程度話しが固まったので、久方ぶりに連載を再開しました。

年末まで多忙なため、今年度中はかなり執筆に間が空きます。

気長にお付き合い戴けると幸いです。


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