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七龍の契約者  作者: Light
第二章 学園編(仮)
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入学式 Part2

気付いたは5000字を越えていた為、次回のクラス発表を分けました。

ワクチン接種の応援で休日出勤をする為、現状月一か月二更新がやっとですいません汗



 登壇し場内が静まり返る中、目的の人物ーーレオナールを見つけティアが微笑み掛ける。


(えっ……ティア!?)


 身近な人物が首席と知り驚きを見せるレオナール。

 対するティアは、驚かせようと秘密にしていた事がレオナールの反応から成功したと知り更に笑みを深めた。


 そんな短い二人だけの世界は、アレクからの唐突な肘打ちによって引き戻される。


(……っ!?)


 予期せぬアレクの行動に驚き、声に出せない悲鳴を上げるレオナール。

 そんなレオナールの心情を知らないアレクは、ティアに視線を向けながらレオナールに小声で話し掛ける。


「おい、レオ。なんで姫様がこっち向いて笑ってるんだ?」


「……さぁ、なんでだろうな?そんなことよりも、俺にとってティア(・・・)が首席だったことの方が驚きだよ。」


「あー……姫様は、ここ最近の貴族社会の噂でも勉強ができて魔法の腕前も達者だと評判だったからな。今を思えば、順当な評価だと………………ん?ティア(・・・)??」


 アレクは、レオナールのティアリスへの呼び方にハッと振り向く。


 レオナールは、アレクの唐突な反応に驚きを見せるが自身の失言に気付き「あっ!」っと小さく声を発し口元を手で隠した。


「レオ、仮にも姫殿下だぞ?今を思えば、試験の時も愛称で呼んでたよな?いったいどういう関係なんだ?」


「いや、まぁそれは……その……ほら、アリウス殿下に勉強を教えてもらったって話しただろ?その時に仲良くなってな。」


「それにしては、距離感が近くないか?この前の試験の時だって……」



 そんな二人のやり取りが続いている中、何を話しているのか気になり不思議そうに二人を見つめるティアであったが、「姫様?如何なさいましたか?」との司会進行役の男の発言にハッと視線を戻し声を発する。



「申し訳ありません。御紹介に預かりました。ティアリス・ファウスト・アーリナルです。今年度の新入生代表として、この場に立てたこと大変嬉しく思います。私個人としましても、まだまだ若輩の身である為至らぬ点は多くあると思いますが、先生方並びに先輩方の御指導と御鞭撻の程よろしくお願い致します。

 ーーまた、今回首席という総合評価を頂きましたが、実技に置いてまだまだ"敵わない友人"を存じております。その友人に並び立てるようにこの学園での勉学をより一層励みたいと思います。以上を持ちまして御挨拶に代えさせていただきます。」


 ティアは、挨拶の終わりにレオナールにひと目視線を送った後、優雅に一礼し壇上を降りる。



 新入生代表挨拶を終えると共に次第に騒然と化す場内。



 至る所で、"敵わない友人"が誰なのか論争が激しくなる。



 一方では、公爵家や侯爵家、伯爵家といった上級貴族のご子息ではないか……他方では、もしや下級貴族や平民ではないか……等と論争が激しくなる。



 そんな喧騒の中、一人の人物は"敵わない友人"が誰なのか察し隣にいる友人に話し掛けた。



「なぁ、レオ?」


「……ああ。どうした?」


「姫様の敵わない友人って誰だろうな?俺が思うに案外身近にいる気がするんだが?」


「……そうか?俺には、見当もつかないな……一体誰なんだろうな?」


「例えばの話だが、俺は入学式の途中に姫様が熱い視線を送ってくる相手とかじゃないかと思うのだがどう思う?」



「「…………。」」



 自然と見つめ合うレオナールとアレク。

 アレクは、その沈黙を破り再度声を発した。


「なぁ?」


「ノーコメントで……」


 そんな二人のやり取りは、「静粛に!」との司会進行役の男の声で仲裁される。



「ゴホン……殿下が"敵わない友人"と称される人物がどなたか存じ上げませんが……今年度の殿下の成績は、筆記と実技・・共に唯一の首席であると試験担当官から伺っております。すなわち、今年度の生徒にはそのような人物は存在しないということです。では、気を取り直しまして、次はーーーー……。」



 先程までの喧騒が嘘のように静まり、恙無く式典が進む中ーーレオナールは、先程の発言を聞き、その後の式典内容が耳に残らない程に思考する。



(ティアが実技でも首席?……ということは、やっぱり俺の実技評価は、F判定の評価をされたってことか?)


『ふむ、それが一番可能性が高いかのぉ。それか、良くてD判定の評価といったところか?』


『そうですね。私もその説が有力かと思います。』


『でもでも、あのもう一人の試験管が評価を上げてくれるように頑張ってくれそうじゃなかった?』



(確かにウェントスの言う通り、ルベルって教官がそう言ってくれてたよな。もし最低評価だったら、まさかのEクラスって事はないよな?)



『………………主、フラグ。』


『主……。ボクもフラグだと思う。』


『これは、もうEクラススタート確定なんだな〜。』


『いいじゃねぇか!Eクラスからの這い上がりなんてカッコイイだろ!やってやろうぜ!』


(イグニス……お前に慰められると余計に落ち込むな……。そんなことより、もしEクラスになってSクラスまで上り詰めたら逆に目立ちそうな気がするんだよな。Sクラスがダメでも可能ならBクラスやCクラスに入りたいんだが……」


『ん〜……後は運命に身を委ねるしかないかのぉ。』


(まぁーそうだよなー……。)


『何で俺が慰めたら落ち込むんだよ……ってか、そもそも、主はなんでSクラスに拘るんだ?』


(別に拘ってる訳じゃないさ。ただ上級クラスの方が、カリキュラムも良いし自分の為になると思ったからだよ。それにティアと同じクラスになる可能性も高いしな。)


『フォッフォッフォッ。ティアが一番の理由な気がするがのぉ?』


『ふふふ、そうですね。』


『ハッ!?アクアが笑った……だと!?』


『……イグニス、あなたは私を何だと思っているのですか?』


『いや、違う!違うんだ!口が勝手に!!?』


『馬鹿なのね。馬鹿過ぎてどうしようも無いのね。』


『………………自業自得。』


『あははは…………どうしようも無い……かな。』


『馬鹿は、いつものことでしょ?』


 ーーそんなたわいもない念話を終えると、レオナールはクスッと笑みを浮かべる。

 すると、アレクが驚き声を掛ける。


「話し掛けても黙り込んでたのに、いきなりどうした?もしかして、寝てたのか?そろそろ式典も終わるぞ?」


「あぁ、すまん。ちょっと考え込んでて。」


 レオナールは、アレクに謝罪する。

 すると、丁度司会進行役の男が声を発した。


「ーー以上を持ちまして、国立クロス学園の入学式を閉会する。新入生は、この後中央庭園に移動するように。クラス分けが発表される為、発表され次第各教室へ向かいなさい。以上です。」


 入学式の閉会と共にゾロゾロと講堂を後にする新入生一同。


 彼等は、自らのクラスが……現在の実力が、如何程のものか胸に期待を膨らませ中央庭園に向かうのだった。

話はあまり進みませんでしたが、スカッとする展開や第2のヒロインを登場を学園編にて考えております。


他の素晴らしい作者の方々の作品を読んで頂き、気の向いた際にでも拙作を読んで頂ければ幸いですf^^*)


もし……もし、よろしければ……☆の評価や勝手になろうランキングに投票して頂ければモチベーションが爆上がりします……


8月20日23時30分追記

休みでしたが17時まで家族との墓参り等に向かっていた為執筆が思ったより進みませんでした……

お約束の今日中の投稿を目指しておりましたが誠に勝手ながら明日の仕事終えて24時頃までには更新致します涙

※翌月の投稿は、また15日に戻します。

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もし良ければ投票よろしくおねがいします。 凄く励みになりますf^^*) 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[一言] 更新ありがとうございます♪ コロナがおちつくまでは月1でも嬉しいです。
[気になる点] 更新 ありがとうございます 今日の更新で試験の結果が透けて見えますが、国王や関係者 そして国立や王立学校なら主人公の能力を学校関係者に知らせていないのがマズイと思います。 学生時代…
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