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婚約破棄されたので下剋上することにしました  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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聖女教教皇の独り言 昔振ってくれた女に仕返しすることにしました

「なんじゃと、ギンガルメの王国が竜娘に滅ぼされたと申すのか!」

 私はその報に驚いた。

「はっ、今、報告が上がって参りました。竜娘が飛竜の集団を率いて、ギンガルメの王宮を制圧したそうです」

「おのれ、爬虫類の分際で身の程知らずも甚だしいわ!」

 私は怒りのあまり、手に持っていたグラスを地面に叩きつけていた。


 バリン!


 ガラス片が周りに散らばる。


「そもそも、爬虫類の親玉は暗部がインスブルクで始末するはずだったのではないのか、ジョスリン!」

 私はその報にぶちきれていた。


「申し訳ありません、猊下! 竜娘は王太子妃様にお渡しした竜殺しの宝剣が全く通用せず失敗に帰し、ギンガルメから送り込んだ王太子妃様は拘束され、竜娘の側近の騎士達によって、暗部は殲滅されました」

「なんと、暗部が殲滅されたのか」

「二流の人間を使っていたとはいえ、申し訳ありません」

「元々ギンガルメに渡していた竜石はどうしたのだ。古代竜を魅了すると言っておったでは無いか」

「確かに古代竜は興味を抱いたそうですが、竜娘が一喝するとあっさり竜姫に従ったそうです」

 淡々とジョスリンは報告してくれた。

「うーむ、我が教会の至宝が二つも無駄になったというのか」

 私はぎりりと歯を食いしばった。

「申し訳ありません。それだけ竜娘の力は強いみたいで、対策を抜本的に考えないといけないかと思われます」

「そうだな」

 さらなる爬虫類対策がいるということか。私は頭を抱えたくなった。

「占拠後に竜娘らは我が教会を破壊したそうです」

「何だと、奴らは我が教会を破壊したというのか」

 私は更に怒りに火がついた。

「今回のインスブルクの反逆は教会が絡んでいたということで破壊したと言い張っております」

「おのれ、我が教会を破壊するなど、必ずや天罰が落ちるであろう」

 私は言い切った。

「直ちに竜娘並びにその縁者どもを破門せよ」

「はっ、直ちに」

 私の傍に侍っていた司祭がそれを伝えるために外に出ていく。

 私は少し心を落ち着かせた。

 せっかく爬虫類の治める国を人間の治める国に世直しを行おうとしたのに、爬虫類たちに逆襲されて、一つの国を失ってしまった。これでは本末転倒では無いか。


「しかし、ギンガルメの王も期待してやったのに、大したことはなかったの」

「口だけは立派でしたが」

 ジョスリンは私の言葉に頷いてくれた。

「無能な王に任せたのが間違いであった。もう少し教会が表に出るか?」

「さようにございますな。シュタイン王国も頼りなさげですからな。もう少し前に出られた方が宜しいかと」

「竜娘もおらんのに、シュタインの奴らは竜娘についた領地を奪回も出来ておらんのか?」

「はい。誠に頼りなく、どうしようもございませんな」

 ジョスリンの言葉に私は決心した。


「では、少し奪還の手伝いをしてやるか。で、何からすれば良いと思う?」

 私はジョスリンに聞いていた。

「竜娘達は現在、ギンガルメにかかりきりでございます。そこでシュタイン国内の古竜王地域の中央貴族どもに、竜娘に反旗を起こさせようと思います」

「そう簡単に行くのか? あの当たりは爬虫類に心酔しておる異教徒どもが多いとの事だが」

「それこそ、異端審査と魔女狩りを復活させれば、良いかと。中央貴族どもに異端審査と魔女狩りを盾に脅すのです。直ちに審査官を派遣して、異端審査をすると」

「そうよな。そういえば、古竜王地区の端にモスリム伯爵の娘がノール辺境伯に嫁いでおったな」

 私は良いことを思い付いた。

「確かに、今、竜娘についておる従者の一人に辺境伯の息子がいたはずで、その母は伯爵の娘です。伯爵を異端審査にかけますか?」

「伯爵など異端審査にかけたところで何が嬉しいのだ?」

 私は白い目で、ジョスリンを見た。

「ではその伯爵の婦人を魔女裁判で痛めつけるので?」

「お前は馬鹿か、そんな老女を魔女裁判などにかけてどうするのじゃ」

 私は白い目でジョスリンを見た。老女を痛めつけたところで何の面白みもなかろう。

「では、その娘ですか。ははあ、猊下が、かつて思いを寄せられたエリーゼ様を魔女裁判にお掛けになると」

「ふん、本人か、まあ、本人にしても良いが、それよりももっと効果的な者がおるではないか」

「本人以外でございますか?」

 ジョスリンは考えてくれた。

「考えるまでもなかろう」

「まさか、その娘で美貌の噂の高いエリザベス様でございますか」

「そうだ。何をしても構わん。徹底的に痛め付けてやれ。そうすればエリーゼが、泣いてすがってこよう。どのようにも料理が出きるわ」

 私はとても楽しくなった。エリーゼには私が言いよった時に剣もホロロに振ってくれて、確か侯爵の次男を婿として迎え入れたのだ。私はその時の屈辱を未だに覚えていた。その仕返しをするときが来たのだ。

 泣き叫ぼうがなにしようが、欲望の限りをぶつけて、弄んだ後に、魔女として、処刑してやるのだ。その前にまず、自らの娘が、ボロボロになるまで弄ばれるのを、横で泣いて見ているが良い。

 私は竜退治をするついでの楽しみが出来て、とても嬉しくなったのだ


ここまで読んで頂いてありがとうございます

中世教会の暗黒部分の魔女裁判。

狙われた娘はどうなる。

次回明朝更新予定です。

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

私の次の作品はこちら

『もふもふ子犬の恩返し・獣人王子は子犬になっても愛しの王女を助けたい』https://book1.adouzi.eu.org/n9267kb/


私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://book1.adouzi.eu.org/n9991iq/


3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/

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