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婚約破棄されたので下剋上することにしました  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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閑話 古代竜を私が飼うことにしました

 私がその子を連れて帰ったらそれからが大変だった。

「レックス、大丈夫なの?」

 みんな、レックスに抱きつかんばかりに心配していた。


「リディ、あなた、レックスに何をしたの?」

 次にお母様が私に聞いてきたんだけど、

「私が何かするわけないでしょ!」

 私がむっとして言うと、

「ついてこないでとか言って張り倒したんじゃないでしょうね」

 お母様がとんでもないこと言ってくれるんだけど!

「そんなことしたら、この子死んでるわよ」

 私が口を尖らせて反論すると、

「そこは判っているのね」

 お母様が安心したように言ってくれるんだけど……

 何か違う!


 私は女の子で、この子は騎士志望の男の子なんですけど……

 淑女捕まえて張り倒したのかとか聞くのは絶対におかしい!

 まあ、私は女扱いされたことないけれど……

 私はもう諦めモードだった。


 その時やっとその子は目を覚ましたのだ。

「あれっ、ここは?」

「王宮よ。リディに酷いことされたの?」

 お母様はまだ言っているし、

「いや、リディは別に」

 男の子は慌てて否定してくれた。


「竜が出たのよ」

 私はむっとして言った。

「竜って飛竜が出たの?」

「違うわよ。もっとでかかったから、古代竜だと思うわ」

 お母様に私が答えるが、

「なに言っているのよ。古代竜なんて、あなたが、対処できるわけ無いじゃない」

「そうだぞ、リディ! 古代竜から逃げてきたのなら、直ぐに討伐隊を出さないと!」

 お父様まで指摘してくれるんだけど、

「退治できたと思うわ」

 私がそう報告したけど、

「そんなわけ無いだろう! ただちに騎士団長を呼べ。古代竜を王都に近づけるな」

「いや、だから……」


「ほっほっほっほ。さすが姫様ですな。古代竜を一人で退治されたのですか」

 後ろからレナードが現れて私を褒めてくれたのだ。

「しかし、レナード。この子が一人で古代竜を倒すなどあり得ないだろう」

 お父様は信じてくれないみたいだ。


「何をおっしゃるのです、陛下。姫様は初代竜王の生まれ代わりと言われるほどのお方なのですぞ。古代竜を倒しても全然問題ございません。それを証拠に胸に抱えておられるのは姫様の倒した古代の生まれ代わりの子竜ではありませんか」

 レナードが私の胸にいるドラちゃんを見てくれた。

「えっ、このドラちゃんが古代竜の子供なの?」

 私が驚いて改めてドラちゃんを見ても、暴れていた古代竜に似ているところは金色なところだけだった。

「ピーッ」

 可愛くドラちゃんが鳴いてくれた。

 なんかひよこのでかいのみたいで可愛いのは可愛い。


「何だと。その金色のが古代竜の子供だというのか?」

 ぎょっとしてお父様がドラちゃんを見てくれた。

「リディ! 古代竜のような危険なものを王宮に持ち込んではいけません」

「そうだ。リディ、すぐに捨ててきなさい」

 お母様とお父様が言い出したんだけど……

「ええええ! こんなに可愛いのに」

「ピッ」

 ドラちゃんも私に頷いてピタッと私にくっついてくれたのだ。

 こんな可愛いドラちゃんは捨てられない。


「まあまあ陛下。我がインスブルク王国は元々古代竜が守り神ではないですか。その守り神様を捨てるというのはどうかと思いますぞ」

「ピッピッ」

 レナードの言葉にドラちゃんは大きく頷いてくれたのだ。


 結局捨てろと叫ぶお父様とお母様をレナード達が抑えてくれた。


「危険なことが判ったら即座に捨ててくるのですよ」

「そうだ。巨大化したなんて事があれば即座に捨てさせるからな」

 お母様もお父様もブツブツ言いながらなんとか認めてくれたけれど……


 ドラちゃんはとても可愛いのに!


 レナードの言葉によると、なんでも古代竜はまれに倒されると子竜化して生まれ変わるのだとか。

「まあ、姫様に倒されてどちらが強いかはこのドラの助も判っておりますからな。姫様に逆らうことはあり得ますまい」

「ピー」

 レナードの言葉にドラちゃんも頷いてくれたんだけど。


 侍女達も最初はおっかなびっくりだったけれど、食べ物とかお菓子とかあげるととても嬉しそうに鳴くのだ。


 たちまち侍女達はピーちゃんの虜になってしまった。


 ピーちゃんは絶対に雄みたいで、胸のでかい侍女ほど喜んで近づいてピーピー鳴いて餌をもらっていた。


 本当に可愛いドラちゃんなんだけど、古代竜だと思い知らされることがたまにある。


 普通魔の森とか一緒に行っても魔物は出てこないのだ。

 ドラちゃん連れてダンジョンに行くとダンジョンがパニックになって大変なことになるのだ。魔物全てが皆逃げ出すし、最下層では全魔物が頭下げている事まであった。

 さすがにそんな魔物は狩れない。


 この世界の頂点が古代竜だというのがよく判った。



 でも、今は魔の森の草原でひなたぼっこしてドラちゃん抱っこしてお昼寝中だ。さすがに襲ってくる魔物はいなかった。


「当然でしょう。あり得ないことに二匹も世界最強がいるんですから。儂でも逃げ出しますぞ」

 レナードが何か言ってくれたが、無視だ無視!


ここまで読んで頂いてありがとうございます。

小さい時の閑話でした

リディとレックスのこともどこかで閑話にしたいです

そんな閑話が読みたい方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
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表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/

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