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婚約破棄されたので下剋上することにしました  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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王都までの領主に降伏すると大半の領主が応じてきました

決戦は結局、圧勝だった。

本隊の5万の大半が王子を人質に取られて降伏したのだ。


その前にいた前衛は私達に中央突破された挙げ句に本隊の突撃で壊乱、崩壊していた。

生き残った軍も逃げるのを断念して降伏してきた。


右翼は私の聖剣での攻撃の後、辺境伯軍が突撃して壊乱、這々の体で生き残った軍は逃走した。

左翼は最初はシュタイン軍が当初は優勢だったが、私達が中央突破して、本隊を降伏させたと知って、シュタイン軍の左翼は取り残されるのを恐れて降伏してきた。


一部逃走した部隊もあるが、シュタイン軍は10万人以上の捕虜が出て大敗したのだった。


私としてはもっと暴れたかった。

いつもは使用を制限されている聖剣を好きに使えるチャンスだったのに、2振りしか出来なかった。

本来はもっとシュタイン軍が抵抗してくれて、竜王軍が苦戦。仕方なしに聖剣を使うと予想していたのに! シュタイン軍はあまりにももろすぎた。


「何よ。シュタイン軍って本当に弱かったわね」

私はご機嫌斜めだった。


「でも、シュタインの王太子も良い面の皮だったよな」

「ドラちゃんに上半身咥えられて振り回されて、唾液まみれになって死にそうになっていたのに、姫様ったら『ドラちゃん、そのキタナイ物をすぐにベッしなさい!』って怒られて、ベって吐き捨てられていたし」

「もう少し、労ってやっても良かったのに、『こんなキタナイ物口に入れるように教育したつもりは無いわ』って姫様に言われて、泣きそうになっていなかったか?」

「レナード様に檻に入れられて、目が死んでいたぞ」

ザカリーとトーマスが何か言っていた。

「そこ、煩い!」

私が指さしたら

「ヒィィィィ」

二人は叫んで飛び上がっていたが、絶対に悪いと思っていない。


「姫様、いくら処刑するとはいえ、姫様は竜王国の国王陛下なのです。もう少し、捕虜には博愛の精神を持って接していただきたいですな」

小さい檻に『くず』と書いた表札を貼りつけたレナードに言われたくないんだけど……


「レナード、私はエイベルを処刑するつもりは無いわよ」

「ええええ! 違うんですか。姫様」

ザカリーなんて大げさに飛び上って驚いてくれたんだけど……

「なんで私が処刑しないといけないのよ」

「ええええ! 良くも私を振ってくれたわね、って100叩きの刑にしないんですか?」

「する訳ないでしょ」

むっとして私が否定すると、

「そうですよね。そらあ姫様が直に手を下さることは無いでしょう。じゃあ、皆でのこぎり引きの刑ですか?」

ザカリーが更に言うんだけど、

「なんで殺す必要があるのよ。裏山にでも追放したら良いんじゃ無い」

「さすが姫様。残忍なことを考えられますね」

「どこが残忍なのよ」

私がむっとして聞くと、

「姫様。魔物の多い裏山なんかに捨てたら、慣れない王子様なら1日ももたずに魔物に寄ってたかって食われてしまいますよ」

「えっ、そうなの。私なんて5歳の時から普通に通っているのに」

「さすが金髪の……」

「ザカリー」

「ヒィィィィすみません。口が滑りました」

「あなた後ろには注意した方が良いわよ」

「ヒェェェェ、何卒お許しを」

ザカリーが大げさに謝ってくるけれど、絶対に悪いと思っていない。


「姫様と一般人を比べてはいけませんぞ」

レナードまでに注意されてしまった。


「まあ、エイベルのことなど後で良いでしょう。それよりも姫様。シュタイン王国への王都までの進軍は計画通りで宜しいですか?」

臨時に作られた捕虜の収容施設に捕虜を収容し終えたと報告に来ていたマトライ宰相が聞いてきた。


ここから王都まで百五十キロ。メイン街道は辺境伯の軍1万

右の古街道はモスリム伯爵の1万。左の新街道はバスター伯爵の1万が行軍するのだ。


私は抵抗する領地があればそこを攻撃するために待機していた。

いくつ抵抗してくれるかな?

暴れたり無い私は期待していたのだ。


もっともその行軍の前に、レックスとマトライで降伏勧告の書類が各街道沿いの領主に出されていた。


内容は今すぐ降伏したら特別に本領安堵。刃向かった場合は取り潰すと脅しておいた。書面には『王太子が無能の場合は国をリディアーヌ王妃に譲る』との前国王陛下からの偽の遺言書まで付ける念の入れようだ。


絶対に詐欺罪に当たると私は思ったのだが、

「そんなのあり得ないことくらい貴族共も判っております。ただ、貴族達にも降伏する大義名分がいるのです。嘘でも信じるでしょう。それともなんですか? 姫様は全ての領主の首をはねられるおつもりか」

とマトライに言われると、私はそれに賛成するしか出来なかった。



その書状の効果は凄かった。

次から次にと降伏する旨の返信が来たのだ。


「あんな詐欺の書面を皆信じることにしたんだ」

私がレックスに呆れて言うと


「嫌、違うよ。レリディ達の攻撃力が凄いのが改めて判ったから慌てて降伏してきたのさ。自分たちに向けられたらひとたまりも無いのが骨身にしみて判ったんだろう」

レックスが教えてくれたけれど、まあ、五万で二十万破れば普通は驚くかもしれない。


私のもう一暴れするという当ては脆くも崩れ去ってしまったのだった。

ここまで読んで頂いて有り難うございます。

次はシュタイン側の視点です。

完結の下剋上達成までまであと少しです。

ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
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表紙画像
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上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
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小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://book1.adouzi.eu.org/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://book1.adouzi.eu.org/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://book1.adouzi.eu.org/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://book1.adouzi.eu.org/n7673jn/

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