第37出撃 再動
人参機神ウサギロボ、毎週月曜日更新中。
「ぐぁははは!! これでウサギロボもおしまいだな!! そして俺様の四天王としての地位が強固となるのだ!!」
ウサギロボの姿は何処にもない。
勝利を確信するのには十分だった。
「しかし、あっけなかったな」
タイガーロボはそのまま基地に戻っていった。
時は少し遡る
キャロニウムキャノンのエネルギーが吸収され、タイガーキャノンがウサギロボに直撃した時だった。
俺達はタイガーキャノンが直撃した影響で気絶してしまった。
『緊急システム起動、三機のボディにキャロニウムエネルギーを展開!! 防御率500%』
ナビニィーが緊急システムを作動させていた。
『キャロニウムエネルギーシールド展開、出力1000%』
キャロも緊急システムを起動させ、とにかくウサギロボを守る事に重点をおいていた。
それによりウサギロボは消滅を免れ、ボロボロになって地面に埋もれ、視界から消えていたのだった。
それから数時間後
「うっ……、あれ? 俺はどうしたんだっけ……」
意識が朦朧としている。
「確か、タイガーロボと戦って……、はっ!! 晃子!! 婆ちゃん」
俺はコクピットから飛び降り、レタスロボのコクピットに向かった。
「晃子!! 晃子!! 返事してくれ!!」
俺はコクピットを叩きながら声をかけ続けた。
「うっ、亮太……」
「晃子!! 良かった無事だったか」
コクピットが開き晃子の姿が見えた。
「いったい何が……あっ」
そして、急に晃子は震え始めた。
無理もない。
あんな事があったばかりだし。
「晃子、少しだけ待っててくれ」
この状態の晃子を放置しておくのは怖いが、婆ちゃんの確認もしないといけない。
「亮太は晃子の傍にいてやるがよい」
離れようとした時、婆ちゃんが現れた。
「良かった、無事だったのか」
「年寄りの心配より彼女の心配か……」
「いや、その……」
当たってるから反論しにくい。
「まぁよい。ワシはナビィーとキャロと今後の話しをしてくるからの」
婆ちゃんは俺達から離れた場所に行き、今後の事を話しているようだ。
今後の事もなにも、こんな状態の晃子を戦わせるなんて出来るはずがない。
それに、ウサギロボ、キャロットロボ、レタスロボもボロボロだ。
普通のロボットアニメなら、三機揃った時は必ず勝つはずなのに……。
アニメと現実は違うって事か……。
「ごめん、亮太」
「謝る必要なんてない、俺の方こそ怖い思いをさせてごめん」
「私がロボットに乗ったんだから亮太のせいじゃない……。でも……」
その先の言葉は出なかった。
晃子はそこまで声に出して黙ってしまった。
「持たせたの、話し合いの結論が出たのじゃ」
婆ちゃんがナビィー達との話し合いが終わり戻ってきた。
「もう、どうにも出来ないだろ?」
「いや、まだじゃ!!」
婆ちゃんは自信満々な顔をしていた。
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