第34出撃 長崎基地
人参機神ウサギロボ、毎週月曜日更新中
「とりあえず入ってみよう」
暗闇の中に入ってみた。
「ナビニィー、キャロ、電源系統は無事か確認出来るか?」
『かしこまりました、……検索……検索……、電源系統復旧させます』
そう言った瞬間灯りがついた。
「よし、ここも電力は無事だった」
まずは喜ぶところだ。
「それで、ここのロボットは何処にあるの?」
そうだった。
それが目的でここまで来たんだった。
『奥の部屋と推測されます』
奥の方を見ると大きな扉があった。
聞くまでもなくここだろう。
「開けられるのか?」
婆ちゃんがキャロに訪ねている。
『……ロックはかかっておりません、しかし、手動でのみ開けられるの仕組みのようです』
手動のみか……。
人力では絶対に無理だな。
ならば……。
「人参機神ウサギロボ〜!!」
ウサギロボで開けるしかない。
ここは天井も高く、ウサギロボを出しても問題ない広さだった。
「よし、いくぞ!!」
扉に手をかけ、ゆっくりと開けていく。
「おお、見えてきたぞ」
扉の中から巨大ロボが姿を現した。
「これが、私の専用機になるのね」
後ろの席で晃子が目を輝かせていた。
確かに乗るのは晃子になるだろうけど、おれとしては複雑だ。
晃子には危険な目にあってほしくない。
サブパイロットなら俺が助ける事も出来るが、別の機体だと間に合わない可能性もあるのだ。
まぁ、全力で守る事は変わらないだけど……。
扉が完全に開いた。
扉の中は薄暗く、巨大ロボがあるくらいしか分からなかった。
「ナビニィー、なんとかならないか?」
『……検索……検索……、ロボ部屋の電源を確認、起動します……』
「まぶし……」
急に灯りがついたから目が眩んだ。
さっきは大丈夫だったのに。
ゆっくりと目を開けると……。
巨大なレタス型ロボが立っていた。
「……なに……これ……」
自分の専用機になる予定の機体がこれなら、その反応も分かる。
『レタスロボ、飛行型です』
飛行型?
「それはどういう事だ?」
『単独で飛行も可能ですが、ウサギロボと合体する事で飛行可能になります』
つまり、キャロはウサギロボのバッテリー、レタスロボは飛行パーツと言う事か。
まぁ、合体と言うのか微妙な気がするけど。
「カッコ悪いけど、これで亮太のサポートに回れるのね、私、頑張るね」
晃子が意気込んでいる。
なら、俺の答えは決まっている。
「ああ。宜しく晃子。でも、危険な事からは俺が守るから!!」
「えっ、え〜と、ありがとう……」
晃子は照れていた。
とりあえず、これで3機がそろった。
エネルギー問題も解決している。
これからがアニマル帝国との本当の戦いが始まるのだ。
これから起こる戦いに、俺は改めて晃子を守る決心をした。
そう、命にかえても……。
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