第21出撃 青森の基地……そして……
人参機神ウサギロボ、毎週月曜日更新中
「まぁ、ともかく基地内を隅々まで見てみるかの……」
キャロットロボのお陰で、エネルギー問題が解決するかと思ったが、キャロニウムキャノンと言う技のせいで、蓄えていたエネルギーを全放出してしまったので、エネルギー問題はまだまだ続くのだ。
「黄金人参も残り少しだから、必ず見つけないとだね」
晃子の言う通りだ。
キャロットロボに期待していたが、そのキャロットロボのエネルギーが切れてしまったら、エネルギー供給も何も無い。
黄金人参を大量に手に入れられれば良いのだけど。
「しかし、なにもない基地だよな〜」
基地の入口付近は調べてある。
隠し部屋等もなかった。
後はキャロットロボがあった格納庫だけなのだが、本当に格納庫だけのようだ。
「キャロよ、黄金人参はないのか?」
『ございます。キャロットロボがあった場所の奥に隠し扉があります。そこの先が黄金人参の畑です』
そんな所にあったのか……。
しかし、こんなにあっさり見つかる物なのか?
「ここか?」
キャロットロボのあった格納庫の端に入口らしき場所がある。
「あまり隠してない気もしないけど……」
「そこはあまりツッコまないほうが……あはは……」
晃子も同じ意見のようだ。
「とりあえず開けてみるのじゃ」
婆ちゃんに言われ扉に手をかけた。
「うっ、重!!」
錆びついているのか、かなり開けにくい。
ゴゴゴゴコゴ
ゆっくりと扉が開いていく。
「開いた……」
扉の先は真っ暗だ。
「キャロよ、この先の灯りはつかんのか?」
『管理者コードキャロ……エラー……エネルギー不足の為点灯出来ません』
ここでもエネルギー不足か……。
「亮太これ」
晃子は懐中電灯を手渡してくれた。
「よし、これなら!!」
俺は灯りを付けてゆっくりと扉の中に入った。
ライトを照らして分かった。
ここは確かに畑だと言う事を。
「かなり広い畑だな」
「そうね」
「うむ、これだけ広ければ黄金人参が期待できるじゃろう。さぁ、探すのじゃ」
婆ちゃんは探せと言うが、この暗闇の中でか?
懐中電灯もこの1本しかないんだぞ。
「いやいや、こんな暗闇じゃ無理だから!!」
「む〜、なら近くのホームセンターで灯りを買ってくるかの」
そう言って婆ちゃんは出掛けてしまった。
「あっ、なんか2人になっちゃったな……」
「そうだね……」
いろいろあったが、俺達は付き合い始めたばかりだ。
ふたりっきりになったとたん、意識し初めてしまった。
「えっと……なんかとんでもない事になっちゃったよね」
「えっ、ああ、まさか俺達があんなロボットに乗って戦うなんてな〜、普通なら今頃登下校を一緒にして、放課後にデートとかしてたんだろうな」
「デート/////////」
「つっ付き合ってんだから普通だろ……」
なんか照れる。
「……そっ、そうだよね////// 私達付き合ってるんだよね」
「まぁ、普通にデートしたいよな」
「うん、なら早くアニマル帝国を倒してデートしないとね」
「おう!!」
やる気が出てきた。
「でも……少しなら前借りしても……いいよね……」
そう言って、晃子は俺のほっぺに唇をつけた。
「えっえ……!!」
「おばあちゃんが帰って来るまで……ね……」
そう言って、俺に寄りかかってきた。
正直、キスの感触と晃子の温もりでドキドキが止まらない。
今はアニマル帝国やウサギロボの事が完全に頭から抜け落ちてしまった。
晃子の事で頭がいっぱいになっていた。
俺達はつかぬ間のイチャイチャを楽しんだ。
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