第16出撃 青森
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「やっと青森に着いた〜!!」
青森に入って最初の高速の出口で降りた俺達。
近くのコンビニで停車した。
それが涙が出るほど嬉しかった。
何故かって?
それは、無事に地獄のドライブが終わったからだ。
だけど、立つ気力はなかった。
車酔いで動けそうもないからだ。
「とりあえず暫く休憩しかないようじゃな。車酔いとは情けない」
婆ちゃんがそれを言うのか……。
到着から1時間くらいたっただろうか。
ようやく動けるくらいにまで回復した。
「それで、青森の何処にもう1機があるんだ?」
「さぁ?」
「さぁって、婆ちゃんが場所を知ってるんじゃないのか?」
婆ちゃんが、青森と長崎にロボがあると言っていたから知っているのだと思っていた。
「もちろん闇雲に探したら見つからないじゃろうな。だが、前いた場所のような所と言ったはずじゃ」
婆ちゃんには心当たりがあるようだ。
「おそらくじゃが、青森で1番高い山じゃ!!」
青森で一番高い山?
「えっと、何処だっけ?」
「青森で1番高い山は、岩木山よ」
流石は晃子だ。
「岩木山の場所は分かるか?」
「地図ある?」
晃子は地図を要求してきた。
「ほい」
「ありがとう、えっと……」
婆ちゃんから受け取った地図を見る晃子。
「現在地はここだから、100キロくらいかな?」
100キロ……。
また婆ちゃんの運転だと思うと気分が悪くなってくる。
それに、本当に岩木山でもう1機手に入ったとして、次の機体を手に入れる為に長崎までの地獄が待っているのだ。
まぁ、それは今考えたらダメなので忘れる事にした。
「よし、乗り込むのじゃ!!」
婆ちゃんはノリノリで運転席に座っていた。
「えっと、ゆっくりいかない?」
「何を言っておるのじゃ!! いつアニマル帝国の奴らに襲われるか分からんのじゃぞ!!」
それはそうなんだが、アニマル帝国より恐ろしいのが、婆ちゃんのドライブなんだ。
「……覚悟を決めましょ……」
晃子は諦めたら目で言ってきた。
絶望しかないようだ。
「もしかしたら、もう1機が大型飛行機みたいなやつで長崎までひとっ飛びかもしれないし……」
晃子の希望がこもった意見。
もしそうなら、地獄のドライブも最後か……。
「それに、高速道路はもう終わったんだし……」
確かに高速道路はもう終わった。
なら、スピードは出せないはず。
それに、そのロボットの奇跡も信じ、婆ちゃんの車に乗り込んだ。
「よし、目指すは岩木山じゃ!!」
そう言って、車は急発進した。
そして、高速道路と同じくらいのスピードを出した……。
これは、到着までに酔う事は間違いないだろう……。
俺達の悲鳴が車の中にこだました……。
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