第13出撃 2機の情報
人参機神ウサギロボ更新です。
毎週月曜日更新中。
ベアロボとフォッグロボを撃退した俺達。
エネルギー問題はあるが、まずは婆ちゃんと合流する為に基地に戻ってきた。
「おお、帰ったか……今回はすまなかったの、まさかボム切れとは思わなかったのじゃ」
確かに援護はなかったが、倒せたのは事実だ。
「いや、婆ちゃんのせいじゃないよ」
「そう、お婆さんのせいじゃないですよ」
それでも申し訳ないという雰囲気をまとわせている。
「ところで、ウサギロボのエネルギー問題なんだけど……」
話しを切り替える為に本題をふった。
「おお、そうじゃったな。今回の戦いでウサギロボの燃費が異常に悪い事が分かった。古の戦いの時は黄金の人参が大量にあったのじゃが、今はない。だからワシは調べてみた。お前達の戦いの間に。そこで見つけたのじゃ!!」
「一体何を?」
「それは、これじゃ!!」
婆ちゃんが何かのスイッチを押した。
するとモニターに1体のロボットが映し出された。
「これは?」
「かっこわる〜」
晃子の意見に賛成だ。
人参型のロボットで見た目も悪い。
「このロボは、キャロットロボと言うようじゃ、このキャロットロボにはウサギロボのエネルギーを補給出来ると書いてあるのじゃ」
「なら、このキャロットロボを見つければエネルギー問題は解決?」
補給出来るのならありがたい話しだ。
「でもお婆さん、その補給するエネルギーは何処から補給するの?」
「うむ、その事じゃがこのキャロットロボは、空気中にあるキャロニウムエネルギーを吸収して動くようなのじゃ、つまり古の時代から現在までのエネルギーを貯めているはずじゃ、今のキャロニウムエネルギーがない世界でも大丈夫なはずじゃ」
本当に大丈夫なのかな?
古の時代から貯め続けているならパンクしてるんじゃないのか?
「それと、もう1体のデータも発見しておるのじゃ」
婆ちゃんがまたボタンを押して別のロボットが現れた。
こっちも凄いダサい。
レタス型の飛行ロボに見えるが、なんともダサい。
もっとマシなデザインに出来なかったのか?
まぁ、ウサギロボがカッコいいかと聞かれたら、かっこ悪いも答えるがな……。
「このロボットは?」
「これはウサギロボに飛行の力を与えるロボのようじや」
マジか!!
空が飛べるのか!!
それは楽しみだ。
「ん? ちょっと待って婆ちゃん。2機もロボットが何処かにあるって事だよね?」
「そうじゃな、それがどうしたんじゃ?」
「いや、パイロットは?」
仮に見つかったとして、パイロットがいないと話にならない。
「そんなのはもう決まっているじゃろう?」
「決まってる? 誰?」
心当たりはない。
「晃子ちゃんとワシじゃよ」
「はぁ〜!!」
「晃子はともかく、婆ちゃんが乗るって!! それに晃子だって、ウサギロボの操縦があるじゃないか!!」
ウサギロボを操縦してるんだから、もう1機なんて無理だ。
「その点は安心せい、もともとウサギロボは1人でも操縦出来るんじゃよ、亮太が初めてウサギロボに乗ったみたいにじゃ」
確かに最初は1人で操縦してたが……。
「まぁ、100歩譲って晃子は分かった。でも婆ちゃんは止めたほうが……」
戦闘なんて無理だろ。
「何いってんだよ!! まだまだ若いもんには負けん!!」
なんの根拠もない。
「……分かった、とりあえず見つけてから考えよう、それで何処にあるんだ?」
場所が分からないとパイロットの話も何もない。
「それがじゃな……、ここみたいな基地が後2つあるみたいなのじゃ……青森と長崎に封印されているようなのじゃ」
「青森と長崎〜!! めちゃくちゃ遠い」
しかし行くしかない。
「青森と長崎かぁ〜、行った事ないから楽しみ〜」
晃子は嬉しそうだ。
「そうと決まれば出発じゃ!!」
「えっ? 婆ちゃんも来るの?」
「当たり前じゃ!! 2人共、儂の車に乗り込むんじゃ!!」
「ちょっ、車って婆ちゃんが運転するのか?」
「ワシ以外に誰が運転するんじゃ」
婆ちゃん以外、運転出来ないけど……。
「ええい!! さっさと乗り込むんじゃ!!」
車に押し込まれてしまった。
「よし、行くぞ!! まずは青森からじゃ!!」
(どうか青森まで無事に着きますように。正直、ベアロボやフォッグロボより怖いそ、婆ちゃんの運転は……)
俺達は青森目指して進みだした。
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