幕間
かなーり間が開きましたm(__)m申し訳ないですm(__)m
「クリスティーナの気配が消えた」
ある一点のみを見つめていた陛下が突如として口を開いた。それは妃陛下がこの城から姿を消したという事実であった。
「それは消滅、ということでは・・・」
「そんなわけがないだろう。まだ契りを交わしていないがあれは我の妃だ。その身には護りの呪を施してある」
陛下自らがかけた護りの呪ならば何人たりともその身を傷付けることは出来ない。まあこの呪の抜け目に気付いてしまえば別の方法で傷をつけることが可能であるが、陛下の怒りを受ける覚悟のある魔族は無に等しいだろう。
「では妃陛下はとりあえず安全でありますね。やはりあの女でしょうね」
「それ以外になかろうが。お前は言ったな?もう大丈夫だろうと」
落ち着いた低い声だが、それに乗せた魔力は怒りの色を纏っている。これだけで低級魔族ならば消滅してしまうだろう。この肌を刺すような鋭い痛みを真摯に受ける。あの女を、妃陛下の許可があったとはいえ解放したのは紛れもなく私自身なのだから。
「妃陛下を救出しましたら処罰は如何様にも・・・」
確実に安全だとは解っていても何よりも優先されるべきであるのは陛下と妃陛下の魂とその身体である。妃陛下を無事に城に連れ帰った後ならばこの身が滅びようとも構わない。
「・・・いい。我が行こう」
「しかし陛下が自ら行かれるほどの相手ではありません」
「我の妃を我が護るのは当然の事だろう。クリスティーナも我が救いにくるのを待ちわびているはずだ」
既に陛下には妃陛下がどこに居るのか見えているのだろう。視線はそこから外れることなく転移の陣を形成し始めている。
「クリスティーナが懇願したから一度はあの婬魔の愚行に目を瞑ったが・・・元来我はそこまで懐が広いわけではないからな」
それは暗に罪人は此方には連れて帰らないということなのだろう。妃陛下の知らないところで最も酷い処罰が下されるのだ。私にはそれを止める権利はなく、ただ陛下の審判を静かに受け入れるだけだ。
「他の兵は必要ありませんか?」
「ただ我が妃を連れ帰るだけだ。兵など不要」
そう言うと陣は光輝き、一瞬にして陛下は妃陛下のもとへ向かわれた。
「・・・さて、侍女に湯の準備をさせて妃陛下のお戻りを待たなければ」
私は残りの命の時間を妃陛下のご帰還に費やすことに決め、陛下の魔力の残滓を暫し見た後、その部屋を出た。
一月はなんやかんややることが多くて執筆が出来ませんでした。今月もやることがまあまああって執筆が遅くなりそうですが頑張って続きを書きたいと思います!!
次はクリスティーナ視点での予定なんですけど変わるかもですm(__)m




