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【完結】おかん転移 残念でした私が聖女です〜娘を癒すために異世界で食堂をはじめたら、娘に一途なイケメンが釣れました〜  作者: 黒砂 無糖
第3章 母と娘の恋模様

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見て、イケメンがいっぱいよ!

彼たちが「メシヤ」にやってきます。

チャコやペリルとの再会、そして──。

昨日、店を早く閉めたせいか、店が混雑している。常連は、毎日来ているから、私が作った食事やドリンクを摂取しないと調子が出ないらしい。


カランカラン♬


ドアベルの音がするが、来店なのか退店なのかすら、確認する余裕が無い。 


「お母さん、チャコさん達が来たわよ?3人とも日替わりランチ希望みたい」

今日の日替わりは唐揚げ定食。味噌スープ付きだ。ちらっと唐揚げの在庫を確認する。

——何とかなりそうだ。


ぶつ切りの鶏肉に酒、生姜、ニンニク、醤油っぽい奴、胡麻油を揉み込み、小麦粉と片栗粉?をまぶして油で揚げる。お客様に出す前に、二度揚げする。


米が長粒種だけど、まあいい。味噌スープはちょっと洋風玉ねぎとソーセージだ。出汁がなくてもそこそこ美味しい。


唐揚げ定食をチャコちゃん達のテーブルに持って行った瑠璃が、クスクス楽しそうに笑いながら戻って来た。


「楽しそうね?どうかしたの?」

ランチメニューは、さっきの日替わりで終わったので、ちょっと余裕になり、瑠璃に尋ねたら


「お兄さんがね?認識阻害眼鏡外したら、物凄いイケメンだったの・・・ふふふ、でもね?おしぼりで、顔、拭いていたから、何だか可愛く見えちゃって・・・ふふふ」


あら?瑠璃ったら、笑いが止まらないなんて、よっぽど楽しかったのかしら?


「それと。皆チャコさんがお箸を使うのを見て、釣られて、お箸を使おうとしたみたいだけど・・・無理よね?ふふふ」

瑠璃は試しに箸を渡してみたらしい。無謀な・・・


しばらくして、彼女達が食後のコーヒーを飲んでいる姿を確認し、私は一旦声を掛けた。


「ごめんなさいね?だいぶお待たせしちゃったかしら?あとちょっとだけ待っててね」

イケメンさんが会計をしたいと、こちらに来た、瑠璃にお金は受け取らないでと伝えた。


私は、キッチンの片付けと、減ってしまったドリンクの補充をしながら、イケメンさんとやり取りする瑠璃をこっそりと見た。


「——今日は、お会計は頂けません。母から受け取らないように言われましたので」

会計は要らないと、瑠璃に伝えたので、瑠璃は拒否しているが、


「では、せめて、私の分だけでも受け取って頂けませんか?」

イケメンさんが迫る。背が高いから、瑠璃の首が辛そうだわ?


「お兄さん、今日はいいのよ!代わりに又食べに来て頂戴!もう少し座っててね!」


私が顔を見てそう言うと、イケメンさんは、諦めて、礼儀正しく「ありがとうございます」と、頭を下げて席に戻った。


私は手早く仕事を済ませ、皆のいる席に向かった。


「長らくお待たせしちゃったわ。この席だと狭いけどまあいいか。ちょっと待ってね?」と椅子を移動させ座った。


瑠璃に、皆のコーヒーを持って来てもらい、彼達の自己紹介を聞く。


「私は、特殊部隊隊長のソージュだ。、彼は大魔導師のペリル。その隣は勇者のチャコだ」

あら、彼達が・・・特殊部隊だったのね?


「・・・貴方達が、特殊部隊だったのね。若いのに凄いわね。私はトーコ、一応聖女ね。貴方の隣は私の娘のルリよ、よろしくね?」

私は挨拶をして、彼らから、魔王討伐の話を聞いた。



今代の魔王は強くも無い。しかも勇者より、特殊部隊の方が強いらしい・・・チャコちゃんはお飾りの勇者だと言う。



「まあ、じゃあ本当に、召喚なんて必要無かったのね?全くあのバカ王子・・・」

全く余計な事したわね?と、モヤっとした



目の前の3人が、顔を隠したままだと失礼だと言って、認識阻害眼鏡を外した姿を見た。



外した瞬間、

––––纏っていた空気感がガラリと変化した。



私はその姿を見て、驚き、一瞬固まった・・・


––––そこには見た事ない様なイケメンがいた


ソージュは、耳にかかるほどのブルーブラックの髪に、前髪の隙間から覗くシルバーブルーの瞳。整った目元と鼻筋、口元まで、隙のない顔立ちをしている。存在そのもの目を引く存在だ。


ペリルは、肩までのオリーブ色の髪を無造作に束ね、ライムベージュの瞳はわずかに垂れている。中性的な顔立ちで、茶を飲む仕草が艶っぽく言葉にしがたい色気が滲んでいる。


「まあ!チャコちゃんは先日見たから、可愛いのは知っていたけど、お兄さん達、眼鏡外すともの凄くかっこいいのね。ルリ、貴方も眼鏡外して、裸眼でみてごらんなさい。イケメンがいっぱいよ」

私は思わず拍手をしてしまった。



「お母さん、はしゃぎ過ぎよ?でもさっき見た時私も正直驚いたわ」

ルリも皆に習って眼鏡を外した。



認識阻害眼鏡を外したルリと、目が合ったソージュ隊長が、一瞬目を見開き固まったのを見た。



––––あら?もしかして?もしかするかしら?



私は、瑠璃の様子を伺い見るが、瑠璃は平然としている。あれ?おかしいな?


「せっかくのイケメンなのにルリったら。もっと楽しめばいいのに」

普段ならはしゃぎそうなのにな?イケメン過ぎて緊張したのかな?


どうにも、よそよそしい瑠璃に対して、ちょっと疑問に思ったが、今は話の途中だ。


「ところで、勇者より強い人がいるみたいだけど、チャコちゃんが討伐に向かう時、私は本当に必要かしら?私は魔王討伐の時聖女として何をすれば良いの?」

私は、討伐に必要か尋ねたら、


「・・・今代の魔王はさほど能力は高くない様に思うので、とりあえずは大丈夫です。無事を祈って下さい」

とペリルさんから言われたので、このまま店を続ける事が可能な様だ。良かった。


そもそも、討伐の依頼では無くて、会いに来た理由は、アルゼから同じ世界から召喚されたと聞いて、フェルゼンに行くならと、会いに来たそうだ


「まあ、そうなのね?じゃあ、私はお店もあるしここで、皆の活躍を待っていて良いのかな?だとしたらかなり助かるわ!」



私はすっかり安心し、視線を送る事すらしないソージュ隊長と・・・

彼の視線の意味を、全く理解していない瑠璃をこっそり見ながら・・・



–––––アイスコーヒーをグビッと飲んだ。

ほんの少しだけ動き出す?ソージュと瑠璃は、まだ、気づいていないようです。


ソージュの瑠璃への気持ち、瑠璃意外は気付いています。



恋愛の入り口にたった今、皆がいいなと思うキャラは居ますか?もし居たらコメントに名前だけでもいいので、是非教えて下さいね!

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― 新着の感想 ―
瑠璃はソージュとくっついてほしい(。・ω・。)ノ♡ 他はダメ男達だからね(*´ω`*)
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