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二十六話 意味の無い芸術作ろうぜ!


今日は土曜日、休みだから寝ようと思っていたのだが。


ブーブー


んぁ?


電話がかかってきた。


「あぃ、どちら様、ですか?」

『めっちゃ眠そうだなぁ、幼なじみと名高い彰久先生だぞ?』

「あー、先生、眠いから切っていい?」

『切るなアホ、今お前ん家の前いるから開けてくんね?』

「はぁ?」


嘘だろ?こんな朝早く(13時)になんで来とってん?

着替えて鍵を開けに行くと。


「おっす!オラ彰久!」

「おっはよー!鏡っち!」


彰久と静香が居た。


「んだ?何しに来たよ」

「遊びに来たんだよ?」

「高校生の意味の無い芸術作ろうぜ!マ○クラで!」


それ、家にやりに来たんかよ。


「ってか来週テストだろ?暇かよ。」

「テストなんて知らん!」

「せやせや!テスト勉強なんかしてたら頭がオーバードライブしちゃうし!」


いや、能力を上げるために勉強するんだろ?

能力以上のことをするのは普通では。


「ちなみに湊たちも呼んだから後で来る」


勝手に呼んだんかよ、まぁ別にいいけどさぁ。

というか、


「もういんじゃねぇか」

「え?鏡っちは何を言ってn」

「おっす鏡!来たぜ!」

「おはよう!」


そこには湊と春風の姿が


「はえぇな、」

「連絡が来た時に用事があってもう既に外に居てな」

「着替えてたからすぐに来れたって訳よ」


なるほどなぁ、というか一つのテレビで四分割までしか出来んから四人までしか出来ねぇけどどうするつもりなんだ?


「ん、どうした鏡」

「いや、ウチ四人までしか出来ねぇけどどうすんのかなぁって」

「あ、大丈夫!私やらないで見てるから!」


と、春風が言ったのだが、それでいいのか?


「大丈夫、俺と一緒にやるってことだから」


湊が若干嬉しそうに言う。


こいつ、春風と一緒ってことに喜んでるな。


口元がニヤァっとしていることを自分で感じつつも見ていると彰久もニヤァっとしていることに気がついた。

さてはあいつも知ってんな?


(こりゃ弄るしかねぇな)

(鏡分かってんじゃん)


ニヤニヤしつつ目で会話してると


「おいコラ鏡、彰久ちょっとこっち来い、あ、二人とも先に入ってて」

「おい待てここ俺ん家」

「ほほーん、そんなこと知らないもんねー!よっし春っち入ろ!」

「うん!」


おかしい...何かがおかしいんだ......


「んで、お二人さん何故そのようににやにやしてるんだ?」

「んや?恋をしている少年を見るのは楽しいのぉって思ってな、な?鏡」

「そうだよなぁ、こう、私幸せ!みたいなオーラがなぁ」


ニヤニヤしながら言っていると驚いた顔になり小声で


「いつから気づいてた?」

「俺は結構前だなぁ、何となく雰囲気で」

「俺は文化祭」

「ちょっと待て、俺文化祭で鏡と会ってたっけ?」


あ、やべ、あん時気づいてたのは春風だけなんだった。


あの時の状況を思い出し内心焦る鏡。


ふぅ、落ち着け?まず俺は後夜祭に残っていた。

これを彰久は知っている。

俺は湊達のことを見てはいないが残っていたという事実は知っている。

ならここを合わせれば行けるか?


「俺ちょっと後夜祭に残らないといけなくて残ってたんだがそん時に見かけたんだよな」

「な、なにを?」

「春風と踊ってる湊」

「グハァッ」


まるで心臓に短刀を刺されたように胸を押えて倒れる湊。

哀れなり......


いやいや、そうじゃなくて何とか乗り切ったな。


「そういえば後夜祭に残ってたもんな鏡」


彰久がそう言うと水を得た魚のように湊が起き上がり


「あららー?もしかして鏡くんも気になる子と踊っていたのかなぁ?」


踊ってはいたぞ?最近仲良くなった奴とな。


さて、どう言ったもんかね。


悩んでいると


「湊、残念ながらお前が想像することじゃない。こいつは接待しなきゃいけねぇ人と話してたんだ」


なんか、彰久が助け舟出してくれたんだが。


「お偉いさんってこと?なにゆえ?」


そう聞かれると彰久がこっちを見てきた。


ん?言ってもいいか?ってことか?


よく分からんが頷いておく。


すると彰久もすぐに頷き返してきて


「湊は知らなかったかもだが、鏡は三大財閥の一つの橘グループの長男だからな。お偉いさんが見に来るってもんよ」

「............は?」


豆鉄砲をくらった鳩のようになってしまった湊。


そんな驚くもんかね。


澪だって島風グループの娘だって分かってて周りがあの反応なら俺もあんなもんじゃないんかね。


少しすると湊も現実へと戻ってきたようだ。


「マジか、全然知らなかったわ。なるほどね、だから後夜祭は関係ないのかぁ」

「そういうことだな」


なんか彰久の援護射撃のおかげで何とか乗り越えたわ。


「なんだよー、それ俺の一人負けってことじゃんか」

「まぁまぁ、応援してるぜ湊」

「俺も応援するわ、なんなら協力して欲しいことがあったら言いな、俺らが手伝うからな」

「お、おう、ありがとな」


照れた湊であった。


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