未来の種です1
【全種の言葉】をフルに活用して最初に行ったのは生活水準の安定よ。
生活水準は国により違うのは仕方ないわ、それでも、最低水準を向上させないと話にならないもの。
先ずはバトラングに向かう事にしたわ。
五国同盟の中では最大の支配地域を有しているにも関わらず、その生活水準は五国同盟の中で最下位と言う事実があるの。
私は、マドラッドに迎い、其処から更にレナクル王国とバトラング王国の海上要塞を通り、北の海、北海へと辿り着いたわ。
ハニーフォレストのあるベジルフレアから、約5日間の船旅になったわ。
本来は10日程掛かる船旅だったけれど、ザカメレアの港に迎えに来てくれていたレナクルの海賊船団の頭である“ソルティー”が一番早い船を用意してくれたの、更に風が無くなれば、帆をたたみ、デンキチに船を引っ張って貰ったりもしたわ。
北の海はバトラングの存在する大陸に幾つもの小国が存在し、海には島国も多く存在しているの。
島々は船でのみ往き来する感じね。
北の海域に来てから、私達の住む東の大陸と違い、魔法の使えない人も多く、バイキングと呼ばれるシュビナ達バトラング王国は北の海で唯一、魔法を使えるバイキングの種族だとわかったわ。
北の大陸の魔物は東の大陸よりも大柄で気性が荒い事もわかったわ。
小さな村や町が未だに襲われてるのが現状みたいだから、その点もなんとかしないといけないわね。
情報を整理し、遣るべき事をまとめるとこうなるわ。
1、北の海を結ぶ定期便を作ること。
今のバトラング王国の傘下の国を含めて、殆どが船の往き来になっているの、しかしよ、島を巡る船は月に数回と少なく、行った先で苦労も多いみたいなの。
2、魔法が使えない人の為に私生活品の見直し。
単純に油や水の供給の見直しね、魔法がなくても暮らしてきたんだから、ある程度は大丈夫と考えてたんだけど、火打石を使い、必死に火をつけたり、川の水を何キロも運ぶ子供達の姿が印象的だったわ。何とか楽に生活できるようにしないと。
3、大陸の整備と物流業の開拓。
バトラング王国も含めて、各国は自給自足のスタイルを貫いているわ。
しかし、貧しい国も多く、季節で獲物となる魔物や獣が移動する以上、食糧難になりやすいの、それも争いの種になるわね。
4、農業の開拓と生産。
北の大陸は広い土地がありながら、農業は僅かな者達しかしてないの、争いが起こる度に田畑が荒らされ、火を放たれて来たと聞いたわ、長く争いが絶えなかった結果、農業、つまり、生産に関する考え方が薄れていったのね。
5、他国感交流の場を設ける。
五国同盟を集めて話し合う為の拠点を造るのが目的ね、そうなれば、バトラング王国の野蛮なイメージを緩和できるし、五国同盟の各代表にも動いて貰いやすくなるわ。
以上、5つの目的を達成する為に私はベジルフレアから、ハニーフォレストをそのまま、小さくして運んで来たの、今からバトラング王国の領地内に住むことになるわ。
最初、シュビナは私の申し入れに驚いていたわね。
ただ、否定は一切しないし、更に協力を申し入れてきたの。
シュビナは立派な王様だと思うし、その為には国の基盤を確りしないとね。
私はシュビナから借りた広大な平野にハニーフォレストを広げると直ぐに川の水を引き入れる事にしたわ。
ハニーフォレストの中には畑も在るから水は大切ね。
「水が美味しいわね! こんな美味しい水でお米を育てられたら、最高のご飯が食べれるわね」
私はペンネに麦と米を分けてもらう事を考えていたわ。
バトラング王国の改造計画の内容が決まり、私は明日から作業に取り掛かる事になる。




