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75.デモ体験②〜デモ用アバターの衣装選び〜

◼️前回までのあらすじ◼️

七夕イベントでブレバト紹介ブースに足を運んだ真雪達。そのでのデモ体験コーナーで参加者に選ばれな真雪と冴華。セシルに正体を見破られると、冴華の説得の末、二人は体験コーナーに参加できることとなった。

「ほぇぇ〜、すごい。これ、全部試着できるの……?」


 衣装設定画面となって表示されたコスチュームの一覧に私は感嘆の言葉を漏らす。


 今までに実装された装備がズラリと並んでいる、メニュー操作で一覧にも変更できるのでまさに選び放題、選り取り見取りである。


「カプセルに入るの遅くなっちゃったからな。方向性を決めて厳選していかないと時間が足りなくなっちゃうかも。じゃあ、やっぱり――」


  ★


『へいへいへーい、エキシビションバトル楽しんでいただけたかな?

 続いては先程会場から選ばれたメンバーが参加する「デモ体験」のコーナーだ。

 準備ができた人達から登場してもらうぞ。

 どんな装備を選んだか、楽しみだぁー』


 司会の煽り文句とともに、会場にスモークが立ち込める。これも立体映像で作られた煙なのだが、本物と区別がつかないくらいの精巧さだ。

 そして音楽が鳴り響く。


『まず登場するのは、社会人カップルの二人のようだ。さぁ登場、どうぞー』


 さらに音楽が盛り上がりを見せると、照明が落ち、スモークが割れて一筋の道が出来上がる。


 そして登場したのは彦星装備に身を包んだ男性と、その手に引かれて恥ずかしそうに顔を赤らめさせて登場する乙姫装備の女性の姿だった。


 まさに七夕という演出に会場から「おおおおっ」と歓声が上がる。


『これは素晴らしい。

 男性の方は「彦星の衣着」に「星の王冠」「煌めきの籠手」さらに武器には「七枝刀」と最新装備で固めた彦星セット。

 女性も「乙姫の羽衣」に「星屑のティアラ」、胸元には「月のペンダント」がキラリと輝いている。そして武器は伝説武器の「海神の(わだつみ)三叉矛(トライデント)」と贅沢な装備だぁー!

 伝説装備は本来ならば装備制限があり、バトル中に【武具錬成】で召喚してのみ装備可能だそ。今回はデモ用のアバターなので制限無しとなっているだけなので、もし正式版で装備する場合は武器の装備条件もチェックだぞ』


 実況がちゃっかりと装備についてのアピールと、注意事項を説明する。


『続いての登場は男子高校生の二人だ』


 司会の言葉と共に再度音楽が鳴り響き、男子校生の参加者が登場する。


 まず登場したのは全身を黄金の鎧で固めた金色の騎士だ。眩しいほどに輝く金色の鎧に左手には鏡のように磨き上げられた大楯、右手には伸縮自在の蛇腹突槍(フレキシブルランス)を装備していた。


『これは今流行っている黄金装備だ。

 防御力最高を誇る王金の(オリハルコン)全身鎧(フルアーマー)の全身セットに、魔法系スキルを高確率で反射するミラーシールド。そして、近中距離で威力を発揮する伸縮自在の蛇腹突槍(フレキシブルランス)と万能型の装備で固めてきましたね』


 続いて登場したのは両手に刀を装備した二刀流姿の侍である。右手にはバチバチと電気を滞留させている雷神之太刀、左手には青龍刀を抜き身のまま握っている。

 額には知覚を若干向上させる『気合いハチマキ』、首元には運が上昇する激レアアイテムの『妖精王輝石(フェアリプリズム)の首飾り』が光り、メインの防具は鎖帷子に急所となる心臓部を更に守るようにプロテクターを重ねた装備であった。


『もう一人も現環境で流行っている二刀流スタイルですね。

 攻撃時に放電が発生し、麻痺の追加効果が発生しやすい雷神之太刀。その反面に耐久値が低いのですが、その欠点を補うように、レア度は低いですが耐久値が高い青龍刀を左手に装備したスタイルですね。

 ハチマキで器用さを上げて命中を、首飾りで運を上げて追加効果の発動率を上げて、雷神之太刀の追加効果を最大限に利用する戦法ですね。

 防御力が高く万能型の黄金装備とは対照的に、攻撃に特化しており麻痺の追加効果が早々に発動すれば一気に勝負を決められるギャンブル性も高いですが人気な装備セットです』


 解説が説明する。その横でゲーム制作担当と思われるもう一人の解説者がボソリと「流行り物もいいけど、やっぱり最新装備を着て欲しかった」と本音を漏らしていた。


『では最後の一組ですが、ちょっと時間がかかっているみたいですかね…… おっと、準備ができたようです。では、登場してもらいましょう!』


 司会が場をつなげるためにマイクパフォーマンスをしようとしたタイミングで登場用の音楽が流れた。


 光で作られた登場用の道を歩いてきたのはサエと偽名を使ってデモに参加した冴華である。

 登場とともに会場にどよめきが起こる。それは冴華と正体がバレたからではなく、そのアバターの見た目に驚いてのどよめきである。


「はーい。どうかな、この装備?」


 サエが手を振る。


 その装備は最新で実装されたビキニアーマーであった。肌の露出が多く胸元と腰回りの最小限の箇所のみ赤く輝く鎧で覆われいるのみだった。装備についても傘状の物に刀が仕込まれている『仕込み刀』なのだが、その傘が正にパラソルのようで、海辺に遊びにきた美女の様な出立ちである。そして顔については正体がバレない様にか、髪型がショートカットの金髪となっており、頭には麦わら帽子を被り、大きめなオシャレサングラスをかけていた。


『おっ、おおおおおおおーっ! これだよ、これ! これを待った!』


 先程、最新の装備を着けて欲しかったと愚痴を漏らしていた解説が思わず雄叫びを上げてしまっていた。

 高校生独特の成熟しきっていないが女性を感じる流線的なプロポーションと瑞々しい肌が観客みんなの視線を釘付けにしていた。


『おおっと、すみません。興奮しすぎてしまい、お恥ずかしいところをお見せしました。

 新作コスチュームなので制作担当の私が解説しますね。

 サエさんの装備しているのは新作の『赤鋼(あかがね)ビキニアーマー』です。露出は多く保護箇所は少ないですが、アーマー部分は破壊不能の無敵部位となっております。ですので致命部位(クリティカルポイント)の一つである心臓を永続的に防御する事が出来ます。

 更に麦わら帽子とスカーフで残りの致命部位(クリティカルポイント)である頭と首を防御可能なこのチョイスは流石ですね。高機動の回避型のアバターならば、この装備で十分闘う事ができます。ネタ装備なんて言わせない開発者側が考え抜いて作った本気武具ですので、是非ともみなさんもご利用ください!』


 思い入れがかる装備なのか、解説の声にも熱が入っていた。

 更に仕込み刀の性能を試す様に、傘を閉じで刀を引き抜いて見せると、解説も「この武器は傘を開いた状態では盾として扱う事ができるので、盾装備が出来ない侍も擬似的に盾防御が出来る攻防一体の武器なのです」と説明を追加していた。


 こうしてみんなの視線がサエに釘付けになっているが、このビキニアーマーの美少女が人気ナンバーワンのトッププロ『SaeKa』だとは誰も気づいていない。


『さーてさてさて、次が最後の一人だぞー』


 サエに視線が集まっている中、司会が最後の一人を招き入れる。


「うぅ〜、冴…サエさんの後だと、出て行きにくいよ〜」


 弱気な言葉を漏らしながら最後の一人となった真雪が歩み出る。

 その姿は――


「うほーーーーー、マジカルナース、きたーーーーーーー!!!!!!」


 観客席の一部から絶叫が上がる。


 真雪が選択した衣装は、ナース服を基調としたフリフリのミニスカート衣装に、看護帽に猫耳が付いた特殊な頭飾り、そして手には羽の生えた宝石が付いた杖を持っていた。スカートが短かったので、猫の柄が入ったニーハイも装着している。


「真雪ちゃんも攻めた装備やね。めっちゃ可愛いやん!」


 先程まで視線を集めていたサエが、登場した真雪の装備を見て声をかける。


「あ、ありがとう」


 真雪は照れながら答える。


「でも、なんで魔法少女なんや?」


「えっと、気になった武器を使いたくてそれに合わせたんだけど、その武器は主武器として扱える自信がなかったから杖に主武器を変更したんだけど……」


 そう答えながら、真雪はスキル【武具錬成】を使用して使いたかった武器を召喚する。その武器とは――


「マジカル注射器、きたーーーーーー!!! お注射しちゃうぞい、って言われたいぃぃぃぃ!!!」


 先程絶叫していた観客がさらに奇声を上げて喜びを表現する。さすがに見かねた警備員が注意していた。そんな光景を苦笑しながらスルーして、真雪は召喚した『注射器』を手に取って見せる。


「注射器?」


「うん。状態異常を付与できる武器って今までなかったから、気になって」


 辿々しく説明する真雪の言葉を聞いてか聞かずか、これまた制作担当の解説が説明を追加する。


『なるほど、良いチョイスですね。

 全身はアニメ「マジカルナース♡まじかる桃香ちゃん」とのコラボした新作衣装。主武器は衣装に合わせて魔法少女っぽいマジカルステッキですね。そして、副武器として選んだのが、こちらも新作武器の「注射器」を選んだ様ですね。注射器については属性によって各種状態異常を付与し投擲できる投擲武器ですね。注射器は耐久値がほとんどないため、副武器として利用するのが正しい判断ですね。

 あと見逃してしまう所でしたが、スキル登録なしで【二段跳躍】が可能なウイングブーツも魔法少女衣装にマッチしていて良いですね』


 解説者に褒められて、真雪は照れ笑いを見せる。


『これでデモ体験参加者のみんなが出揃いました。

 では、ここからゲームを体験してもらいます。


 それぞれの組に順番で討伐体験をしてもらいます。討伐体験については、プレイヤーに合わせて強さも調整されているので楽しんでいただけると思いますが、念の為『叡王』セシルさんもサポートメンバーとしてパーティーに加わって頂く予定です』


 司会者がデモ体験の説明をする。

 セシルのファンである男子高校生ペアは「マジで!」と目を見合わせて喜んでいる。


『待っている間は、バトルモードでデモアバターの動作調整をしてもらうこととなります。

 舞台とメインモニターには討伐体験の映像が、左右のサブモニターに待機ペアのバトルが表示されることとなります。

 すぐに討伐体験をしたいというペアはいますか?

 もし居なければ全ペアに5分の動作確認時間を用意させますが――』


「はいはーい! 僕たちはすぐに討伐体験してもいいですー」


 司会の言葉に、男子高校生ペアが元気よく立候補する。


『おっ、男子ペアは元気があっていいですねー。

 ではセシル叡王に登場して頂き、この舞台を討伐体験エリアとします。

 残りの二組はこれよりトレーニング用のバトルスペースへ転送しますね』


 司会者がパチンと指を鳴らすと、カップルペアと、真雪達の姿が消えて、左右に表示された画面内に転送された。


◼️どうでもいい余談◼️

真雪の衣装の元ネタになったのは、某アニメ制作会社の40周年記念に作られたあのアニメです。

作者は重度なモ○イストなので、ネタに使わせていただきましたヽ(´ー`)ノ


―――――――


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