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最終決戦 1
これでゲームは終了する。しかし何かが足りない。こんな勝者がいないエンディングでいいはずがない。
「賞金はどうなる」
「報酬はありません。そもそもこのゲームには勝者も世界を救うヒーローも必要ありませんから」
私は怒りを爆発させる。事務局の都合でスタートしたゲーム。目的が世界を救うヒーローを選抜するためだとしたらまだ許せた。しかし彼らは私たちをただの駒のようにしか見ていない。感謝もしていないだろう。
私は中島にある提案をする。
「まだ時間はある。お前を倒す」
中島は笑う。
「いいでしょう。エクストラゲームです。私は全プレイヤーのポイントを管理している。二宮君には現在あなたたちのチームのポイントを全て与えます。そして私はマイクチームのポイントを使う。負ければそのチームのポイントを全て消失する。つまりこのゲームで負ければあなたたちのチームは本当に負ける。さらにあなたが負ければこの世界を崩壊させます。パラレルワールドを救えば用はありませんからね」




