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科学コラム  作者: もりを
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めぐる

太古の昔、地球の大気中に、酸素はほとんど存在しなかった。

この星は、二酸化炭素に満たされてたんだ。

そこに、葉緑体系の生物が発生した。

つまり、植物が。

植物は、二酸化炭素と水とで炭水化物をつくり、エネルギーとした。

これを化学式にかけると、酸素が余る。

要するに植物は、二酸化炭素を吸い、必要のない酸素を大気中に吐き出しまくった。

酸素は、森を発火させ、土を錆びさせ、細胞を老いさせる、危険な毒だ。

緑が大地を覆い、酸素に満たされた地球上で、最初の破滅的絶滅が起きた。

そこに、そっとミトコンドリア系の生物が誕生した。

つまり、大ざっぱに言って、動物が。

動物は、酸素と炭水化物とでエネルギーを発生させ、二酸化炭素を余らせる。

要するに、酸素を吸って、植物を食べ、二酸化炭素を吐く(ぼくらがしてる行為だ)。

こうして大気中に、今度は二酸化炭素が満ちた。

二酸化炭素を吸って酸素を吐く植物たちは息を吹き返し、するとさらに、酸素を吸って二酸化炭素を吐く動物が繁栄し、奇跡のような円周回がはじまった。

地球上ではこうして、反タイプの生物がお互いを支え合いながら、循環環境を維持しつづける。

考えれば考えるほど、うまくできたパズルだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] なぜに植物や動物が、そして、地球の環境が、いまのようなのか。とても微妙なバランスに思えます。奇跡的とも言えるのかも知れません。しかし、「今の」化学実験などの知見から、「昔の(考古学的な)」事…
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