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科学コラム  作者: もりを
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地球上から主観的に考える宇宙の構造・万有引力の法則・1

クリスチャンのひとには申し訳ないけど、科学をこうまで遅らせたのは、キリスト教のせいだ。

数学も、物理学も、科学全般を論じるところの哲学も、ギリシャ時代にはすでにほとんど体系ができて、理解も深まってた。

ところが、ローマが勃興してキリスト教会が権力を持つと、「科学なんか信じたらダメ!」「神様の言うことがすべてなの!」と、論理的な思考を停止しちゃった。

こうして科学は、長い長い停滞の時期を耐えるしかなかったのだ。

しかし、ついにその闇が明け、「ルネッサ〜ンス!」となったわけ。

「コペルニクスさん」と「ガリレオさん」が地道な論拠を積み重ね、教会とやり合って、地球自体が動いて太陽を周回してることを周知のものとしたのもこの時期さ。

そして、いよいよ「ニュートンさん」の登場だ。

この大人物は、人間界と神様の世界を統合したひと、とされてるよ。

つまりそれ以前は、人間の住むこの地上界と、神様のおわす天界とは、まったく別のルールで動いてるという認識だったんだ。

そりゃそうだよね、地上では、どんな物質も安定を求めて地面に張り付いて不動なわけで、星のように空中にぷかぷか浮かんで、しかも自力で運行するなんてことはあり得ない。

あの大天空のレール上を太陽が運ばれていくのは、神様の特殊な力が作用してることは疑いがない・・・それ以前は、それが一般認識だった。

ところがある日、庭でうたた寝をしてたニュートンさんの目の前で、リンゴが樹からぽとりと落ちたわけ。

横から見てたらそれは、地球とリンゴがおたがいに引き合ってくっついたように見えた。

そこから、「地球もまた、リンゴに向かって落ちたのでは?」という、天才的なひらめきが生まれたんだ。

万有引力、すなわち質量のあるものはお互いに引き合ってんじゃねーの?という着想だ。

そこで終わらないのが、このひねくれた科学者のすごいとこだ。

この現象を天空に応用してみる。

つまり、「星ぼしはお互いに引き合って、落ち合い、その釣り合いで宙空を行き交ってんじゃね?」ってこと。

そうして計算すると、どうもしっくりときそうだぞ。

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