第82話『アッケルマン辺境伯との対峙』
登場人物
◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)
男性 59歳
身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目
定年間近の某県警刑事
剣道七段(練士)柔道五段
逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)
雑学好きのうんちく親父
涙もろく人情派
素人童貞
殉職後、異世界にエルフの美少女に転生
◎マイカ(アキラ)
年齢16~18歳くらいの見た目
白金色の長い髪
緑色の瞳
先の尖った耳
巨乳
のエルフ美少女
舞原彰の転生後の姿
ハンデルの営むヘルト商会にて稼働
ラウムテ帝国の皇家直臣となり、異世界初の警察組織建設のため奮闘中
◎ケルン
モンスターであるケルベロスの子(♂)
3つの頭、尻尾は1本
中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。
火を吹く
甘いものが好き
◎ハンデル
男性 30歳
身長180cm強 細身の引き締まった体型
茶色くせ毛短髪 茶色の瞳
旅の行商人 剣の達人
街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。
割りと二枚目
◎エフェリーネ
女性 22歳
ラウムテ帝国摂政
第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘
ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。
身長165cm 中肉
茶色セミロングストレートの髪
やや淡い茶色の瞳
◎リーセロット
女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)
エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性
身長170cm 美しい体型 爆乳
黒髪の長髪 黒い瞳
雷の魔法を使う
◎ペトラ
55歳(見た目は常人の20歳代半ばくらいの若さ)
女性 姓はリデル
ステルクステ騎士団団長
身長約230cm 筋肉質だが丸みを帯びた体型で、腹部腰部が細く括れている。
赤い肌 赤い瞳 銀色の蓬髪
亜人のオーガ族で大陸最強の戦士と謳われている。
レズでドM
好ましいと思わない相手には、とことんドS
◎アードルフ
41歳 獣人種である狸人族の男性
身長約170cm ずんぐりむっくりな体型
焦げ茶色の短髪 同じ毛色の太い尻尾
頭上に半円形の耳
ステルクステ騎士団団長ペトラの副官
巨大な戦闘斧を使う剛の者
変化の魔法を使う
◎イエルン
21歳 黄色に所々黄土色の斑点がある毛に全身を覆われた獣人、豹人族の男性
身長190cm弱 スリムでしなやかな体型
ステルクステ騎士団団長ペトラの副官アードルフの従士
非常に速い速度で走れる
◎アッケルマン辺境伯
男性 42歳 実年齢より若く見える
身長約180cm 細身 栗色短髪七三分け 榛色の瞳
ラウムテ帝国 伯爵 名はフィリベルト
その所領地は帝国貴族中、ウェイデン侯爵家に次ぐ広大さ。
北方を敵対するフリムラフ教国と接する為、その抑えの任に就く。
モンスターの収集家で、モンスターの狩猟捕獲だけを目的とする部隊を編成している。
◎ライン
男性 37歳
身長約185cm 筋肉質
黒髪短髪 黒い瞳 黒色の髭面
アッケルマン辺境伯に仕える騎士
アッケルマン伯爵が編成するモンスター猟獲隊の隊長
◎シュルス
男性 61歳 実年齢よりかなり老けて見える。
身長約155cm 痩せ型 肩までの長さの白髪
アッケルマン辺境伯に仕える魔法使い
眠りの魔法を使う
「さてとアッケルマン伯よ、このケルンは返して貰うぞ。
あと、そのケルンの母親の剥製もケルンを拐った代償として頂く。判ったな!」
と、ペトラはケルンの入った鋼鉄製の檻を簡単に素手でこじ開け、ケルンの身体に掛けられたロープを引き千切った。
「…な、な、何を申されるかペトラ殿!その…そのケルベロスの母子は我がモンスター猟獲隊が多大な犠牲を払ってようやく捕獲したものだ!」
「いや、伯爵、ケルンはただ独りで居たところを私と出会ったのですよ。」
と、マイカがペトラとアッケルマン伯の会話に横から口を挟んだ。
「その母ケルベロスの激しい抵抗に遭って、ケルベロスの子には逃げられたのだ。その時、私の部下が16人も殺られた。」
と、今度はラインが口を出した。
「そうだ、ラインの言う通りだ!
故にそのケルベロスの母子は共々、このフィリベルト・ファン・アッケルマンに所有権がある!!」
「いいえ伯爵、その道理は通用しません。何故ならケルンは…ん?」
マイカはいまだに眠っているケルンを見つめた。だが、中央の首に掛かっている筈の首飾りが見当たらない。
(あの首飾りには皇家の紋章が刻まれている…伯爵ならば見れば直ぐに判る筈だ…
もしや、自己の所有権を主張する為に隠したのか?
よし!ならばオレの特殊能力で…万能職務質問!発動!!)
「…伯爵、ケルンの首に掛かっていた首飾りをどうなさいましたか?」
マイカはアッケルマン伯に質問を始めた。
「…首飾り……だと?」
「そうです。あの首飾り、もし廃棄などされておられれば只事では済みませぬぞ!」
「待ってくれエルフよ!私だ!私が…」
と、ラインがマイカとアッケルマン伯の会話を遮って大声で叫び、ズボンの右ポケットから首飾りを出した。
「あっ!そうです、その首飾りに刻まれている紋章、あなたは御存知でしたか?ラインさん。」
「…ああ、勿論知っているとも。これは…皇家の御紋章だ。」
「何…だと?ライン、私にもよく見せたまえ。」
(…オレのスキルを使った上でのアッケルマン伯の反応…どうやら首飾りの件は伯爵は知らなかったようだな…)
「そう、それは皇帝陛下がケルンに直々に下賜された物です。
そしてケルンも私と同様に皇家直臣の宣下を摂政殿下より賜っております。」
「皇家直臣?モンスターのケルベロスが!?」
「はい、アッケルマン伯爵。ですので貴方がケルンの所有権を主張することは出来ません。」
「くっ!」
「ただ、知らなかったとはいえ、皇臣であるケルンを拐うような真似を部下に命じたのは貴方でしょう?伯爵。
何らかの罪に当たると思われますが、素直にケルンを返して頂けるのならば水に流しましょう。」
(オレとしては取っ捕まえてやりたいが、政治的な問題があるらしいからな。)
「ただ、そちらのラインさんは…
ラインさん、その首飾りが御物であることを最初から判っておられましたね?」
「…いかにも、判っていた…」
「それを隠したのは、あなたはケルンが皇家に関係を持つと判断し、最早ケルンについては伯爵の権利が及ばないと思われたのでしょうか?」
「そうだ。伯爵様が所有出来なくなることを畏れ…それに何よりも、死んだ仲間達が報われぬと思い、隠した。」
「なるほど、であれば故意犯となりますね。
ラインさん、あなたは私と御同行願えますか?帝国法規に則った裁きを受けて頂きたいと思います。」
「…ああ、仕方無し…」
「では、その首飾りを返して下さい。」
ラインはマイカの元に近づき、首飾りを素直に手渡した。
「どうしたのだライン!何故、そのエルフの小娘の言い分をそんなに素直に聞くのだ?」
「はっ!確かに…一言の弁解もしようと思えませんでした…」
「しかし先程から聞いておれば、何をふざけたことを言うか!
ケルベロスの子を拐かしたとの罪を問うのであれば、このような押し込み強盗のような真似をしている貴殿らも罪に問われるべきではないか!!」
「…本気で言っているのか?アッケルマンよ。
お前が先に手を出しているのだぞ。
お前が儂の領内に部下を派遣し、我が騎士団の一員に向かって策略と魔法を使用して、ケルンを拐っておるのだ。
押し込み強盗といえば、それもそうではないか。」
ペトラはアッケルマン伯に対し、最早、敬称を使わずに言った。
静かな物言いであったが、凄まじい殺気が込められていた。その殺気に当てられ、アッケルマン伯が地に片膝をついた。
「ええい、道理を問うのであれば、押し込みは斬り捨て御免というのが道理だ!
ペトラよ!生かして帰さんぞ!!」
アッケルマン伯はそう叫ぶと、ズボンのポケットから呼子笛を取り出し
「ビイイィィーーッ!!」
と大きく吹いた。
アッケルマン伯が呼子を吹いたところ、やや離れた場所でも笛の音が鳴り、続々と多方面において笛の音が伝播していった。
「今の平穏時においても、この城にはゆうに万を越える兵が詰めておる!
ペトラ!いかにお前といえど只では済むまい!!」
すると間もなく、こちらに向かってくる多くの馬蹄の音が轟いてきた。
第82話(終)
※エルデカ捜査メモ〈82〉
アッケルマン伯爵家は、ラウムテ帝国の最大の敵であるフリムラフ教国の抑えの任を与えられているためその保有兵力は多大で、伯爵家直属兵12万と寄騎の騎士や勲士達の兵8万、併せて20万を誇る。
現在のフィリベルトが当主になってから更なる兵力増強を行っており、その実数は掴みきれていない。
当主においても、代々、かなり武芸の修練を積んでおり、現当主フィリベルトも相当な剣の達人なのだが、さすがに大陸最強と謳われるステルクステ騎士団団長のペトラには及ばないようである。
とうとう最終手段に出たアッケルマン辺境伯。
城中の兵を集めてマイカ、ペトラ達を討ち果たそうとします。
怪物のような強さを誇るペトラですが、数で押されるとヤバいかもしれませんね、弓などの飛び道具も持っているでしょうし…
続きをお楽しみに。
これからもよろしくお願いいたします。




