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第80話『城内突入!マイカの新スキル』

登場人物


◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)

 男性 59歳

 身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目

 定年間近の某県警刑事

 剣道七段(練士)柔道五段

 逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)

 雑学好きのうんちく親父

 涙もろく人情派

 素人童貞

 殉職後、異世界にエルフの美少女に転生


◎マイカ(アキラ)

 年齢16~18歳くらいの見た目

 白金色の長い髪

 緑色の瞳

 先の尖った耳

 巨乳

のエルフ美少女

 舞原彰の転生後の姿

 ハンデルの営むヘルト商会にて稼働

 ラウムテ帝国の皇家直臣となり、異世界初の警察組織建設のため奮闘中


◎ケルン

 モンスターであるケルベロスの子(♂)

 3つの頭、尻尾は1本

 中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。

 火を吹く

 甘いものが好き


◎ハンデル

 男性 30歳

 身長180cm強 細身の引き締まった体型

 茶色くせ毛短髪 茶色の瞳

 旅の行商人 剣の達人

 街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。

 割りと二枚目


◎エフェリーネ

 女性 22歳

 ラウムテ帝国摂政

 第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘

 ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。

 身長165cm 中肉

 茶色セミロングストレートの髪

 やや淡い茶色の瞳


◎リーセロット

 女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)

 エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性

 身長170cm 美しい体型 爆乳

 黒髪の長髪 黒い瞳

 雷の魔法を使う


◎ペトラ

 55歳(見た目は常人の20歳代半ばくらいの若さ)

 女性 姓はリデル

 ステルクステ騎士団団長

 身長約230cm 筋肉質だが丸みを帯びた体型で、腹部腰部が細く括れている。

 赤い肌 赤い瞳 銀色の蓬髪

 亜人のオーガ族で大陸最強の戦士と謳われている。

 レズでドM

 好ましいと思わない相手には、とことんドS


◎アードルフ

 41歳 獣人種である狸人族の男性

 身長約170cm ずんぐりむっくりな体型

 焦げ茶色の短髪 同じ毛色の太い尻尾

 頭上に半円形の耳

 ステルクステ騎士団団長ペトラの副官

 巨大な戦闘斧を使う剛の者

 変化の魔法を使う


◎イエルン

 21歳 黄色に所々黄土色の斑点がある毛に全身を覆われた獣人、豹人族の男性

 身長190cm弱 スリムでしなやかな体型

 ステルクステ騎士団団長ペトラの副官アードルフの従士

 非常に速い速度で走れる


◎アッケルマン辺境伯

 男性 42歳 実年齢より若く見える

 身長約180cm 細身 栗色短髪七三分け 榛色の瞳

 ラウムテ帝国 伯爵 名はフィリベルト

 その所領地は帝国貴族中、ウェイデン侯爵家に次ぐ広大さ。

 北方を敵対するフリムラフ教国と接する為、その抑えの任に就く。

 モンスターの収集家で、モンスターの狩猟捕獲だけを目的とする部隊を編成している。


◎ライン

 男性 37歳

 身長約185cm 筋肉質

 黒髪短髪 黒い瞳 黒色の髭面

 アッケルマン辺境伯に仕える騎士 

 アッケルマン伯爵が編成するモンスター猟獲隊の隊長

 

◎シュルス

 男性 61歳 実年齢よりかなり老けて見える。

 身長約155cm 痩せ型 肩までの長さの白髪

 アッケルマン辺境伯に仕える魔法使い

 眠りの魔法を使う

「ズズゥゥーーンッ!!」


 遥かな高さからペトラの巨体が地に降り立った時、地響きと共に大きな音が沸き起こり、これにはアッケルマン辺境伯の城兵達も気付いた。次々と地響きの起こった方へ駆け寄っていく。


「何事だ!!……と、貴方はステルクステ騎士団の!?」


 その場の城兵の隊長らしき男がペトラを見て驚きの声を上げた。

 直接会った事は無くても、大陸中にその名声が鳴り響いているペトラの事は、軍事に関わる者ならば誰もが知っている。


「おうよ。(わし)がステルクステ騎士団団長のペトラだ。

 ちと尋ねるが、先程入った荷車は何処に居る?教えろ、お前。」


 ペトラが城兵の隊長に向かって威圧的に言った。マイカをまだ背負っている。


「い、いくらペトラ閣下とはいえ、いきなり現れて、そのような物のお尋ねようは!

 いや、そもそも一体、何処から参られたので…」


 その城兵隊長の言葉が終わらぬうちにペトラは素早く右手で隊長の両上顎(うわあご)鷲掴(わしづか)みにした。


「言え。あの荷車の中には(かどわ)かされた我らの友が乗っておる。

 さあ、言わぬか!」


 ペトラはそう言って右手の握る力を強くした。(またた)く間に城兵隊長の顔全体が紫色に変色する。


「う…う…あ、あ、あ…」


「おい!言わぬと申すか!!」


 隊長が顔を鷲掴みにされているのにも(かか)わらず、他の数十名の城兵達は動けずにいた。それどころか何人かは立っている事も出来ず、中には口から泡を吹いて倒れる者もいた。


 (…何だ?この重々しさは…この場の重力が何倍にもなったような感じがする。ペトラの殺気がそうさせているのか?)


 マイカは息苦しさを感じつつ、そう思った。


「ええい!言え!!言わぬか!!!」


 ペトラが更に右手に力を加えようとした時、おぶさっていたマイカが、ペトラの伸ばした右腕に飛びついた。


「ペトラ!いけない!!」


 マイカはペトラの右腕に両手でぶら下がるようにして抱えながらペトラの足を払った。

 ペトラがバランスを崩して片膝を地に着いた。


「何っ!?」


 驚きの声を上げたペトラの右腕を、マイカはそのまま左脇に挟んで脇固めをかけ、全体重を乗せた。

 するとペトラは地にうつ伏せになり、すかさずマイカは左膝をペトラの背の中心に落として、更に自身の左腕をペトラの右肘の内側に入れて折り曲げ、後ろ手に組み伏せた。


「えいっ!!」


 気合いの声を上げたマイカにペトラは完全に抑え込まれてしまった。


「マ、マイカ!何を、何をした!?儂を!この儂を取り押さえるとは!う、動けん!!」


「はっ!?」


 (本当だ…オレより圧倒的に強い筈のペトラを逮捕術で取り押さえることが出来た。

 これもオレの特殊能力(スキル)なのか…

 …そうか、逮捕術全国大会で準優勝だった時、凄く悔しくて、世の誰にも負けたくない!と強く思ったっけ…

 競技逮捕術と実践のものは全く別物だけど、その強い思いが反映されたという訳か…)


 「うぅっ…皆、この二人を捕らえて縄を掛けろ!」


 ペトラに顔を掴まれていた城兵隊長が我に返って命じ、数十名の城兵達がマイカとペトラに迫ってきた。


 (…ゾウとアリ程に力の差があっても取り押さえることが出来る…(まさ)に絶対的だな…

 …特殊能力(スキル)!絶対逮捕術、解除!!)


 マイカが新たに気付いた自らの特殊能力(スキル)に名を付け、それを解除した。


「えっ!?」


 すると、マイカに取り押さえられて動けなかったのが嘘のようにペトラが素早く起き上がり、その勢いでマイカの身体が後方に吹っ飛ばされた。


「ハアァーーッ!!」


 ペトラが気合いを入れて叫んだところ、迫ってきた城兵達が何かに弾かれたように後ろに吹っ飛んで倒れた。

 皆、身体がカチンコチンに固まったようになって動かない。


「え?これって不動金縛りの術?」


「おおマイカ、無事だったか!?」


 マイカは大きく後ろに飛ばされたが、地に落ちる際に柔道式の後ろ受け身をとってダメージを軽減している。前世で柔道の方も五段の腕前だったマイカにとっては造作もない。


「マイカ、さっきは凄かったな!この儂が本当に身動き取れなんだ。

 おのし、さては途轍(とてつ)もなく力が強いのか?」


「いや、さっきのは私に備わった特殊能力(スキル)の一つみたい。

 ペトラの方こそ、これは何かのスキルなの?」


「いや、これは儂の闘気を軽くぶつけて気絶させてやっただけよ。本気でやると死んでしまうゆえ、軽ーくな。」


「闘気?ふえーっ、そんなのまであるの!?

 ペトラ、最早(もはや)何でもありだね!」


「何の!マイカ、おのしこそ魔法といい、スキルといい、本当に驚かされたわ!」


 その時、城壁をよじ登ってきたイエルンが城門を内側から開けた。その開いた門からウイントが勢いよく入ってきた。


「おうイエルン、早かったの。城壁の上に兵が幾人かおったろ?どうした?」


「はっ、団長閣下。闘気をぶつけて全員気絶させました。」


「ほう、少ない人数ではなかった筈だが…

 イエルン!貴様、走る速度といい、中々出来る奴じゃの。次の騎士昇級検定を楽しみにしておるぞ!!」


「はっ!必ずや御期待に応え、騎士に昇進致します!!」


 イエルンがその良く利く鼻を生かし、匂いを手繰(たぐ)りながら先頭を走り、その後をマイカを再び背負ったペトラと、ペトラの愛馬ウイントが追う。


「団長閣下、向こうから(くだん)の男とケルン殿の匂いが致します。」


 前方に更なる城内の区画と隔てる石塀が現れた。通用口らしき木製の大きな門があり、閉ざされていた。

 ここでウイントがペトラとイエルンを追い越し、門扉(もんぴ)に突進していった。

 ウイントがその木製の門扉に頭から突っ込むと、扉が砕けて幾片もの木片が散り、扉に大きな穴が開いた。

 その穴からウイント、イエルン、ペトラとマイカの順に入ったところ、そこは広場のような所で、大勢の城兵達が居た。

 城兵達は鎧兜を身に付けてはいるものの手に持っているのは木製の剣や槍で、そして、今から整列しようとしていた様子から、これから朝練か何かを始めるところだったようだ。


「ヒヒイィィーーーン!!」


 ウイントが咆哮(ほうこう)した。

 鳴いたのではなく、明らかに咆哮したのだ。

 そのウイントの咆哮に城兵達は生き物としての本能が戦慄(せんりつ)し、何も行動を起こせずに、ただ茫然(ぼうぜん)と突っ立ったままでいた。

 その突っ立ったままの城兵達の中にウイントが突っ込んでいった。

 ウイントに戦慄した城兵達は咄嗟(とっさ)にウイントを()けてしまい、左右に割ったように道が開いた。

 そのウイントによって出来た道をマイカを背負ったペトラとイエルンが駆け抜ける。

 ペトラとイエルンが城兵達の群れを駆け抜けるとウイントは反転し、城兵達に向かって再び咆哮した。

 そしてまた棒立ちになった城兵達にウイントは、今度は次々と体当たりをしていった。

 ウイントの巨体に吹っ飛ばされる者、逃げ惑う者など、城兵達は大混乱に陥り、収集がつかなくなった。


「ハッハッハッハッ!よし、ここはウイントに任せて儂らは奥へ向かおう。

 ウイント!くれぐれも蹴るんじゃないぞ!

 おのしが蹴れば並みの人間など一撃で即死だからの!」


 マイカを背負ったペトラとイエルンが更に城内の奥へ進んでいくと、行く手に更なる石塀と木製門が見えてきた。


「よし、ここは儂が!」


と、ペトラは立ち止まり、背負っていたマイカを下ろすと、その木製の門扉に近付いていった。


「ハアァーーッ!!」


 ペトラは気合いと共に右拳を空手の正拳突きのような形で前へ繰り出し、門扉を殴りつけた。


「ダアァーーーンッ!!」


 門扉全体が砕け散って、数え切れない程の木片へと変わり吹っ飛んでいった。


「…うわ…スゲえ……」


 マイカが驚きのあまり思わず言葉遣いを崩してしまった。


                第80話(終)


※エルデカ捜査メモ〈80〉


 ステルクステ騎士団の従士から騎士へと昇格する騎士昇級検定は定期的に行われる訳ではなく、騎士の地位にある者が老齢などを理由に引退し、席が空いた時に実施される。

 だが、いくら席が空いたとはいえ、必ず昇格出来る訳ではなく、騎士の規準に達している者がいなければ空席のままである。

 ステルクステ騎士団では、この年の年末に二人の騎士が引退予定で、この二つの席を埋めるための騎士昇級検定が近く行われる。

 もはや怪物といった方がふさわしいペトラの超パワー。

 それをも制圧するマイカの新スキル。

 このまま城内を突き進んでいって、果たしてケルンを見つけ出して無事に救出することが出来るのでしょうか?

 これからもよろしくお願いいたします。

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