第67話『ステルクステ騎士団領へ』
登場人物
◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)
男性 59歳
身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目
定年間近の某県警刑事
剣道七段(練士)柔道五段
逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)
雑学好きのうんちく親父
涙もろく人情派
素人童貞
殉職後、異世界にエルフの美少女に転生
◎マイカ(アキラ)
年齢16~18歳くらいの見た目
白金色の長い髪
緑色の瞳
先の尖った耳
巨乳
のエルフ美少女
舞原彰の転生後の姿
ハンデルの営むヘルト商会にて稼働
ラウムテ帝国の皇家直臣となり、異世界初の警察組織建設のため奮闘中
◎ケルン
モンスターであるケルベロスの子(♂)
3つの頭、尻尾は1本
中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。
火を吹く
甘いものが好き
◎ハンデル
男性 30歳
身長180cm強 細身の引き締まった体型
茶色くせ毛短髪 茶色の瞳
旅の行商人 剣の達人
街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。
割りと二枚目
◎エフェリーネ
女性 22歳
ラウムテ帝国摂政
第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘
ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。
身長165cm 中肉
茶色セミロングストレートの髪
やや淡い茶色の瞳
◎リーセロット
女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)
エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性
身長170cm 美しい体型 爆乳
黒髪の長髪 黒い瞳
雷の魔法を使う
◎ララ
女性 年齢不詳(20歳前後の見た目)
リーセロット配下のダークエルフの女性
身長165cm スリム体型 巨乳
黒髪ショートワンレングス ダークブラウンの瞳
クールだが、大のスイーツ好き
影の魔法を使う。
◎アフネス
女性 年齢不詳(20歳前後の見た目)
ラウムテ帝国に仕えるハーフエルフの女性
父はノーマルエルフ 母は獣人種である猫人族
身長約150cmの小柄 中肉 巨乳
金色の瞳 猫目 黒いボブヘアー
エルフの耳の他、頭上にも猫のような耳がある
真実を見極める特殊能力を持つ
対魔法の魔法、土の魔法、風の魔法を使える。
◎ベレイド子爵
男性 33歳 名はダニエル
ラウムテ帝国副宰相
身長175cm 痩せ型 黒髪 黒い瞳 口と顎にひげを生やしている
政治的手腕に優れ、摂政エフェリーネの良き補佐役。
◎ベルンハルト
男性 25歳 姓はレーデン
ラウムテ帝国近衛騎士団長
身長185cm 一見細身に見えるが、脱ぐと筋肉バキバキ
金髪の短髪 アイスブルーの瞳
超イケメン
◎ヤスペル
男性 5歳
ラウムテ帝国第10代皇帝
身長約100cm やせ型 金色短髪 濃い青色の瞳
ウェイデン侯爵と第9代皇帝ヨゼフィーネの異母妹であるシルフィアとの間に長子として生まれた。
従姉のエフェリーネのことが大好き
◎ヨゼフィーネ
女性 56歳
ラウムテ帝国第9代皇帝 帝国唯一の女帝
身長175cm 女性的な体型ではあるが、ガッチリ型
帝国中興の祖
マイカが転生してくる約1ヶ月前に他界
◎ウェイデン侯爵
男性 35歳 名はクンラート
ラウムテ帝国の貴族中、最も広い所領地を有する。
初代皇帝の三男を祖とし、初代皇帝の男系の血筋を継承している。
女帝ヨゼフィーネの異母妹を娶り、その間に生まれた息子のヤスペルが皇帝となる。
身長175cm 中肉
黒いクセのある髪 口ひげ
◎シルフィア
女性 31歳
金髪ショートヘア 濃い青色の瞳
身長150cmほどの小柄
童顔で穏やかな顔付き
幼帝ヤスペルの母 ウェイデン侯爵夫人
先帝ヨゼフィーネ女帝の異母妹
ベレイド子爵家において酒宴が開かれた翌々日、質素な幌馬車に揺られて帝国領を北上するマイカとケルンの姿があった。
馬車の操縦はリーセロットが行なっている。
リーセロットは普段のウシャンカ帽ではなく黒いコイフを被り、口元もスカーフで隠して、そして革製の胸当てで豊満な胸を目立たなくしているため、一見すると男性のようにも見えた。
馬車のキャビンの中にいるマイカは、この異世界に来てからのお気に入りの普段着である若草色のワンピースを着用し、リボン付きの大きな白い帽子を被って耳を隠している。
ケルンは幼帝ヤスペルから下賜された首飾りを、その3つある内の中央の首に掛けていた。
近頃のケルンは、また一回り成長し大型犬ほどの体格となっているが、その3つある顔はまだ幼さが残っていて愛くるしかった。
「本当にこの3人だけで行くんだね、リーセロット。」
マイカはキャビンの中から御者台で馬を操っているリーセロットに話しかけた。
「ええ、そうよ。誰も随行させない理由なら話したでしょ。」
「うん。まず、ステルクステ騎士団との攻守同盟が破棄されそうな現状を他の誰にも、たとえベレイド子爵やベルンハルト近衛騎士団長にさえも黙っておきたいという事と、同盟を締結した際に先代皇帝陛下が直々に赴かれた事、それにリーセロットがエルフだという事をステルクステ側に知られている、とかをバレるのが嫌なんだよね。」
「そうよ、主にその3つの理由。」
「でも、先の2つはバレると帝国の存続や威厳に悪い影響を及ぼすかも、って判るけど、そもそも何でリーセロットはエルフである事を隠しているの?
ララやアフネスもだけど、へローフ教の連中の目を眩ませる為だけが理由にしては徹底しすぎているような…」
「…例の何でも聞き出せる特殊能力は使ってないようね?マイカ。」
「うん。使ってない。これからもあなた相手に使うつもりはない。」
「んー、まあ追々理由は話していくわ。話せば長くなるし、この先長く付き合っていく上で、自然に話す機会も来るだろうし。」
「うん判った。今は話したくないんだね。
じゃあリーセロットがエルフである事を知っている人は誰と誰?それは答えられる?」
「ええ、それならいいわ。
エフェリーネ殿下だけよ、正式に御存知なのは。あと、あなたとララ、アフネスは勿論。
それと私の手の者。あと…そういえばハンデルさんにもバラしちゃったわね。」
「摂政殿下だけ?それとリーセロットの部下と?そんな大事な内緒をハンデルに教えたのって大丈夫なの?」
「ええ、大丈夫と判断したからバラしたのよ。彼は信用出来ると思ったし、それにあなたがエルフである事を大々的に喧伝した事を後悔してたから、私達がエルフである事を他に話すことは無いと判断したわ。
万が一、もし彼が誰かに話したとしても、私達がバレて欲しくない人達の耳には届かないだろうし…」
「ハンデルの言う事が届かない…ということは、貴族?貴族階級の人達にバレると何かマズイの?」
「まあ、それも追々…
ああ、貴族といえばウェイデン侯爵は御存知かもしれないわ。あの方は皇統の血脈を継いでおられるし。」
「ウェイデン侯爵?ウェイデン侯爵が他の貴族達にバラしたりしないの?」
「ええ、きっと大丈夫よ。
…そうね、一つだけ教えてあげるわ。
私達の秘密は帝国の成り立ちに関係する事なのよ。だからこそ皇統の御血筋のウェイデン侯爵も秘密にする必要があるから、ウェイデン侯爵は他にバラさない筈よ。」
「うーん、何だか訳が判らなくなってきた。
帝国の成り立ちねえ…
まあ追々話してくれるっていうなら、少しずつ教えてもらうことにするよ。」
マイカとケルン、そしてリーセロットを乗せた馬車は朝から駆け通し、夕刻になってルストという小さな宿場町に着いた。
「今夜はこのルストの町に泊まるわよ、マイカ。」
「うん。…なんかこの町、静かというか、寂れているというか…」
「ええ、さっき通過したレーヴンダルという宿場町のせいでね。」
「ああ、さっきの大きくて賑やかな所か。あそこは此処と違って生き生きとしていたね。」
「この北へ向かう街道には元々大きな宿場町は少なかったんだけれど、それこそ10年前にフリムラフ教国の南下に備えて大軍を休憩、宿泊させる為の大きな宿場町が幾つか整えられたの。それで、それまであった小さな宿場町達は寂れていったのよ。」
「ふーん、時代の流れというやつかな。でも私は嫌いじゃないよ、こういう静かな所。」
「ええ、私も。隠密裏に動く身とすれば、もってつけの場所よ。」
「身に危険が迫るような事は無いと思うけれど、万一の備えの為に皆一緒の部屋に泊まるからね。ベッドは別々だから良いでしょ?マイカ。」
小さなルストの宿場町の中でも一際小さな宿にマイカとケルン、リーセロットの3名は泊まることになった。
この宿は料理自慢の女将が一人で切り盛りしている老舗で、女将とリーセロットは旧知の間柄のようだ。
「うん。私は平気だけれど、リーセロットの方こそいいの?だって私は…」
「フフッ、マイカが凄く奥手なのは前に一緒にお風呂に入った時に判ったから平気よ。
此処のお風呂は狭いから一緒に入れなかったけれど、この先にはまた一緒に入れる所があると思うわ。」
「え?えええ、遠慮しとくよ!そんな事したらステルクステ騎士団領に着くまでに倒れてしまう!!」
「フフフフ…そうね。じゃあ、また皇宮に戻った時にアフネスの部屋のお風呂に皆で一緒に入ろうね…
…マイカ、ごめんなさい…今夜はもう休ませてもらうわ…」
「あ、そうだね。リーセロットは朝からずっと馬車の運転してたから凄く疲れているよね?
美味しい晩御飯も頂いたし、お風呂も入ったし寝ることにしよう。」
その時、部屋のドアの外で
「カタッ」
という小さな物音がした。
「何奴!!?」
半分眠りかけていたリーセロットが飛び起き、ドアの前に素早く移動した。
何処に隠していたのか、両手に短刀を握っている。
第67話(終)
※エルデカ捜査メモ〈67〉
帝国領北部の街道筋は、かつては人の往き来がさほど多くもなかったため、点々とする小さな宿場町だけで事足りたが、フリムラフ教国の南下に備え、大軍を休憩、宿泊させる事の出来る大きな宿場町を設置する事が必要となり、レーヴンダルなどの大きな宿場町が整えられ、その町を維持するために娯楽施設や飲食店、さらには行商の拠点となるべく物資や特産物の大規模な集荷施設なども設置した。
そして商業税の税率も他より大分安く設定したため、たちまち町が発展し、通商も盛んとなり、いささか寂しい感のあった帝国北部も、今では結構な殷賑を見せている。
ステルクステ騎士団領へ向けて出発したマイカとケルン、リーセロット。
何事も起こらずに無事に着く事は出来るのでしょうか?
そして帝国との同盟継続の交渉を成功させる事が出来るのでしょうか?
ステルクステ騎士団領では、どんなことがマイカを待ち受けているのでしょう?
そして、今回の事が今後、どのようにマイカに関わっていくのでしょうか?
新章ステルクステ騎士団編のスタートです。
皆様、今後ともよろしくお願いいたします。




