第65話『下命』
登場人物
◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)
男性 59歳
身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目
定年間近の某県警刑事
剣道七段(練士)柔道五段
逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)
雑学好きのうんちく親父
涙もろく人情派
素人童貞
殉職後、異世界にエルフの美少女に転生
◎マイカ(アキラ)
年齢16~18歳くらいの見た目
白金色の長い髪
緑色の瞳
先の尖った耳
巨乳
のエルフ美少女
舞原彰の転生後の姿
ハンデルの営むヘルト商会にて稼働
ラウムテ帝国の皇家直臣となり、異世界初の警察組織建設のため奮闘中
◎ケルン
モンスターであるケルベロスの子(♂)
3つの頭、尻尾は1本
中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。
火を吹く
甘いものが好き
◎ハンデル
男性 30歳
身長180cm強 細身の引き締まった体型
茶色くせ毛短髪 茶色の瞳
旅の行商人 剣の達人
街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。
割りと二枚目
◎マフダレーナ
女性 58歳
ラウムテ帝国皇宮侍女長
身長174cm 細身
白髪混じりのグレーの長髪(巻き上げてお団子ヘアーにしていることが多い)
かつて近衛騎士団員で、軽業師の異名を持っていた。
◎エフェリーネ
女性 22歳
ラウムテ帝国摂政
第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘
ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。
身長165cm 中肉
茶色セミロングストレートの髪
やや淡い茶色の瞳
◎リーセロット
女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)
エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性
身長170cm 美しい体型 爆乳
黒髪の長髪 黒い瞳
雷の魔法を使う
◎ベレイド子爵
男性 33歳 名はダニエル
ラウムテ帝国副宰相
身長175cm 痩せ型 黒髪 黒い瞳 口と顎にひげを生やしている
政治的手腕に優れ、摂政エフェリーネの良き補佐役。
◎レフィ
男性 5歳
ベレイド子爵の長男
身長約100cm 中肉 黒髪坊っちゃん刈り 灰色の瞳
海で溺れたところをマイカに助けられ、かつ、心肺停止の状態から、マイカの救急法によって蘇生した。
◎ソフィー
女性 27歳
ベレイド子爵夫人 レフィの母親
身長165cm 中肉 茶色の長髪ポニーテール 茶色の瞳
二人目の子を懐妊中
◎ベルンハルト
男性 25歳 姓はレーデン
ラウムテ帝国近衛騎士団長
身長185cm 一見細身に見えるが、脱ぐと筋肉バキバキ
金髪の短髪 アイスブルーの瞳
超イケメン
◎マルセル
男性 25歳 姓はデバッケル
ラウムテ帝国近衛騎士団二番隊隊長
身長190cm強 筋肉質の逞しい身体
黒髪短髪 濃い灰色の瞳
ベルンハルトとは幼なじみの間柄
声がデカい
◎エリアン
男性 22歳 姓はバウマン
ラウムテ帝国近衛騎士団二番隊隊員
身長179cm 均整のとれた身体付き
茶色いウェーブがかかった短髪 青い瞳
御物窃盗犯の容疑がかかるが、マイカの活躍によって無罪が証明された。
さわやかな感じのイケメン
◎セシリア
女性 20歳 姓はアールデルス
ラウムテ帝国 皇宮侍女
身長約160cm 中肉 青い瞳
金髪の長髪をポニーテールにしていることが多い
皇宮侍女長マフダレーナとは親戚関係に当たる
近衛騎士団2番隊隊員エリアンの婚約者
◎ヤスペル
男性 5歳
ラウムテ帝国第10代皇帝
身長約100cm やせ型 金色短髪 濃い青色の瞳
ウェイデン侯爵と第9代皇帝ヨゼフィーネの異母妹であるシルフィアとの間に長子として生まれた。
従姉のエフェリーネのことが大好き
◎シルフィア
女性 31歳
金髪ショートヘア 濃い青色の瞳
身長150cmほどの小柄
童顔で穏やかな顔付き
幼帝ヤスペルの母 ウェイデン侯爵夫人
先帝ヨゼフィーネ女帝の異母妹
◎ヨゼフィーネ
女性 56歳
ラウムテ帝国第9代皇帝 帝国唯一の女帝
身長175cm 女性的な体型ではあるが、ガッチリ型
帝国中興の祖
マイカが転生してくる約1ヶ月前に他界
◎ドラーク公爵
男性 56歳
女帝ヨゼフィーネの夫 名はアルフレット
初代皇帝の次男を祖とし、初代皇帝からの男系血統を受け継いでいる。
身長190cm どっしり体型
白髪 白髯〈かつては灰色髪、灰色のひげ〉灰色の瞳
女帝である妻を精神的に支えてきた、実は豪の者
ヨゼフィーネが他界する約半年前に他界
「マイカ殿!名残は惜しいが本日はこれまで!!
先程の件!良い返事をお待ちしている!!」
酒宴が終わり、帰り支度をしているマイカにマルセル近衛騎士団2番隊隊長が近付いて言った。
幼帝ヤスペルとベレイド子爵の嫡男レフィは随分前に各々の母、シルフィア・ウェイデン侯爵夫人とソフィー・ベレイド子爵夫人と共に去っていき、去り際に幼帝ヤスペルが
「これケルン君にあげる!友達になった印!」
と言って皇家の紋章が彫られたカメオの付いたペンダントをケルンの中央の首に掛けていった。
ベルンハルト近衛騎士団長は幼帝母子の供に付いて酒宴会場を後にし、マフダレーナ侍女長と女中ハンナも、エリアン近衛騎士と皇宮侍女セシリアが退出したのに合わせて既に去っていた。
主催者ベレイド子爵も後片付け指示のため、使用人達と共に奥に引っ込み、酒宴会場だった大広間に残っていたのはマイカとマルセル、そしてハンデルとケルンくらいだった。
(オレは心は男のままだっつーの!!
しかも、初対面でいきなり!
求婚なんぞ受け入れる訳ねーだろ!
ええい、はっきりと断ってくれるわ!!)
「マルセル隊長、あの…」
「いや判っておる!本日初めてお会いしたばかりでいきなり求婚されて答えられる筈がない!大変失礼致した!!
しかし我が心は本物だ!
マイカ殿!貴女を本当に愛している!!」
(え…?いやいや、そんな事を言われてもだな!)
「いや、その…」
「うむ!今の我は貴女とは釣り合いがとれていない!!
必ずや貴女に相応しい男となるゆえ、お待ち頂きたい!何年も何十年でも!!」
そうマイカに言ったマルセルの瞳には一点の曇りもなく、真剣そのものであった。
(…本気だ、この男、本気だ!
だが、心が男のままのオレがオマエの愛に応える事はない!
…でも、親以外から「愛してる」って言われたの初めてだな…)
「あのマルセル隊長、はっきりと申し上げますけれど、私は…」
「我の愛を受け入れるつもりはござらぬのだろう!?だが待つ!いつまでも!!
では今宵はこれにて!さらば!!」
そう言い残してマルセルはマイカの前から、まるで瞬間移動したかのような素早さで出入口ドアまで移動し、去っていった。
「あ…」
(何なんだ?あの嵐のような男は!)
「…で、何をさっきから笑いを堪えているのさ?ハンデル。」
「いや、お前さんの困り顔がさ…」
「黙ってみてないで助けてくれてもいいじゃないか!」
「どうやって?まさか俺の口からお前さんの正体の事を言う訳にもいくまい?」
「まあ、そうだけど…」
(今度会ったら、オレの能力「真伝眼」を使って転生してきた事や心は男のままな事を言おうか…
でも、やたら秘密を誰某構わずベラベラとバラすのも…)
「お前さんの考えてる事、大体判るぜ。転生の事とかを話すつもりだろう?
でも、心が男だと判っても諦めないと思うぜ。
端から見ても判った。ありゃ本気だぜ、本気でお前さんに惚れてるぜ。」
「あー困った。次からどんな態度で接すれば良いんだよー?」
「別に普通にしときゃ良いじゃないか。あのマルセル隊長が決して悪い男じゃないのはお前さんにも判っただろ?
お前さんとのやり取りを見てても、全然イヤな感じはしなかったし。」
「うん。確かに悪い人ではなさそうだし、普通にしとく。
まあ、この先あまり会いたくないけどね。」
この時のマイカには、今後マルセル近衛騎士団2番隊隊長と頻繁に会う事になろうとは想像が出来なかった。
「酒宴は終わったの?マイカ。」
「あ、リーセロット。どうしたの?何か用?」
宰相府の建物から一歩出たマイカにリーセロットが近付いてきた。
「夜分遅いのに悪いけど、今から付き合ってくれる?マイカ。」
「うん、良いけど…」
マイカはリーセロットに答えつつ、傍らのハンデルに視線を移した。
「皇家直臣としてのあなたに用があるの。ハンデルさんには悪いけど、今日は引き取って貰えるかしら。」
「うん判った。ハンデル、先に帰っててくれるかな?」
「ああ判った。でも、お前さん帰りはどうするんだい?」
「ハンデルさん、マイカは私が責任を持って送ります。」
「承知致しました。では、俺はこれにて。」
と、ハンデルはリーセロットに向かって言い、マイカに手を振って去っていった。
「ケルンも関係あるから、マイカと一緒に来て頂戴。」
リーセロットに導かれてマイカとケルンが着いたのは、皇宮本殿から遠く離れた場所に建つ4階建ての広大な館だった。
「リーセロット、此所は?」
「旧ドラーク公爵家の館よ。」
「ドラーク公爵?」
「摂政エフェリーネ殿下の御父君で、先帝ヨゼフィーネ大帝陛下の夫であられた方よ。
約7ヶ月前に亡くなられて、それ以降は此所には誰も住んでいないの。」
「ふーん…」
「摂政殿下も以前は此所で起居されておられたわ。殿下にとっても思い出の場所よ。」
建物内に入ると、一階エントランス広間の奥の一室に入った。
そこは応接室のようで、ソファやローテーブル、ランプ台など、見るからに豪華な調度品が飾られ、壁に大きな絵画が掛かっていた。
絵画には銀色の鎧を纏い、大きな黒い馬に跨がった黒髪長髪の男性が描かれている。
マイカが絵画をマジマジと眺めていると
「ラウムテ帝国初代皇帝リシャルト大帝陛下の肖像よ。
即位前はリシャルト・ドラークと名乗っていらしたわ。ドラークという姓は皇家の元の姓なのよ。」
と、リーセロットが説明してくれた。
ソファに座って数分待っていたところ、エフェリーネが御料馬車の御者であるラウレンスに伴われて部屋に入ってきた。
この館は摂政執務室がある皇宮本殿から遠く離れているため、馬車を使ってやって来たらしい。
エフェリーネがソファに着席し、エフェリーネが部屋に入ってきた際に起立していたマイカとリーセロットを促してソファに着席させたのを見届けた後、ラウレンスは一礼して部屋から出ていった。
「急な呼び立て、御容赦願いますマイカ殿、そしてケルン君。
ケルン君は初めましてですね。なるほど、聞いていたとおり愛らしい…おや?その首飾りは…」
「先程、酒宴会場において皇帝陛下から賜った物です。友達の印だと。」
エフェリーネの疑問にマイカが答えた。
「そうでしたの。では、皇帝陛下より御物を下賜されたとあればケルン君も直臣ということになりますね…
ケルン君、宜しいですか?」
「ワオン、ウオン、ワン。」
ケルンはエフェリーネの問いに3つの頭を頷かせて答えた。
「ケルンは了承したようです、殿下。」
マイカは皇家の直臣となって以来、エフェリーネに対する呼び方を「摂政様」から「摂政殿下・殿下」に改めている。
「まあ、本当に人の言葉が判るのですね、了承してくれて良かった。また皇帝陛下に心強い味方が増えました。」
「ケルンってば、心なしか顔付きが誇らしげに見える。」
「ホホホホ…
さて、では突然ですが、皇家の直臣たるマイカ殿、ケルン君、御二方に下命します。」
第65話(終)
※エルデカ捜査メモ〈65〉
広大な館の居住者であったドラーク公爵アルフレットは初代皇帝リシャルトの次男を祖とするドラーク公爵家7代目の当主であった。
病を患った妻の女帝ヨゼフィーネの代わりに政務に当たっていた最中に突然倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。
おそらく心臓発作の類いだったのだろう。
享年56歳。
背が高く恰幅の良い体格をしており、灰色の髪と顔全体を覆っていた同色の髭は、40代半ばにして真っ白になり、後にこのドラーク公アルフレットの肖像画を見たマイカは
「サンタさんみたいやな。」
との印象を持つこととなる。
『下命』とエピソードタイトルを銘打ちながら、下命の内容については次回となります。申し訳ございません。
下命の内容は前回に記述していたステルクステ騎士団領への使者の件で間違いなさそうです。
ステルクステ騎士団についての説明もエフェリーネの口からマイカへと伝えられることでしょう。
次回、なるべく早く投稿したいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。




