第61話『ベレイド家における酒宴~突然の…』
登場人物
◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)
男性 59歳
身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目
定年間近の某県警刑事
剣道七段(練士)柔道五段
逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)
雑学好きのうんちく親父
涙もろく人情派
素人童貞
殉職後、異世界にエルフの美少女に転生
◎マイカ(アキラ)
年齢16~18歳くらいの見た目
白金色の長い髪
緑色の瞳
先の尖った耳
巨乳
のエルフ美少女
舞原彰の転生後の姿
ハンデルの営むヘルト商会にて稼働
ラウムテ帝国の皇家直臣となり、異世界初の警察組織建設のため奮闘中
◎ケルン
モンスターであるケルベロスの子(♂)
3つの頭、尻尾は1本
中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。
火を吹く
甘いものが好き
◎ハンデル
男性 30歳
身長180cm強 細身の引き締まった体型
茶色くせ毛短髪 茶色の瞳
旅の行商人 剣の達人
街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。
割りと二枚目
◎マフダレーナ
女性 58歳
ラウムテ帝国皇宮侍女長
身長174cm 細身
白髪混じりのグレーの長髪(巻き上げてお団子ヘアーにしていることが多い)
かつて近衛騎士団員で、軽業師の異名を持っていた。
◎エフェリーネ
女性 22歳
ラウムテ帝国摂政
第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘
ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。
身長165cm 中肉
茶色セミロングストレートの髪
やや淡い茶色の瞳
◎リーセロット
女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)
エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性
身長170cm 美しい体型 爆乳
黒髪の長髪 黒い瞳
雷の魔法を使う
◎ベレイド子爵
男性 33歳 名はダニエル
ラウムテ帝国副宰相
身長175cm 痩せ型 黒髪 黒い瞳 口と顎にひげを生やしている
政治的手腕に優れ、摂政エフェリーネの良き補佐役。
◎レフィ
男性 5歳
ベレイド子爵の長男
身長約100cm 中肉 黒髪坊っちゃん刈り 灰色の瞳
海で溺れたところをマイカに助けられ、かつ、心肺停止の状態から、マイカの救急法によって蘇生した。
◎ソフィー
女性 27歳
ベレイド子爵夫人 レフィの母親
身長165cm 中肉 茶色の長髪ポニーテール 茶色の瞳
二人目の子を懐妊中
◎ベルンハルト
男性 25歳 姓はレーデン
ラウムテ帝国近衛騎士団長
身長185cm 一見細身に見えるが、脱ぐと筋肉バキバキ
金髪の短髪 アイスブルーの瞳
超イケメン
◎ララ
女性 年齢不詳(20歳前後の見た目)
リーセロット配下のダークエルフの女性
身長165cm スリム体型 巨乳
黒髪ショートワンレングス ダークブラウンの瞳
クールだが、大のスイーツ好き
影の魔法を使う。
◎アフネス
女性 年齢不詳(20歳前後の見た目)
ラウムテ帝国に仕えるハーフエルフの女性
父はノーマルエルフ 母は獣人種である猫人族
身長約150cmの小柄 中肉 巨乳
金色の瞳 猫目 黒いボブヘアー
エルフの耳の他、頭上にも猫のような耳がある
真実を見極める特殊能力を持つ
対魔法の魔法、土の魔法、風の魔法を使える。
◎マルセル
男性 25歳 姓はデバッケル
ラウムテ帝国近衛騎士団二番隊隊長
身長190cm強 筋肉質の逞しい身体
黒髪短髪 濃い灰色の瞳
ベルンハルトとは幼なじみの間柄
声がデカい
◎エリアン
男性 22歳 姓はバウマン
ラウムテ帝国近衛騎士団二番隊隊員
身長179cm 均整のとれた身体付き
茶色いウェーブがかかった短髪 青い瞳
御物窃盗犯の容疑がかかるが、マイカの活躍によって無罪が証明された。
さわやかな感じのイケメン
◎セシリア
女性 20歳 姓はアールデルス
ラウムテ帝国 皇宮侍女
身長約160cm 中肉 青い瞳
金髪の長髪をポニーテールにしていることが多い
皇宮侍女長マフダレーナとは親戚関係に当たる
近衛騎士団2番隊隊員エリアンの婚約者
「いやいや、長い時間を取らせてしまい、申し訳なかったマイカ殿」
「いえ、こちらこそベレイド子爵。
お聞きしたところ、本日は休日であられたとか。私のような者の為に貴重なお時間を取らせてしまいました。」
マイカとベレイド子爵の会談は朝から始まり、日が暮れる頃に終わった。
「なんのこれしき。
さっ、マイカ殿、そろそろ良い頃合いとなった。細やかながら酒宴の席を用意しておるので、1階まで共に参られよ。」
「酒宴?いや、畏れ多いです、そんな…」
「いや、ほんの御礼だ、息子を助けてくれた事のな。
今回だけではないぞ。まだまだ他に準備してある。」
「そんなに気を使って頂かなくても…」
「まあ、私の好きにさせてくれ。さ、参ろうマイカ殿。」
マイカがケルンを伴い、宰相府建物1階のベレイド子爵一家の居宅大広間に来たところ、何人もの使用人男女が出迎えてくれた。
「まだ人数は揃っておらんが…
先にこちらへ酒と料理を運んでくれたまえ!」
ベレイド子爵がそう言うと、何人かの使用人が奥へ引っ込んでいった。
「…あの…エルフのお姉ちゃん、この前はごめんなさい…」
ベレイド子爵の嫡男レフィが、母親の子爵夫人ソフィーに伴われてマイカの前に進み出て、3日前のスカートめくりの件を詫びてきた。
「いいよ。謝ってくれたから赦す。
レフィ君、もうあんな事しちゃダメだよ!私にだけじゃなく、他の女の子にも!
せっかく御父様譲りでハンサムなのにモテなくなるよ。」
マイカが冗談混じりにそう言うと、傍で厳しい顔をしてレフィを睨んでいたソフィーも相好を崩し、笑顔となった。
「マイカさん、たくさん召し上がって下さいね。」
「畏れ入ります、子爵夫人。」
マイカはベレイド子爵一家と同じテーブルに相席し、歓談しながら飲食を始めた。
おそらくマイカの為に飛び切りのものを揃えてくれたのだろう。酒も料理も格別に美味かった。
特に、グラスに注がれた赤ワインは、香り高く芳醇で、マイカが前世においでも飲んだことが無いような味わい深いものだった。
(このワイン、メチャクチャ値段が高そうだな、肉やチーズも申し分ないし…
そんな中、この…鳥肉と芋のシチューみたいな料理は他のと比べたら素朴な感じだな。
凄く美味しいし、なんか懐かしい感じがして、オレは大好きだな、コレ。)
そのシチュー様の料理をマイカが食べていると
「お味はいかがかしら?マイカさん。」
と、ベレイド子爵夫人ソフィーが声を掛けてきた。
「はい、子爵夫人。みんな素晴らしく美味しいです!
特に、この鳥肉とお芋のクリーム煮?何か懐かしい味というか…がして、好きです!」
「まあ良かった!そのワーテルゾーイは私の手作りなんです。
お祖母さまから作り方を教わった、私にとっても懐かしい味です。」
「子爵夫人のお手作りとは!本当の本当に美味しいです!!」
(貴族の御夫人の手料理だって!?これに勝る歓待は無いんじゃないか?)
その後マイカは、次々と訪れてくる宰相府の役人や職員から挨拶を受けた。
皆、エルフを間近で見るのは初めてで、或る者は驚き、或る者は緊張のあまりしどろもどろになったり、或る若い女性職員に至っては、感激のあまり泣き出してしまった。
ケルンに対しては、皆、一様に驚きの様子を見せたが、まだ子供で、愛嬌溢れるケルンの姿に直ぐに警戒心を解き、微笑みを向けて見るようになった。
そんな中、ハンデルとマフダレーナが入ってきた。
ハンナと、見覚えのない
20歳くらいの金髪ポニーテール
の女性を伴っている。
「あ!ハンデル、まだ皇宮内に残っていたのか?
マフダレーナ様、ハンナさん、つい先日の事なのに、何だか久し振りに会った気がしますね。
…あと、そちらの方は…?」
マイカが尋ねたところ、その金髪ポニーテールの女性は全身をワナワナと震わせて、両目から溢れるように涙を流し始め
「セシリアです!此の度は夫の…未来の夫の命を助けて下さり、本当に有難う御座いました!!」
と、大声でマイカに礼を言った。
「これセシリア!何ですか、いきなり。マイカさん驚いていらっしゃるでしょう!」
「でもマフダレーナ伯母さま、このマイカさんが居なければ、今頃エリアンは…うっ…うぅっ……」
「初めまして、セシリア様。巧く事が運び幸運でした。
御礼ならハンナさんに。ハンナさんが話を持ってきて下さったおかげです。」
「既にセシリア様から御礼を頂戴しておりますよ。」
そうセシリアの横で答えたハンナも貰い泣きをしている。
「ささ、楽しき席に涙は禁物。マフダレーナ侍女長殿、セシリア殿こちらへ。」
ベレイド子爵が近づいてきて、マフダレーナとセシリアに相席を促した。
「ハンデル氏と御女中もこちらへ。」
と、ベレイド子爵はハンデルとハンナにも促した。
「いえ!私はそんな…御貴族様と相席なんて…」
とハンナが渋ったが、ベレイド子爵は構わず
「構わぬ、無礼講だ。さ、我らと同じテーブルに参られよ。」
と、ハンデルとハンナにも相席させた。
「あ、マイカさん、後程エリアンもこちらに参ります。」
セシリアは落ち着きを取り戻し、彼女の未来の夫である、婚約者のエリアン騎士もこの酒宴に訪れる旨をマイカに告げた。
「バンッ!!」
と勢いよく大広間のドアが開かれ、そこに
大男と言っていい、非常に逞しい体格
黒髪短髪の若者
と
スリムで長身
茶色いウェーブがかった髪の美青年
が立っていた。二人とも金モールの付いた近衛騎士団の白い制服を着ている。
「近衛騎士団2番隊マルセル・デバッケル!並びにエリアン・バウマン!只今参上仕つった!!」
黒髪短髪の逞しい若者の方が大広間全体に響き渡る大声で名乗ったため、広間に居た人々全員が注目した。
マイカも二人の近衛騎士の方を見たのだが、黒髪短髪の騎士と視線が合った瞬間、瞬き一つ程の刹那の時間であっという間に間合いを詰めてきた事に
(は、速い!何だ今のスピードは!?果たして人間の為せる技なのか!?)
と、マイカが驚いたのも束の間、茶色ウェーブ髪の騎士の方も素早く横に移動してきていた。
(この、とんでもない速さの身のこなし…近衛騎士の実力を垣間見た気がする…)
マイカが呆気に取られていると、黒髪短髪の騎士が両手でマイカの右手を包むように握り
「我は近衛騎士団2番隊隊長、マルセル・デバッケルと申す!
この度は、このエリアンの命を救ってくれたこと、感謝に堪えぬ!誠に忝ない!!
御礼言上が遅れてしまい、申し訳ない!!」
と大声で言うと、茶色ウェーブ髪の騎士も両手でマイカの左手を包むように握って
「僕は近衛騎士団2番隊隊員のエリアン。
大恩人たるマイカ殿にお会い出来て光栄です!
貴女が事件を解決して僕の無実を証明してくれていなければ、僕は今頃、この世にはいないでしょう。本当に、本当にありがとう!!」
と、握ったマイカの左手を大きくうち振るって礼の言葉を述べた。
「しかしマイカ殿は聞きしに勝る美しさだな!?エリアン!!」
「はい!まさに女神と呼ぶに相応しい…」
「女神か!?エリアン、よく言った!
そうだ!まさにマイカ殿は我ら近衛騎士団2番隊の女神だ!!」
「女神マイカ殿に親愛を尽くす事を誓います…」
と、エリアンが握っていたマイカの左手に口を寄せ、口づけするような素振りを見せたところ
「エリアン、いい加減にしなさい!マイカさん困ってるでしょ!!」
と、マイカの横に座っていたセシリアがそう言って恐い顔つきでエリアンを睨んでいる。
「…あ…これは失礼…失礼した……」
エリアンが言葉を詰まらせながら、握っていたマイカの左手を離した。
セシリアの方を何度もチラチラと見ている。
「おっと!そうだ、長々と失礼致した!!」
エリアンが手を離したのを見て、マルセルも握っていたマイカの右手を離した。
(ふーっ、助かった…振り払うのも失礼かと思って我慢していたら、危うく手に口を付けられるところだった。
こちらでは女性に対する礼儀の一つなんだろうけど、心は男のオレには堪ったもんじゃない!
…しかしエリアン君、結婚したら絶対セシリアさんに尻に敷かれるだろうな…)
「いやはや、本当にマイカ殿は美しい!その手をもっと握っていたかったが、今はそれも叶わぬ!
それで提案があるのだが…マイカ殿!一つ、このマルセル・デバッケルの妻になって下さらんか!?」
「………はあ?」
第61話(終)
※エルデカ捜査メモ〈61〉
近衛騎士団2番隊隊員のエリアンは22歳
2歳年下の皇宮侍女セシリアと婚約している。
エリアンのバウマン騎士家とセシリアのアールデルス騎士家とは代々付き合いがあるのだが、二人の婚約は親同士が決めた訳ではなく、二人それぞれの意志で決めた。
エリアンは細身の体型と爽やかな雰囲気に似合わず、その剣技は豪快で、長大な両刃の大剣を軽々と振るい、その点も剛力を誇るマルセル隊長に気に入られている。
エリアンが近衛騎士団に入隊したのもマルセル隊長の豪快な剣技に憧れたからであり、入隊後も強く尊敬している。
マイカちゃん、突然プロポーズされちゃいました!
えーっ!この先どうなるんでしょうか!?
マルセル近衛騎士団2番隊隊長、悪いヤツではなさそうですが…
マイカには、この異世界で警察組織を立ち上げるという大切な仕事が待っていますもんね。
これからもよろしくお願いいたします。




