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第45話『園遊会が終わり…』

登場人物


◎舞原 彰(まいはら あきら:アキラ)

 男性 59歳

 身長180cm超 バキバキの筋肉質 スキンヘッド まつ毛の長い、キラキラした瞳の女性のような目

 定年間近の某県警刑事

 剣道七段(練士)柔道五段

 逮捕術上級(全国大会準優勝の経験あり)

 雑学好きのうんちく親父

 涙もろく人情派

 素人童貞

 殉職後、異世界にエルフの美少女に転生


◎マイカ(アキラ)

 年齢16~18歳くらいの見た目

 白金色の長い髪

 緑色の瞳

 先の尖った耳

 巨乳

のエルフ美少女

 舞原彰の転生後の姿

 ハンデルの営むヘルト商会にて稼働中


◎ケルン

 モンスターであるケルベロスの子(♂)

 3つの頭、尻尾は1本

 中央の頭に他のケルベロスには無い、赤い尖った角が生えている。

 火を吹く

 甘いものが好き


◎ハンデル

 男性 30歳

 身長180cm強 細身の引き締まった体型

 茶色くせ毛短髪 茶色の瞳

 旅の行商人 剣の達人

 街道筋の脅威となるモンスターや盗賊などの退治を請け負う「闘商」としても活動する。

 割りと二枚目

 

◎エフェリーネ

 女性 22歳

 ラウムテ帝国摂政

 第9代皇帝の女帝ヨゼフィーネの一人娘

 ヨゼフィーネの死後、皇帝に即位した従弟のヤスペルの代理として政務を執り行なっている。

 身長165cm 中肉

 茶色セミロングストレートの髪

 やや淡い茶色の瞳


◎リーセロット

 女性 年齢不詳(20歳代前半から半ば辺りの見た目)

 エフェリーネの側近くに仕えるダークエルフの女性

 身長170cm 美しい体型 爆乳

 黒髪の長髪 黒い瞳


◎ベレイド子爵

 男性 33歳 名はダニエル

 ラウムテ帝国副宰相

 身長175cm 痩せ型 黒髪 黒い瞳 口と顎にひげを生やしている

 政治的手腕に優れ、摂政エフェリーネの良き補佐役。


◎レフィ

 男性 5歳

 ベレイド子爵の長男

 身長約100cm 中肉 黒髪坊っちゃん刈り 灰色の瞳

 海で溺れたところをマイカに助けられ、かつ、心肺停止の状態から、マイカの救急法によって蘇生した。


◎ソフィー

 女性 27歳

 ベレイド子爵夫人 レフィの母親

 身長165cm 中肉 茶色の長髪ポニーテール 茶色の瞳

 二人目の子を懐妊中


◎ベルンハルト

 男性 25歳 姓はレーデン

 ラウムテ帝国近衛騎士団長

 身長185cm 一見細身に見えるが、脱ぐと筋肉バキバキ

 金髪の短髪 アイスブルーの瞳

 超イケメン


◎ヨゼフィーネ

 女性 56歳

 ラウムテ帝国第9代皇帝 帝国唯一の女帝

 身長175cm 女性的な体型ではあるが、ガッチリ型

 帝国中興の祖

 マイカが転生してくる約1ヶ月前に他界


◎ドラーク公爵

 男性 56歳

 女帝ヨゼフィーネの夫 名はアルフレット

 初代皇帝の次男を祖とし、初代皇帝からの男系血統を受け継いでいる。

 身長190cm どっしり体型

 白髪 白髯〈かつては灰色髪、灰色のひげ〉灰色の瞳

 女帝である妻を精神的に支えてきた、実は豪の者

 ヨゼフィーネが他界する約半年前に他界


◎ヤスペル

 男性 5歳

 ラウムテ帝国第10代皇帝

 身長約100cm やせ型 金色短髪 濃い青色の瞳

 ウェイデン侯爵と第9代皇帝ヨゼフィーネの異母妹であるシルフィアとの間に長子として生まれた。

 従姉のエフェリーネのことが大好き

 園遊会からの帰りの馬車において


「マイカ、お前さん、あれは何をやったんだい?

 子供は息もしてなくて、心臓も止まっていたんだろう?」


と、ハンデルがマイカに尋ねてきた。


「うん。救急法、または心肺蘇生法といってね、私が居た元の世界では、子供も学校で習うような一般的なものさ。

 必ずしも蘇生できるわけではないけど、今回は運が良かった。」


「ふーん。じゃあ、お前さんの身体が光ったのは関係ないのかい?」


「うん。判らないけど関係ないんじゃないかな?

 本来、この方法を用いる際には、相手の身体に電気を流すんだが、私が光った時に電気が走ったようには思えなかったし。」


「電気?電気って何だい?」


「あ、そうか。うーんとね、雷だよ、雷は電気の(かたまり)だよ。」


「雷?雷なんて、どうやって起こすんだよ?」


「そういう機械があるのさ、AEDっていう。」


「ふむふむ…それさえあれば人を生き返らせることができるのか…そのAEDってやつも仕入れてえなぁ…」


「ははは。だから絶対じゃないって…

 そんな事よりさ、ハンデル、気が付いた?」


「気が付いたって、何が?」


「ベルンハルト騎士団長、摂政さんのこと好きみたいだよ、女性として。」


「な?いや、判らねぇよ。てか、それが何か関係あるのか?俺達にとって。」


「いや、別に関係とかは…でも、気になるじゃん!」


「他人の色恋沙汰(いろこいざた)が気になるなんて、お前さん、心根も女っぽくなってきてるんじゃないか?」


「え!?」


 (…たしかに…前は、例えば芸能人の熱愛なんとかなんて、全く興味なかったよな、オレ…)


「まあ、でも、例えベルンハルト閣下が摂政殿下をお好きでも、どうにもならねえよ。

 御皇族の姫様と、臣下の者じゃあ釣り合いが取れねえ。」


「そんなの判らないじゃないか!愛があれば身分の違いなんて!」


「ハハ、まあな。逆のパターンであれば有り得なくもないけどな。」


「逆のパターン?」


「ああ、閣下の方が身分が上だったらってことさ。ベルンハルト閣下のお母君は庶民の出だって聞いたことがあるし。」


「え?そうなの?だから貴族にしては…」


 (ベルンハルト君が庶民のオレらに対しても、やたら偉そうな態度を取らないのは、そういう訳か…)


「ま、何にせよ、そんな雲の上の方々の恋愛の心配を、俺達がしても仕方ないじゃないか?」


「確かにそうだけどさ、ベルンハルト騎士団長、いいヤツじゃん!だから応援したくなったんだよ。」


「確かに、いいヤツだ。

 …近い将来、エリーが見つかって…エリーが恋する相手がベルンハルト閣下みたいな男だったら…

 …申し分ないな…」



「…殿下、御食事をなさらないのですか?」


 皇宮ヒローツパレイスの摂政執務室において、リーセロットがエフェリーネに問いかけた。

 執務室内にはエフェリーネとリーセロットだけである。他には誰もいない。

 園遊会が行われていたクストストランドのアールダッハ離宮から、二人が蜻蛉(トンボ)返りするような形で皇宮に戻ってきたのは夕刻過ぎであった。

 リーセロットは軽い夕食を済ませたが、エフェリーネは用意された食事に全く手をつけていない。


「はい、食欲がありません。」


「しかし殿下、今朝スープを飲まれたきり、何も口にされておられないではありませんか。

 お身体に触ります。せめてお飲み物なりとも…」


「…リーセロットには聞こえていたのでしょう?(わらわ)の呟きが。」


「……はい。聞こえました、殿下。」


「………」


「………」


「黙っていても仕方ありませんね。リーセロットは既に何かを察しているでしょうから…

 あのハンデルなる商人は、(わらわ)の…いや、エリーとしての、私の兄です。」


「兄…?兄さん…?」


「はい。アルム村にて別れた、私の8歳上の兄…

 アルム村の人々は、5年前の大冷害で殆ど死に絶えてしまいました。なので、兄も既にこの世には居ないと思っていました。

 でも…どうやら、その頃までには村から出ていたようですね。」


「それは何より…」


「本当にそう思っていますか?リーセロット。」


「………」


「私も、今となっては会うべきではなかったて思っています。

 だって、今の私…(わらわ)は…

 (わらわ)の過去を知る人物などと、もはや会ってはいけなかった。」


「…幸いにも、彼は全くこちらには気付いておりませんでした。」


「リーセロットは、秘密を守るために、兄を亡き者にしようという考えを持っているのではないかしら?」


「………」


 リーセロットは、エフェリーネの問いに無言であったが、その目は、何かを決意したかのように力が込もっていた。


「あなたの考えは、私にもよく理解できます。

 (わらわ)の秘密が(おおやけ)となれば、皇家の威光は消え失せ、臣民や貴族達の皇家への忠誠は霧散(むさん)するでしょう。

 そして、奴隷なぞを死んだ姫とすり替えた母上の、ヨゼフィーネ大帝陛下の名声も地の底にまで失墜し…このラウムテ帝国は崩壊してしまうでしょうね。」


「で、殿下、私は…」


「でも、もし貴女(あなた)が兄を亡き者にしたならば、理由には納得しても、私は決して貴女を許さないでしょう。

 貴女に心を開くことは、永久に無くなります。」


「殿下……」


「………」


「………」


「…もう、会わなければ良いのです、殿下。

 この先ずっと…生涯、会わなければ…」


「……そうですね、そうする他はありませんね…」


「はい。今後お会いなさらなければ気付かれることもなく、彼が気付かなければ、誰からも秘密が漏れません。」


「そうね。この秘密は、今や私と貴女、そしてララしか知らないことですものね…」


「はい殿下。我ら3名のみが知るのみです。

 なので大丈夫です!秘密が漏れることはありません!」


 そうエフェリーネに対して強く言い切ったリーセロットであったが、心の中では別の事を思っていた。


 (…そう…16年前、ドラーク公が温情をかけた者達を除けば…)


              第45話(終)


※エルデカ捜査メモ㊺


 ベルンハルトのレーデン上騎士家は、帝国創立時からの名門であり、ベルンハルトの父が庶民の娘を妻にしたいと言った際には、当然ながら強い反対があった。

 しかし、父は決して諦めず、粘り強く説得を続け、ついに、栄えある近衛騎士団の団長となることが出来たならば、二人の結婚を許すという、親族からの条件付きの承諾を得た。

 そして、血の滲むような努力の末、近衛騎士団長になり、晴れて結婚することが出来たのである。

 既に述べているとおり、近衛騎士団長の座は〈近衛騎士団員も含め〉世襲制ではなく、ベルンハルトが親子二代に渡って近衛騎士団長になれたのは、実力のみが理由である。

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