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ヒロインはどこへゆく?  作者: 瑚ノ果
18/20

(強制的)ダイエット計画

 うむ。過ぎたことをいつまでも悔いてても仕方ない。過ちは潔く認めよう。


この場合… 本人に自覚させずにダイエットさせようとしたことが、そもそも無理だったんだよね。

ということで。 ちょっと、やらざるを得ないようにさせてあげよっかな~と。

といっても、本人も喜んでやってくれる方がいいよね。


 そのためには… ちょっとご協力していただこうかな。

大義名分も最近出来てきてるしね。


 ご協力いただくのは… 公爵家ご当主様。一番強制力があるのって、やっぱ雇い主だよね。

もっとも、ああいった凝り性の職人に、どの程度命令が通じるかは疑問だけど…

今回は、依頼をしてもらおうかな~、と。



「コック長、今いいかね?」

「おや旦那様。まあ、大丈夫ですが。なんでしょうか?」

「うん、最近アリス嬢とデザートだけじゃなく、いろいろ普通の料理についても研究してるじゃないかね」

「ええ。私の思いも付かなかったやり方をいろいろ教えてもらえて、参考になりますね~。

あんなにいろいろアイデアが出てくるなんて、すごいですね」

「うーん。あんなに若いし、ずっと孤児院で過ごしていたはずなのに、どこであんないろいろな知識を… 。

いや、それはいい。それで出来上がった料理をいろいろ出してくれてるんだが…」

「はあ。何か味付けがお気に召さないとかありますか?」

「いや、美味い。美味いんだが… おかげでクイーニア達、最近ちょっとふっくらとしてきてるの、気付いてるかね…?」

「えーっと…… そうでしたかね?」

「してきてるんだよ…。本人達もそれ気にしてね。これ以上になるとやはり問題になるのでね。

すまないが食事の量、特に揚げたものは、出すの控えてやってもらえないかね。

それと… アリス嬢に、こういったことに良い料理?を聞いてみてもらえないかね。

あるようなら、できれば教わってそれを出すのと… グルメシ、お前も大分太ってきてるな。

いっしょに健康的な食事を試してみてはどうだね?

 効果あるならよく分かるだろうしな…」

「うーん… まあお嬢様達に関しては了解しました。こっちは仕事の面もありますから、どうなるか分かりませんが… 健康的な食事とやらはしてみます」



 ということで、グルメシさん、ヘルシーフード研究に着手することになりました~。 よーし。


また面白い料理知れるし、いいよね? 効果も実体験できますよ~。つーか、しろよ?



うん。クイーニア様や公爵夫人、まあ元が細いし、そんなに食事量も多くはないから、今はちょっとふっくらしてきた? ってくらいで済んでるけど… このままこのペースでいったらねぇ…

それなりに恰幅がよくなることは想像に難くないデス…。


なので公爵様に、それ引き合いに出してダイエットさせるように、食事も変更させるように吹き込んでみたら…

アッサリ同意。 ひょっとして、ちょっぴり気になってた?


ついでにグルメシさんへの諫言も引き受けてくれて。ありがと~。

やっぱ発動させるべきは、雇用主権限ですよね~



 にしても。


はて。ダイエットねぇ。

そもそも一番は食べる量減らして運動することなんだけどね。


まあでも。いろいろ研究がてら気をそらさせるのはいいかな?


さて。食事を変えるとして… カロリーが少ない食材?

前世だと… 豆腐。おから。こんにゃく。海草。寒天とか?


でも。豆腐なあ。 大豆は一応厨房にあったけど… にがりが…。

確か海水の塩を取った残りから、だっけ? でもここから海って… 馬車でも半日くらいかかる…。

そもそも作ったこと自体無いから手さぐりになるけど… 作っても、今までの反応から見るに、こっちの人ってあんまり味が無い食品って好きじゃなさそうな…。

私だって醤油とかかけないと、そのままだとあんまり…。


加工するとしたら、凍らして高野豆腐? 凍り豆腐、とも言うんだっけ?

または、厚揚げ、油揚げ、がんもどき… って、揚げ物に戻ってどうするーっ!

あれーっ? あと使えそうなのって、搾りカスのおから?


…… えーっと。もう大豆そのまま使った方がいいんいじゃないかな…。

炒って、砕いたり粉にしたの、混ぜるとか、煮込んだのペースト状にして混ぜるとか。

ああでも、アイスやクリームを豆乳でやるってのはアリかな。



海草や寒天はいいかも。

でも厨房には無かったな。このへんの海では育ってないのか、食べる習慣が無いのか…。

これは聞いてみて、あったら取り寄せてもらうかな。

寒天は… どんなのだったかよく覚えてないから、海草届いたら、全部とりあえず煮込んでみよう。

固まったら、それがきっと寒天?



こんにゃく。うーん、これも味は無いけど、食感は面白いよね。

出来れば作りたいものだけど… これも作り方は知らないなあ。

こんにゃくイモを鍋で煮込んで、なんか入れて混ぜる、ってのをテレビでやってた気はするけど…

何か、が分からないことにはなぁ。

いやそもそも、こんにゃくイモがあるかどうかだ。なんかサトイモみたいなやつだった気はするけど…


 …ん? あれ? 

なんかアリスの記憶で、孤児院の子供たちで、遊び 兼 食料調達で森に行った時、ヘンなイモを掘り出したことが。

で、食べれるかどうか煮込んで試してみたら、めちゃくちゃ不味かった思い出が…。

あれ、サトイモみたいに粘りがあったなぁ…。皮剥いた人、手がかぶれて酷い目にあってたなぁ…。


 それ以来、あのイモにはお目にかかってないけど… ひょっとしたら、ひょっとする?


ちょうど休みだし… アイス手土産に、孤児院に行ってみようかな。



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