炭酸飲料&温度計
この物語は… 以下同文でお願いします。
うーん、冷凍モノを保つのに、他に前世でやってたことは…
あー、ドライアイス!
しまった、氷じゃなくこっちで…、いや、どうかな。
ドライアイスって、発泡箱とかには入れてたけど、今回の容器は密閉されるから…
なんか炭酸飲料でバクハツとか条件によってはあったような…
ドライアイスを密閉容器にって、溶けて気化したら体積って増える?
それって、下手したら開けた途端… バーンッ?
洒落にならん… 結果的にセーフッ!
それに素手で触って火傷、はともかく、うっかり気化したの吸い込んだりとかは、注意事項説明してても理解してもらえるか怪しいしなぁ…
死人とか出ちゃうと気が咎めるし…
でもちょっと惜し… ん? あ! 炭酸飲料!
こっちならまあ。
んー、注意事項は… まあ、密閉容器に入れて常温で放置しない?
でもこっち、シャンパンとかはあったっけ。
似たようなモノと理解してもらえたら大丈夫だろ。
確か、冷やした飲料に二酸化炭素を溶け込ませればいいんだよね。
さっそくまた試してみよ~
ふふ、また儲けのネ・タ・が。
あ、ドライアイスも、作るだけ作れるか試してみよう。
そういえば、発泡スチロールは… これは作り方、分からない…
原料は… 石油か?
ドライアイスねえ。 たしか二酸化炭素を冷やして、気体から固体にするんだよね。
んー、二酸化炭素…
えーっと、呼吸した時に増えるはずだから… 普通の空気と、息した後の空気の違いを判別して…
水蒸気じゃないし、これかなあ…
ちなみに火を入れると… あ、消えた。多分これ。
これと同じなのを集めて… よく知らないけど、全力で冷やしてみよう。
それと圧縮もするんだったか?
超低温冷却ー & 圧縮~ って、あれ?
なかなか固体にならないなあ。液体にしか。
失敗? それとも冷気か圧が足りなかった? とりあえずいったん止めてみ…?
たら、なんかシュワッとした煙? とともに白い固まりに。
「え!? なんや?」
あ。 まあさっき煙とか出たしね…
「え? これ氷? さっきの煙、なんやのん?」
「あ、それうっかり素手で触ったりすると凍傷になったり、手とか貼り付いたり…」
はは、早速つつこうとしてたアキ、全力で回避した。
「なんでそんなもんを!」
「いや、氷よりはよく冷えるはずだから…。まあ、作れるかだけ実験を。
名前? うん、ドライアイスかな。 …なのかな?」
確認… 布越しでなら大丈夫だよね?
掴んでみると、冷たいし、えーっと、水に入れてみると… お、煙が。スモーク~♪
うん、確認できたからいいや。 溶けて気体にお戻り~
「え、消したん?」
「うーんまあ。これ、ちょっぴり(?)危険物だし。
多量に溶けたの吸い込むと、息が出来なくなったりねぇ…
いや、そこまでギョッとしなくても、火事で煙とか吸い込んだりしてもそうなるし。
この量だし、部屋も密閉されてないし、大丈夫。
まあ、大量に扱うときは、空気の入れ替えしないとダメかな」
それはさておき、また別の実験を。
ジュース貰って来て~、あ、アキのお父さんお兄さんも付いて来た。
さっき二酸化炭素の集め方は習得したから…
ジュースを冷やして~ 集めた気体を… 溶け込ませる? こんな感じかな?
どれ。 あ、ちょっと シュワッ。
これもどうですか~。 いける? 売る? まいど~
えーっと、そのまま置いとくと、シュワッとしなくなりますからね。
冷却した飲み物に、売る時に溶け込ませるようにしたほうがいいかな。
とりあえず、二酸化炭素収集と、放出? 混合? の魔道具は作ってみた。
魔力チャージも、アイス作りのついでがあるから、改造凍結用の魔道具ともども、私がすればいいんじゃないかな。
他人でもできなくはないんだけど… 基本的に属性同じじゃないと効率は悪いんだよね。
他人の作った魔道具や補助具の使用も、単純だったり、癖? が近ければまだいいんだけど…
複雑になればなるほど、魔力ロスが出たり、効果ロスが出たり…
この場合、アキは風系統だから炭酸の魔道具は問題無く魔力チャージ出来るけど… 氷の方は私が100の魔力で出来ることを、110くらい注ぎ込まなきゃダメ。
ちなみに補助具だと、そんなに複雑なやつじゃないけど、炭酸の方でも効果ロスとして… 私だと100の成果が出るところ、90くらいかな。でも魔力も105くらいはかかる。氷だと、ロス80、魔力115くらい?
もっと複雑なやつだと、最終的に得られる効果はまあ、推して知るべし…
魔力バッテリーみたいなのもあるんだけどね。ただそれも、作るのに特殊な魔道具通さなきゃいけないから…お値段それなり。
でも、ナーニワならある程度は確保できそうだけど。
だから、一番良いのは作った本人がその後も引き受けることなんだよね。
まあこれはそもそもの必要魔力量があんまり多くないから、ロス覚悟で他人にチャージとかさせるのも可能だけど… ニワトリさんへのエサとして話が来そうな気が。
ということで。今後の収入にもご期待です。
グラントさんも休憩に入って、アキのお父さんたちに、出来上がった物の説明とかしてるんだけど…
あ、ちょっと気になることが。
そういや、えーっと、液体なのに金属みたいなのってあります? ある!(水銀!?)
少々オネガイが…。
それをガラスみたいに透明で、熱や冷気によって壊れず、温度は伝える物の中に包み込んだのを作ってもらえませんかね。
よく分からない…?
んー、百聞は一見に… えっと、さっきの炭酸用のジュースの残りを…
これを氷柱で包み込んで~ まあこんな感じ?
サイズはバット並みだけど… まあ、説明しやすくていいか…
こんなの作ってどうするのって?
うん、私の知ってる物だと、その金属、温度によって量が増えたり減ったりするんですよ。
ほら、周囲の気温が上がると、こんな… こんなふうに~
(水魔法で~ 中身よ、上昇せよ~)
で、気温が下がると、下がる~ (下降~)
で、例えば、中身がこれくらい増えた時と(上昇~)、これくらい(下降~)の時の温度の湯でお茶を入れますよね。
こちらの方が美味しければ、それからはその量の温度で入れればいいですよね。
アイスでも、美味しく出来た時の冷やし方で凍らせれば、美味しく作りやすいですよね。
普通に過ごす分にも、ここまでの量の時に風邪を引きやすいとか、分かるかもしれませんし。
あ、いずれ目盛りは統一したいですよね。
分かりやすい基準だと、水が凍り出すところや、お湯が蒸発するところですかね。
その二か所を基準に、その間を区切っていって… いずれ目盛を上下に伸ばして、それより高い温度や低い温度も計れるようにしたいですね。
で、いずれ、一部の温度帯だけを細かく計る物を作ったり、小型化したりも。
アイス作りの時だと、水が凍リ始める温度を基準に、もっと低い温度までですよね。
気候の参考だと、下は凍り始めるくらいで、上は… お湯が蒸気を出し始める半分くらいまででいいんじゃあ。装飾つけてインテリアも兼ねれば面白そうですよね。
鍛冶で使うのなら、お湯が沸くあたりからもっと上ですかね。金属が溶けるくらいまでですか?
もっとも、その金属を包み込むものが、そんな状況でも壊れない物じゃないといけませんけど。
ちなみにガラスだとどこまでいけるんですかね?
ん? 作れたらナーニワで売っても? 歓迎ですよ。
でも、出来たら私にも下さい。タダで。 ちょっと使いたいことが…
じゃあ、そんな感じで温度計試作よろし… え? 面白そう?
グラントさんが温度計作ってくれるの? 真空容器やかき氷器は?
あ~、氷削る刃物以外は他の人でも大丈夫だから、コレ見本に大量生産させる?
作ってくれるのは嬉しいですけど、急ぎまんせんからね。
ところで、そういった変わり種の金属とかって他にある?
へえ、温度によって伸び縮みする金属とか? そういったのは何に使うの?
ああ、調理器具? 火にかけると大きくなって、冷めると小さく。ほー、それは便利そうね。
うーん、形状記憶とか衝撃吸収とかは?
さっきの、温度で伸び縮みする金属は、そのままの形で大きさだけ変わる。
だから、野営での鍋やフライパンとかに使われる、と。 まあそうか。
衝撃吸収は生物由来が多い。モンスターの甲殻とか。ふーん。
うん、とりあえず今はそんなところで。
また何か思いついたらお願いしたり、見せてもらったりしたいけど。




