第46話 団結 終了
◆side 魔王城◆
いてつく冷気が大地を覆い、氷つぶてが吹き荒れる果ての果て。
並みの生物の生存を許さない環境の奥地にそびえる城に一匹の
魔物が戻った。
小さなピエロを思わせる魔物は彼方から飛んでくるデモンガルーダを
発見し、すぐさま主の下へ報告に向かう。
「ま、魔王様! 魔王様! デモンガルーダが戻ってきたです!」
「何を喚いているんだ。ここに魔王様がいるか?」
「ゲゲッ! パンサード! いつの間に戻ったです?!」
今だよ、と投げやりに答えてパンサードはキャップのつばを持って
くいっと位置を直してからまた歩き始めた。
帰還命令を受けて魔王城に戻ったはいいものの、パンサードは
将魔が三人も倒された事実にショックを受けていた。
マスターナイトの存在を考慮してもアバンガルド王国を
陥落できると思った。驕るつもりはないが自分達はそれだけの
力を貯えてきたはずだ。
城下町を襲わせた手持ちの魔獣はすべて五高に倒され、最大の誤算は
アバンガルド洞窟で見たあの少女。
危険因子を摘むという名目で魔物をけしかけたが、あの時は半分以上
お遊びだった。そこまでの怪物だなんて思ってもいなかった。
もしあの時、本腰入れて潰しにかかっていれば――
「いや、あの三人と同じ目にあっていたな」
「パンサード、気持ち悪いのは前々からですが独り言はそれに
拍車をかけてますです」
「うるせぇ、ふわふわと邪魔臭いんだよ」
「ププッ、これから魔王様にお叱りを受けるものだから
ご機嫌斜めなんです! プークスクス!」
目の前を遮るように飛び回る小さな道化を手で振り払う。
それからはまったく相手にもせず、冷えた長い廊下を歩くと目の前には
木造の門があった。
それ特有の音を立てて扉が開いた先にはすでに全員が揃っている。
いや、全員ではない。
席についているのは将魔8人、側近二人と魔王。
一人足りないな、と疑問を抱いたがすぐにわかった。
"あいつ"はまたどこかでふらついている。
協調性に欠ける野郎だと憤慨したところで何も始まらない。
空席にちらりと視線をやっただけでパンサードはそれを口にもしなかった。
戦死した三人を欠いた全員、そこにいる者達はすでに現状を把握している。
長いテーブルに蝋燭が点々と並び、広い空間にそれが配置されていた。
先ほど、パンサードをからかっていた魔物は飛び込むように
魔王の元へ向かう。
「……先に謝っておく。すまなかった」
謝罪をしながら着席したパンサード。
静まり返る雰囲気とは裏腹に誰もパンサードを責めなかった。
魔王の両サイドに立つ側近二人を見る。
そのうちの一人、撤退命令を言い渡しにきた甲冑の人物。
そしてタキシードに身を包んだ白髪の初老の男。
遠く離れていても魔王と対話が出来るのはこの二人だけだ。
十二将魔と二人を比較すればするほどやや惨めな気分になる。
そう卑下するほど、パンサードは側近二人に軽く嫉妬していた。
オレ達の間には上下関係なんて元々なかったのに――
「さて、全員揃ったところで始めましょうか。
といっても、皆様はすでに事の次第は把握しておりますでしょうが」
「アバンガルド攻略作戦に参加した奴らを責めるつもりはねぇ。
ただいろいろ疑問が残るね」
側近のタキシード、バトラムの話を顔半分が鱗で覆われた男が遮る。
目をつぶったまま、テーブルに足を乗せて行儀の悪い格好だった。
「なぜマスターナイトを完全に殺さなかったかというところだ」
「……僕を疑うのかい?」
ジュオが不服そうに鱗男を睨む。鱗男はそれを無視して全体を
見渡してからまた話を続けた。
「オレだったら全力でマスターナイトを狙う、そして殺す。
そのほうがより絶望感が半端ねえだろ? そうなりゃ敵の士気なんて
勝手に落ちていくさ。開戦と同時に奇襲して首でも落とせば
パーフェクトだな」
「なるほどな……ドリドンには悪魔の素質がある」
鱗男ドリドンに賛同したその男は悪魔のように目が吊りあがって
牙が口からはみ出ていた。そしてテーブルを長い爪でこりこりと
引っかきながら誰とも目を合わせていない。
「茶化すな、ガノアス。
確かに反省点は多いし将魔を三人も失った。
ドリドンの言う事も、もっともだが最大の要因が他にあるだろ?」
パンサードはガノアスに腹を立てながらも冷静に発言した。
その言葉を受けても悪魔顔の男、ガノアスは相変わらず爪でテーブルを
引っかいている。
最大の要因、全員がそれをすでに認識している。
「そのリュアという少女じゃろう」
背の曲がった老人が呟く。
誰も相槌こそ打たなかったがそれが答えだ。
シワだらけの顔を上げて老人は指先を上に向けてくるくると
まわし始めた。
「ドリドンのそれを実行したところで結果は
あまり変わらんかったじゃろう。
将魔を一撃で葬り去る……? ハッ!
この目で見ても恐らく信じられんわ」
「今後の展開を考えても、その少女が障害となるだろう」
甲冑の人物がそこで初めて言葉を口にした。
現地にまでいったのなら、この人物が戦えばよかったのにと
誰もが思った。しかし、将魔の誰一人としてこの人物に
反論する者はいない。
「ふむ、それでは将魔全員で仕留めにかかるかのう?」
ふぉっふぉっ、と笑って冗談めかした老人。
「ネントロ、ならば貴様が先行してもらおうか」
甲冑の人物が冗談を許さなかった。
本気だ、将魔全員がそう確信した。
「冗談でありますじゃ。全員で叩きにかかれば可能性は
出てくるかもしれぬが、あまりに代償が大きすぎる。
そうじゃのう、ワシならまずは外堀から埋めにかかる。
つまりは当初の予定通り、進めましょうぞ」
「ふむ、他に意見はありますかな?」
バトラムが全員に問うと静寂の答えが返ってきた。
ちらりと一言も話していない魔王を見ると、眉一つ動かさずにいる。
何を考えているのか、バトラムにはわかっていた。
しかしここでそれを追求するような事はしない。
「そうですな、ならば私の提案として……シン」
「は、はぁい?!」
シンと呼ばれた小さなピエロ妖精は突然の指名に驚いて
飛び出し、無意味に空中で敬礼をした。
「魔王様の膝でうたた寝しているほど暇ならばこの私が
あなたに仕事を与えましょう」
「わ、私がそのリュアを?! 無理無理無理ぜーったい無理!
大体、あのチルチルだってやられたんでしょ?
キモい奴だったけど将魔の中じゃ指折りの実力だったじゃ
ないですか! それなのに私がぁ?
もう、なにいってるんですかぁ!」
「黙りなさい、誰もあなたの実力に期待してませんよ。
いいですか?
あなたにはこれからリュアという少女を監視していただきます。
彼女がどういう人間なのか、どんな食べ物を好むのか、嫌いな
ものは何か。どういう時に笑い、泣き、怒るのか。
好きな男性のタイプは何か、もしくは嫌いなタイプは?
些細な情報でもいい、とにかくそれらを収集するのです」
「えぇ~? そんな事して意味あるんですかー?」
「現時点において必要なのは情報です、それらが役立つかどうかは
私にもわかりません。役に立たないかもしれません。
しかし、もしかすると思わぬ穴があるかもしれません。
これは重要ですよ、あなたにしか出来ません」
「うえぇぇ……ま、魔王様ぁ」
「……期待している」
魔王の低い声の激励一つでシンの表情は明るくなった。
掛け声と共に瞬く間にシンの姿が見えなくなった。
「単純なやっちゃな……」
ドリドンが呆れたように呟く。
バトラムの判断は恐らく正しい、しかしドリドンはすでに
一連の流れの中からリュアの攻略法をかすかに見出しつつあった。
しかしそれをこの場で言うと、絶対に止められる。
ドリドンはそれを試す機会を密かに待つ事にした。
「お開きのムードじゃが、最後にワシのほうから一つイベントを
催させていただきたい……ほれ」
パンパンとネントロが手を叩くと、パンサードが入ってきた正面の
扉とは別の入り口から、魔物が出てきた。
そしてその後ろに歩くデイビッツとアバンガルド王国の兵士三人。
それらを怪訝な顔で見つめる面々。
「デイビッツ君、お主らのおかげで貴重な情報をいろいろ得られた。
感謝しよう」
「こっちも混乱に乗じて脱獄させてくれた事に感謝してるぜ。
これからはたっぷりとあんたらに協力しよう」
アバンガルド王国の"元"兵士三人も下卑た笑いを浮かべている。
親指と人差し指で輪を作り、金銭の催促をジェスチャーしていた。
「約束ですよ。コレ、弾んでくれますよね?」
「ネントロのじいちゃん、とっととやっちゃえよ。
そのために連れてきたんだからさ」
ジュオがだるそうに手で首を切る仕草をネントロに見せつけた。
ネントロもこくりと頷いてから席から立ち上がる。
「さてさて、私欲の為に仲間を売るとは見下げた屑どもじゃな。
まるで変わっていない……やはりおまえ達には生きる価値もない」
「はぁ……?」
デイビッツが馬鹿にしたように口をすぼめた。
ネントロが指をくいっと動かすと兵士が他の兵士の首をはねる。
頭部が宙を舞い、首の切り口から血を落としながら床に転がる。
ほんのわずかな時間の差で胴体のほうからも血が吹き出でて
そして力なく首なし死体が倒れた。
「え、え……? あ、あ」
剣を握る自分の手と仲間だったものの死体を見比べている。
そして事態を飲み込むと同時に体中の震えが止まらなくなっていた。
ネントロはそれを見て笑う様子もなく、ただ冷たい眼差しをおくる。
「お、おい、何をしてるんだ?」
「違う、か、か、体が勝手に……」
「言ったはずじゃ。屑を生かす道理はない」
「おい、ネントロさん! 話が違うじゃないか!
オレ達はあんた達に協力を……」
「協力ぅ? ハッ!」
喉にからまった痰を吐き捨ててからネントロはまた兵士の一人の
腕を操作した。抗う術もなく、兵士の意志とは無関係に剣を抜く。
「ワシらが本気でお主らを引き入れるとでも思ったか?
ワシらがどういう者達かわかっていたはずじゃろう?
ワシらは誰との共存も望まぬ。
ましてやこんな屑どもは万死に値するッッ!」
ネントロの指先一つでまた兵士の一人が血の海に沈む。
半狂乱になった兵士の命乞いが城内に木霊するがそれを飲む者は
ここには一人もいなかった。
ある者は冷静に、ある者はにやにや笑い、ある者はただ目を瞑る。
残った兵士が自分の首の横にその手に持つ刃の先をぴたりと止める。
「やめてくれ……何でもする……命だけは命だけは命だけはぁぁぁぁ!」
こうして三人の兵士の死体で血の大海が作られた。
残されたデイビッツは逃げようともしない。
いや、逃げられなかった。足が石のように動かない。
彼もまた自分の体の自由を奪われていた。
「勘弁してくれぇよぉ……かあちゃぁぁん……」
大の大人に似つかわしくない最期の言葉だった。
デイビッツは腹に自分の剣を突きたて、その生涯を終えた。
束の間の惨劇が終わるとジュオが躊躇なく血の海に入っていく。
「もっと苦しめよ、ほれ」
デイビッツの死体にジュオが触れると、死にたての肌がみるみると
紫色に変色し、やがて腐った。
「えぐぅ~い」
小麦色というよりは茶色の肌をした少女がうぇ、とわざとらしく
演技する。そして自身の腕に寄生させている茸をむしりとってから
兵士に近づき、そっと乗せた。
茸に水分が吸い上げられるように兵士の体が痩せ細っていく。
「とまぁ、このような許しがたい者達を一匹でも駆逐しましょうぞ。
ふぉっふぉっふぉ……」
ジュオと茶肌の少女がまだ死体で遊んでいるのを眺めながら
ネントロはようやく機嫌よく笑った。
「……では、引き続き当初の予定通りに進めましょう。
ジーチ、例の攻略作戦は順調ですかな」
「うい、奴らオレの子らに手も足も出せねー。
噂の魔法大国が聞いて呆れるぜー。マジぱねぇっすわー」
「では持ち場に戻りなさい。あそこを陥落させられれば得るものも
非常に多い」
「へいー」
だるそうに返事をしてから、石の連なった片腕を持つ若い男は
その場から歩き去った。
残された将魔も次々に席を立ち、それぞれの役割を果たしにいく。
その様子を見送ったバトラムと甲冑の人物。
「世界に見せつけてやりましょうぞ、魔王様。
烏合の衆では決して成しえない我ら団結の力を……」
初めて顔を上げた魔王の目からは一筋の涙が流れている。
どこを見つめるわけでもなく、いつまでも宙に視線を向けていた。
◆side アバンガルド王国◆
「リュア及びロエルはこの度の活躍でBランクに昇級させよう。
後ほど私のほうからギルドへ報告する」
「ありがとうございます!」
新生魔王軍の襲撃から数日明けて、ボク達はBランクになれた。
本当はAランクでも申し分ないと王様は言ったけれど、Aランクには
昇級試験があって、誰もがそれを通過しなければいけないらしい。
特例を認めるわけにはいかないという事でBランク。
そのAランク昇級試験を受ける資格として、更に実績を積まないと
いけないらしいけどボクは魔王軍の撃退、ロエルはユユの評価が
ものすごく高かったらしくてすでに十分だと説明された。
でも昇級試験はまだ先だし、今はそれどころじゃないという事で
始まる日は未定のようだ。
Aランクになればイカナ村へ立ち入れる、でもボクはもう一つ気になる事を質問した。
「王様、新生魔王軍って何なの? あ、何ですか?」
「それについては詳しく知らぬ。
さ、ありったけの報酬も渡したしもう用はなかろう」
近くで王様の護衛を勤めていたカークトンが部下に指示を出した。
兵士の人達に背中を押されるように半ば強引に城から出されてしまった。
どうもおかしい、昨日も説明するといっておきながら今日も
はぐらかされた。
「こんなにもらっちゃっていいのかなぁ」
今まで手にした事のないお金が入った袋を手にしてロエルが
じゃらじゃらと揺さぶっている。
これだけあれば当分、何も困らないと思う。
でも何かひっかかる。本当にこれでいいんだろうか。
「ねぇリュアちゃん、このお金なんだけど……
困ってる人達にあげちゃダメかな?」
「うん、ボクも今そう思っていた」
倒壊した建物が目立つ町並みを見て心の底からそう思った。
支給される食べ物を待つ列を見る限り、普通の生活に戻れない人達が
大勢いる。このお金がどれだけの足しになるかわからないけど
素直に役立てるべきだ。
「そうだよね、じゃあ決まりかな」
お金は王様に返してこよう。そう決めて元歩いてきた道を引き返そうと
すると瓦礫を撤去しているガンテツから声をかけられた。
「よう、お二人さん。
せっかくのお祭りだってのに災難だったな」
「ガンテツさん。このお金なんだけど……そうだ。
ガンテツさんなら正しく使ってくれそうだから……」
説明するとガンテツさんは何度もそれでいいのかと聞き返してきた。
根気よく意志を伝えると、ガンテツさんは納得したのか
腕を組んで少し考えている。
「オレを信用してくれるのはうれしいが、残念ながら受け取れん。
おまえ達がきちんと陛下に説明すべきだ」
「ですよね……無理いってすみません」
「金のやり取りってのは軽く考えちゃいけねえよ。
いつの間にか命のやり取りまでするハメになる。
それが金って奴だ」
ボクもロエルに倣って、ぺこりと頭を下げた。
「ところでおまえ達、これからどうするつもりだ?」
「え、ううんと……そうだなぁ」
ちらりと周囲を見渡したボク達の考えを見抜いたのか
ガンテツは手で制した。
「復興の事なら心配するな。
おまえ達はあくまで冒険者だ、そっちを大切にしろ」
「で、でもボク」
「目的があるんだろ?」
そうだ、ボクの目的。
知りたい事は山ほどあるけどその中でも特に重要なものがある。
でもまったく手がかりがないのでどうしようもない。
「その、なんとかの悪魔だっけか。
そいつの居場所はわからねえが、ウィザードキングダムの
賢者なら何か知ってるかもな」
「けんじゃ?」
「オレも詳しくは知らねえが賢者ハストの名は有名だぜ。
生ける知の宝典とも呼ばれていて、なんでも100歳を超えるとか」
「ひゃくさい?! その人なら何でも知ってるの?!」
「だ、だからオレも詳しくは知らねえって……苦しい離せ……」
思わずガンテツさんの胸倉を締めるほど興奮してしまった。
ロエルにも止められた。
「そういえばユユさんも言ってたっけ。
自分なんかウィザードキングダムのハスト様に比べたら
まだまだ赤子のレベルですらないって……」
ウィザードキングダム。
どこかで聞いたと思ったらトルッポの故郷だ。
でもどうやって行けばいいんだろう。
「あー、でも定期船が動いてたかどうか……
この非常事態だしな」
気まずそうに頭をぽりぽりとかいたガンテツさん。
定期船、という事は船で海を渡らないといけないのか。
海、キゼル渓谷を出た時に眺めたあの青く広がっているものが
そうなんだろう。
お話の中でしか知らなかった海や船。
乗ってみたい、いてもたってもいられない。
「え、あ、ちょっとリュアちゃん! どうしたの?」
ロエルの手を引いてボクは港を目指した。
引き止めるガンテツさんの声も聴かずに、どの方角かもわからないのに。
なぜだか急にワクワクしてきた。
「リュアちゃん、まずは王様にお金を返さないと!」
その一言でようやくボクは我に返った。
◆王の間◆
「陛下、あの二人を手放してよろしかったので?」
ベルムンドが静かに王に問う。
玉座に腰をかけた王は目を細めて、まだそこにリュアとロエルが
いるかのように見つめていた。
「いずれはAランクに上がってくる。
それまで待てばよい、その為にはベルムンド。
復興と昇級試験の日程を急がせるのだ」
「はぁ……しかし現状ですでにカツカツでございまして……
とてもすべてに手が回るほどの余裕は……」
「急がせろ」
「は、ははーっ!」
イエス以外の答えを許さない、低く威厳に満ちた命令だけが響く。
小走りにその場から立ち去るベルムンドを見送って王は静かに目を閉じた。
「リュア、か。いいぞ、とてもいいぞ、逸材だ。
あの少女は必ずアバンガルドの力となる」
ふと同時にティフェリアの事が思い浮かんだが、すぐにかき消された。
代わりが見つかった、それならば治る見込みのない小娘などという
考えがよぎる。
ほんの一瞬でもそう思えるほど、王の中でリュアという存在は
一際輝いていた。
【闇鋼の黒竜チルチル HP 28200】
新生魔王軍十二将魔の一人。
サイズ、パワー共に十ニ将魔ではトップクラス。
小細工のない力押しの戦闘スタイルだが、それだけで圧倒できる。
黒光りする竜燐は竜特化の武器ですらほぼ通さない。
吐き出すブレスは一国を脅かすほどの威力を誇る。




