第160話 バベル計画
◆ ??? ◆
「ここは……」
意識が覚醒したオレの周りには何もなかった。空の上のような白で統一された空間のような、何とも形容しがたい場所だ。そしてオレの体はこの空間の宙に浮いている。手足をばたつかせたら、それなりに自由に動けた。ただし水中を泳ぐような感じでどこか思い通りにいかない。思ったほどの自由度はないなと、オレはすぐにこの空間に飽きた。
「勇者よ……」
「だ、誰だ!」
「勇者よ、再び死んでしまうとは情けない」
遥か彼方に光が見える。光の点を中心として乱反射するような光の柱。その中心にいた、白い髭を腹まで垂らした白髭のじいさん。寝巻きのような白いローブを足先まで垂らして、頭髪は頭の中心には一切ない。その周りを白髪がストレートに生えていた。そう、絵本か何かに出てくる典型的な神様の姿そのものだ。
「あんたは……?」
「そなたとは一度会っている」
「そ、そうだ! オレが殺された時、あんたは力をくれたよな?! あんたは何者なんだ? なんでオレに?」
「そなたは勇者の血を引いて生まれた。勇者ならば果たすべき使命がある。そなたがいかなる人間であろうとな」
「オレは……オレは死んだのか?」
白髭のじいさんは無言で頷いた。そう、オレがミズカル王都で殺された時にもこいつの声が聴こえた。そして目が覚めると剣一振りでどんな魔物も駆逐できる力を持っていたんだ。だが結果はどうだ、パンサードに隙をつかれて無様にも死んだ。英雄になって世界中の女の子達をはべらせるというオレの計画はそこで終わってしまったんだ。
それもこれもあいつらの責任だ。役立たずが、マジで殺してやりたい。
「力があってもオレはパンサードに殺された。あんたが何者かは知らないが、くれた力ってのもその程度だったわけだ」
「絶対的な力などない。使い方を誤れば命を落とす」
「そうか、じゃあオレはゲームオーバーだな。勇者の使命とやらも果たせないわけだ」
「ならぬ、そなたには勇者としての使命を果たしてもらう」
「はぁ? じゃあ何か、またオレを生き返らせてでもくれるってのか?」
また頷きやがるこのジジイ。正直言って勇者なんて糞食らえだし、果たす気なんかサラサラないが生き返らせてくれるってんなら乗ってやる。オレは利用できるものは何でも利用する主義なんだ。それならもっと搾り取ってやるぜ。
「たとえ生き返っても、現世には強い奴がうじゃうじゃいやがる。同じ強さならまたその使命は果たせずに終わる。もっと強い力がないと難しいぞ?」
「案ずるな、次に目を覚ました時には更なる力に目覚めておる」
「マジか?! そこまでしてもらえるのはいいが、あんたは何者なんだ?」
「私は神。この世において絶対にして唯一なる存在、万物の定めを決定する者なり」
ハッキリいって訳がわからんし、頭おかしいんじゃねえのくらいは思ったがここは持ち上げておこう。
「神様! 生半可な力じゃとても使命を果たせない! あなたがそこまで素晴らしい存在なら、魔王軍やあの糞憎たらしいリュアとかいうガキすらも凌駕する力を与えられるはずだ! これが今、オレに出来る最大の敬意だ……ローリング土下座ッ!」
宙に浮きながら土下座の姿勢で数回転。即興とはいえ、我ながら最高の出来だ。
「全ては定めが下す」
光が白となって弾け、視界には何も写らなくなる。そう認識したのも一瞬で、オレの意識は再び深い底に落ちていった。
◆ ミズカル王都 ◆
「いやぁ、皆さんご無事で本当によかったです」
「なんでここにジーニアさんが……」
メタリカのレリーフを輝かせて、堂々と降りてきた楕円形の飛空艇。武装した人達は何人かいるけど、プラティウの姿は見当たらない。いつも一緒なのに。
「お二人が獣の園へ向かったと聞いて、こちらも文字通り飛んできましたよ。バラード大陸は長い間、どこの国や勢力も手を焼いていた場所ですからね。お二人ならばきっとやってくれると思ったんですよ」
「はぁ……それで、メタリカ国はミズカル国を含めたバラード大陸全土の復興に協力しようと?」
「お察しの通りです、ここはどこにとっても重要な拠点ですからねぇ。復興出来ればまた世界的にも経済が潤う事でしょう」
恐らくミズカル国の人達もメタリカの飛空艇を直に見るのは初めてらしい。ボク達は普通に接してるけど、この人達にとっては異次元な存在すぎてもはや口を半開きにするしかない。
それにしても、ボク達が獣の園へ向かう事なんてアバンガルドの王様達しか知らないはずなのにどうやって。王様達に直接聞いたのかな、それにしても早すぎる。
「まずはミズカル国の皆様に安心して暮らしていただけるような環境が必要ですね。これは忙しくなる……。そうそう、私が差し上げたディテクトリングは役立ってますか? 実は魔物にも有効なんですよ」
「そ、そうなんですか?」
「といってもHPくらいしか、参考になるデータは表示されませんけどね。一応レベルも表示されるんですが精度はお察しです」
「魔物のレベル! 考えた事もなかった……」
ボク達にもレベルがあるなら、魔物にあってもおかしくない。それを聞くとなんだか興味が沸いてきた。
「同じ洞窟ウサギでも個々によってレベルが1だったり2だったり。その程度ですよ。期待はしないで下さい。それより、運び込まれた女の子と男性ですが……」
「よう、この通り完治した。一応、感謝してやるよ」
タラップという出口から降りてきたアレイド。上半身だけが裸のまま、そして乱暴な足取りだ。あまり感謝はしていないように見える。
「アレイド! よかった、目が覚めたのか?」
「邪魔だ」
駆け寄ってきたクーデを突き飛ばしてどこかへ行こうとするアレイド。何をされたのか理解できず、クーデはアレイドの肩を掴む。舌打ちまでしたアレイドの豹変した態度、ボクでさえビックリするのに今まで一緒にいたクーデはもっとショックなはず。
「ア、アレイド? ロインの怪我は……」
「目を覚まさないんだから放置だ、お前もついてくるな」
「どうした、アレイド……」
「お前らみたいな役立たずのせいでオレはパンサードに負けた。ったくよぉ……マジでムカつくぜ」
メタリカ国の人達もアレイドの辛辣な態度を静かに見守っている。ロインという女の子は虫の息だったけどクリンカのエンジェルヒールのおかげで何とか命だけは助かった。だけど熱が下がらずにずっとうなされている。メタリカの医療班とかいう人達もこれには首を捻るばかりだった。傷口から菌が入って何かに感染していないかとか、ボクには理解できない事を次々と模索していたけど成果はなし。
それなのにあのアレイドは一体何なの。
「足手まといになった事についてなら謝る……」
「悪いと思ってるなら死ね。今後、オレ様に迷惑かけないようにな」
「すまない……」
「だから本当にそう思ってるなら、この場でいますぐ死んでくれよ。ほれ」
「アレイド……私、嫌われたのか?」
「かわいくて見てくれのいい女ならいくらでもいる、お前は用済みだ。だから早く死ねよ」
「ウソだ……私はそんな風に……思われていたのか……?」
「アレイドさん、あなたは本気で言ってるんですか? 彼女はあなたをぐふぁぁぁっ!」
口出ししようとしたジーニアが首がひん曲がる勢いで殴られる。地べたに倒れこむ、そんなジーニアは他のメタリカ兵士達に何とかしてもらうとして。
「アレイド、いくらなんでも言い過ぎだよ。クーデ達が足手まといなら連れてこなきゃよかったんだ。守る自信も実力もないからそうなったんでしょ」
「……お前は本当にムカつくなぁ。この場で決着つけてやろうか?」
その刹那、倒壊しかかった建物の窓に亀裂が入る。小さな破片が飛び散り、それが他の建物にも伝染するかのように。
「お前さ、もしかして自分は絶対に負けないとでも思ってんだろ?」
今までと何かが違う。前にアバンガルド王都で会った時とは比べ物にならないほどの威圧感。殺気だけで大気や周囲にまで影響を与えるほどの暴力的な存在。この実力でパンサードにやられたのかとさえ思える。
屈強なメタリカ兵士達でさえ遠ざけるほど、今のアレイドは凶暴性に満ちている。
「リュ、リュアちゃん。何か変だよ……」
「大丈夫、ボクは」
【アレイドの攻撃!】
頬が弾けた。何かに接触した。ボクが宙に浮く。
【リュアに5433のダメージを与えた! HP 36307/41740】
「思ったより硬ぇな」
ぶっきらぼうなアレイドの言葉が一瞬で遠のく。そう、ボクはぶっ飛ばされてついには何重にも建物を貫通した上に何回転かしてようやく止まる。止めのように崩れてきた外壁が降ってきて、まるで追いうちだ。
「い、いったぁ……何さ、今の……」
見るとアレイドがあんなに遠くにいる。ボクが空けた穴から見えるアレイドの姿はどこかパンサードのそれと変わらないように思えた。利用できるものは何でもする、そこには情なんて一切ない。そしてこの説明がつかない威力、前までのアレイドからは考えられない。
「もうちょい全力で殴ればよかったか」
「リュアちゃん!」
瓦礫をぴょんぴょんと飛び越えてやってきたクリンカはボクにすかさず、回復魔法をかける。致命傷ではないけど、久しぶりに痛みというものを感じた。
油断、一言で片付けてしまえばそうかもしれない。でもあいつが本気でボクを殺す気なら、どうなっていたかわからない。だから油断したなんて言い訳してる場合じゃないし、今になって悔しさがこみ上げてきた。反応できなかった、この事実が一段と屈辱感を与えてくれる。
「ま、このくらいで勘弁してやるよ。続きは魔王を倒した後だ。ハハッ、やっぱりすげぇやこの力……」
次の瞬間、アレイドは大地を蹴るように跳ぶ。何をするのかと思ったらアレイドの体は着地をせずにそのまま空へと飛んでいった。どこの彼方にいったのか、もうアレイドの姿は見えない。
「今のって……」
「勇者一族にしか扱えない転移魔法だと思います。一度行った場所ならどこへでも一瞬で行けるという夢のような魔法ですよ。いやはや、あれが伝説の血とは……」
歩いて戻ってきたボク達に、いつの間にか復帰したジーニアが説明してくれる。あのジーニアには相当手加減したのが伺える。というより、ちょっと手が当たったくらいの感覚かもしれない。それにしてもこの人、前にもアレイドに殴られていたような。なんだか不憫な人だ。
「じゃあ、アレイドはそれでどこかに飛んでいったんだ……」
「といっても長年引き篭もりだった彼が行った事のある場所といっても限られてるでしょう。それよりお怪我のほうは大丈夫ですか?」
「うん。久しぶりに痛かったなぁ……」
「すごいですね。私なんかこの前、壁の角に小指をぶつけただけで悶絶したのに……」
それボクもやったけど、角を削り取っちゃったんだよね。言わなければわからないし宿の人には黙ってようと言ったんだけど、クリンカがものすごく怒った。うちのリュアちゃんが削ってごめんなさないなんて謝るものだから、宿の人もかなり困っててボクも困った。
「まぁ、立ち話も何ですし今日は飛空艇でお休み下さい。我々はしばらくここに常駐します……そろそろ本国から追加で支援物資が届きますし。他の方々には簡易居住区でしばらく生活して頂きます」
プラティウの事を聞こうかと思ったけど、さっきのショックが大きすぎてそんな気になれなかった。パンサード程度を倒したくらいで何を浮ついてるんだ、ボクは。ダメだ、もっと強くならないと。もっと、もっと、もっと。もっともっともっと、遥か高みを。
◆ メタリカ飛空艇 廊下 ◆
「クーデさん、かなり落ち込んでたけど……」
「私達じゃ何を言っても慰めにもならないよ。今はそっとしておこう……」
なんであの時、ボクは殴り返さなかったんだろう。ここでアレと戦ったら周りへの被害が出る事を無意識のうちにわかっていたのかな。そのくらいあいつは強くなってる。
「アレイドってあんなに強かったっけ……」
「あの人、こう言ってたよ。やっぱりすげぇやこの力って。あの口ぶりからすると、何か裏があるのかも……」
「……それってやっぱり突然強くなったって事と関係あるのかな」
「わかんない。少なくとも性格に関しては元々引き篭もりだったって言ってるし、他人に対して思いやりとかそういうのが欠けているんだと思う。私達よりずっと年上なのに妙に幼い感じだし……」
ボクも人の事は決して言えないけど黙っていた。この力だなんて言い方、まるで自分のものじゃないみたい。今まで戦闘経験がなさそうに思えたのはやっぱり、引き篭もりだったという理由があった。それなのに突然強くなったという事は。
「きゃっ!」
「あ、ごめんなさい!」
考え事をしながら歩いていたら向かえから来る女の人とぶつかってしまった。白衣を着て清楚なイメージ、黒髪を綺麗に後ろで結っている。メガネを光らせながら床に散ってしまった紙の束を拾い上げていた。
「あ、手伝います……」
「いえいえ、お構いなく!」
「大丈夫だよ、ボク達は気にしてないから。これ、大事なもの?」
「バベル計画企画書?」
「触らないでッ!」
紙に書かれていた事を何気なく読み上げたクリンカから、ひったくるように紙を奪った女の人。大人しそうなイメージが一気に崩れた。抱きかかえるように誰にも渡さないと言わんばかりの必死な姿。何か失礼な事をしちゃったみたい。
「あ、ごめんなさい! そんなつもりじゃ……」
「いいんですよ、ハープさん」
「あ、ジーニア局長……」
後ろから現れたジーニアは落ち着いて紙を拾い上げる。ハープという女の人もジーニアの登場ですっかり和らいだ様子だ。
「見られたら困るような資料を持ち歩かせたりしませんから」
「そ、そうですか。それはよかったです……」
「気になります? バベル計画」
「あ、いえ……」
「お二人は神を信じますか?」
唐突過ぎる質問にすぐには答えられなかった。でもジーニアは答えなんか求めてないようで、すぐに饒舌に語り始める。
「この世にはですね。すべてを見守り、統治されている神がいるのです。神はこの世界の誕生を見守り、そして導いてきた。神はすべてを決定した。そして時にはその意思にそぐわないものは……滅ぼした」
そうなんだ、と相槌を打つ事もできない。この人は喋りだすと止まらないのかもしれない。それでいて話はさっぱりわからないという。
「ま、作り話なんですけどね」
「作り話なの?!」
「えぇ」
なにそれ。それじゃ尚更、この人は何を言ってるの。
「神なんてものは人々が何かにすがる為に信仰する対象として作り上げたもの。何かを信じずには不安でいっぱい、人間はそんな生き物なんですよ。各地には様々な伝承がありますが、これらもそういった理由で語り継がれてきたのでしょう。アズマのダイガミ神然り、竜神然り……」
ダイガミ様も竜神も実際に会ったんだけど、言ったらものすごく面倒な事になりそうな気がしたから言わないでおいた。この語りに熱が入ってるジーニアを邪魔しちゃいけない。
「ですがね、そんな作り話でもロマンがあるじゃないですか」
「ロ、ロマンですか?」
「そう、もしそんな絶大な力を持った存在がいるとすればそれはとても素晴らしい事です。その力というものがあるとすれば、いや。あったら人類はもっともっと豊かになるでしょう。このバベル計画はですね、そんな夢を乗せたものなんですよ。神に到達する神秘なる境地……この手でその力が実現すれば、戦争だって失くせます」
「はぁ……壮大ですねぇ」
「何年かかるか、はたまた何十年か。気の長い話ですがね。ね、ハープさん?」
「は、はい。すみません、つい怒鳴っちゃって……」
そうなんだ、としか言えない。怒られた時はどうなるかと思ったけど、なんだか拍子抜けしちゃった。でも神に到達するだとか、何だかそれでいいのかなぁと思ってしまう。それで豊かになるならいいんだけど、本当にそれだけなのか。うまく言えないけど。
「個室に案内しますよ。飛空艇とはいえ、そこらの宿泊施設よりは充実しているのでごゆっくりとお休み下さい」
◆ メタリカ飛空艇 個室 ◆
ジーニアに個室まで送ってもらった後はひたすら、今日の事を考えていた。アレイドに殴られた頬がまだ痛む気がする。どれだけボクはショックだったんだと情けないと思わなくもない。
「ぷはぁ! はぁ、はぁ……あぁ苦しかったのです」
「わっ! 道具袋からなんか出てきた!」
「なんかとは失礼なガキです。このシンがどんな思いでここに入っていたのか……それより、見ましたです。あのアレイドに」
「それ以上言ったら怒る」
そんなに息を止めるほど黙らなくても。伸びきった道具袋を気にするクリンカを横目にボクはベッドに倒れこんだ。なんだか本当に疲れた。
「バベル計画……神だって。ねぇ、クリンカ。このメタリカ国がもし、ダイガミ様や竜神みたいな力を手に入れたらどうなるかな」
「……計画の良し悪しはともかくとして。私、なんだか不安。本当にメタリカ国は皆の為を思ってくれているのかな」
「どういう事?」
「なんか……裏があるんじゃないかなって。ごめん、考えすぎだよね」
「ふふん、神ですか。あのヤサ男が言う神はきっとダイガミや竜神なんかとは別のものなのです」
道具袋に大事に入れておいたはずの非常食をバリバリと食べるシンを叱りつけてやりたい。でもクリンカが無言でそれを取り上げてくれた。
「別というと?」
「だから神、です」
「だからダイガミ様とはどう違うの」
「どちらかというと海の神ゼラードに近い感じです。実在はしないけど、人間が勝手にでっちあげているモノ。伝説の中に存在する力を実現しようと、あのヤサ男は言ってるです。シンから言わせれば、だから人間は馬鹿ですが」
「ふーん……」
地域によっては漁に出る時には必ず海の神に安全祈願として祈りを捧げる。クリンカがそう付け足してくれたけど、半分くらい説明されたところでボクの意識が落ちかけた。今はそんな事よりあのアレイドだ。あいつはあのまま魔王城に行ったんだろうか。
あの強さならもしかしたら、魔王を倒してしまうかもしれない。そうなるとイークスさんだって無事じゃ。
「人がせっかく話してるのに寝やがったです。さてさて、この隙にれぽれぽ……」
寝る間際にシンが何かを書いてたのは不思議と覚えてる。いつか見てやりたい、そんな衝動がない事もなかった。
◆ シンレポート ◆
ねおちやがったです
ふふ しょせんは こども しんは おとななので よふかしするです
あれいどに ふられた おんなふたり
あんな おとこに だまされるほうが わるいのです
なんか かわいそうな ふんいきになってましたが
うらむなら じぶんのしりのかるさを うらむのです
そのてん このふたりは ぶれないこと
ほら きょうも いっしょのべっどで こう くっついて
いかんいかんいかんいかん!
こんなの みては いかんのです!
ばべるけいかく ですか
あのやさおとこは じょうだんめかして いってましたが
なにやら きなくさいごようす
たいこのむかし にんげんが かみにいどもうと とうを つくって
てんまで のばそうとした
そんなおとぎばなしのなかに そんざいする とう
それがばべるなのです
そんなものに ちなんだ なまえをつけるなんて ううむ




