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都市部探索①


ついに都市部への偵察に向かう朝が来た。メンバーは俺とマリアとシルバ。


アイテムボックスには奥様たちに作ってもらった弁当やパンや色々な食糧を詰めてある。


出発する朝に新撰組の彼女たちから行ってきますのキスを貰い、少し後ろ髪を引かれる思いを振り切り都市部へ。


圏央道から中央道のルートで都市部に向かう。

高速道路上に放置車両はほとんど無く、マリアも走りやすそうだ。

高速道路も車が走らないためアスファルトに雑草が生え始めている。いつかは高速道路も草原になるのかもしれない。


八王子JCから中央道に入り、高速道路を走っているが、モンスターは見当たらない。

モンスターたちも隠れる場所の無いところは嫌うようだ。


八王子を抜け日野に入ると、草食系のモンスターが目に入るようになり、鹿のようなモンスターを追いかける狼たちが狩りをしていた。


有名な曲とは逆だが、右手にビール工場、左手に競馬場が見える。競馬場には避難してきた人たちがターフを耕し畑を作り生活しているのが見える。日本中に多分こんな場所がたくさんあるんだろうな。今回はそのまま都市部に向かう。


首都高に入ると、高速道路上に放置された車が目立つようになってきた。しかし、マリアには道路も車の上も関係無いようで、そのまま走り抜ける。


永福町を抜けると、空にハーピーや大きな鳥が目立ってきた。マリアが居るので襲ってはこないが警戒は必要だ。新宿の高層ビルの上にはワイバーンも見える。新宿に近づくのは危険なようなので、環7から行くことにした。高速道路を降りると、ゴブリンやオークなど人型のモンスターが目立ち始める。


オークはマリアの好物なのでマリアが狩っているが、背中に乗ってる俺には堪ったもんじゃない。


しかも狩ったオークは俺が回収しなければならないし、乗り降りや拾い集めるのも大変だ。


それにしても都市部に来てから、全く音がしない。かつては騒音でうるさかった環7のあまりの静けさに不気味に感じる。


モンスターたちが飲み水をどうしてるのか気になるが、今回は生態調査じゃないからスルーすることにしよう。


マリアが居るから襲ってはこないが、かなりの視線を感じる。そろそろお昼でも食べたいが安全な場所が無いので、我慢するしか無いな。


若林の交差点を過ぎた辺りから、急にモンスターの気配を感じなくなった。


するとマリアが急にスピードを上げ走り出した。


「嫌な感じがするから、しっかり掴まって!」


高速道路で走っていたときのマリアが本気じゃないことは解っていたが、今は速過ぎて前すら見えない。


俺は体全体でマリアにしがみついた。


何分走ったのか分からないが、マリアが止まってくれた。


「あの場所はオルトロスの縄張りよ。私でも群れは相手にできないわ」


「オルトロス?」


「頭が2つある犬よ」


「強いのか?」


「1、2頭なら雅也でも倒せるでしょうけど、今追いかけてきたオルトロスは20頭以上居たからね」


「都市部マジで怖い」


俺たちは荒らされていないショウルームの2階で昼飯を食べることにした。


一緒に食べると俺の食欲が落ちるので、入口付近でマリアには狩ったばかりのオークをあげ、俺は奥で弁当を食べることにした。


しかし、自衛隊は都市部奪還作戦なんかよくやってたな。さすがゴジラにも立ち向かう自衛隊。


まだ初日なのにもう帰りたいよ。オルトロスの縄張りには入りたくないから帰り道を考えないとな……都市部は恐ろしい。


お昼を食べ、環7を歩いていると、前に住んでた旗の台に近づいてきた。だというのに、前方のマンションの上に大きな鳥がいた。


俺はマリアから降り、対物ライフルで仕止めようと構える。スコープで見ると、鷹か鷲かは判らないが猛禽類のモンスターだった。


俺は頭に狙いを定め、引き金を引いた。


見事に頭に命中し、喜んでいると


「雅也、モンスターが集まってきたわ、逃げましょう!」


マリアに飛び乗り逃げることに。


(せっかく狩ったのにモンスターに横取りされ、なおかつ音で集まるモンスターに追われるとはな。って前にもこんなことがあったような……あったあったダンジョンで。しかし俺も学習してないな)


結局、国道1号線まで逃げてきた。前に住んでいた旗の台には寄れなかったが、目的の倉庫街には来られたので資材を回収して、今日は倉庫で休むことにした。



お読み頂きありがとうございます。

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