サバイバルライフ
新たな仲間を迎えてから半年が経った。
いくら時間が経っても俺の新撰組の誰とも進展が無いヘタレッぷりはいまだ健在だ。
さて、あれから3ヶ月後に対策本部を大島に移し、閣僚や幕僚たちは大島に行った。
立川基地と米軍基地には田畑を作り移住を希望しない人たちが残った。しかし立川と米軍に居る人たちは意見の相違により仲が悪く、俺たちも米軍基地とは連絡を取り合うが立川とは疎遠になった。
そして、拠点は何故か大曽根村といつの間にか命名され俺が村長になった。俺たちはこの半年はダンジョン攻略せず、戦力増強のために防衛部隊希望者のレベル上げと肉の確保と広範囲の物資探索に当たっていた。
工作機械や住宅建材や農業機械などかなり色々な物資を集めており、村も防衛部と農業部と生産部と料理部と管理部に仕事を分担した。
農業部は農業試験場の研究員の林さんをリーダーに、農業試験場から種子を拝借してダンジョンで色々な作物を作り始めた。ダンジョンは不思議なことに南国の作物も寒冷地の作物が同じ場所で育つため、林さんもサトウキビの隣にホウレン草が育つことが不思議でならないらしい。農業部もほとんど素人集団だが、ダンジョン内は害虫の発生も無く無農薬で肥料も必要無く、農業機械もあるので問題無く収穫できている。
畜産も牛はまだ少ないが家畜は順調に増えており、豚と鶏は驚くほど増えていてもう少ししたら雄は肉に加工する予定だ。
生産部は沖田のオヤジさんをリーダーに建築、武具製作、メンテナンスに分かれて作業をしている。鍛冶小屋も今じゃ小屋と呼べない広さになった。石川姉弟が魔石を使った新たな武器も開発できるため、新撰組用だけだが新たな魔石の能力を持つ武器が完成している。
建築も新たな住宅も建てられているので、旅館で暮らすのはトラウマを抱えた人や介護が必要な人だけなった。
メンテナンスは各種機械や車輌、住宅などのメンテナンスを行っている。
造成は相変わらず人間重機の俺と本物の重機で行っている。
料理部は館長の奥さんがリーダーにつき、パン作り、朝昼晩と週末限定居酒屋をローテーションで当たっている。
管理部は俺が村長兼務でリーダーをしている。管理部はアイテムボックス内の管理と武具の管理がメインだ。皆俺よりアイテムボックスの中身を知っている。
防衛部は斉藤のオヤジをリーダーに拠点防衛と資材回収とダンジョン攻略を仕事にしているが、まだまだ攻略するほどの力は無いのでレベル上げがメインだ。隊員は他の仕事と兼務してので交代で付いている。
他にも館長の診療所や美容師の綾香さんの美容院、野田さんの歯科医院があり、村は充実してきている。
若い男たちは女子高生と仲良くなりたいみたいだが、生産部の鍛冶以外誰も来ず未だに警戒され誰も仲良くなれずじまいだ。それを結婚してる若い職人の夫婦によくいじられている。髭を生やしていた奴は髭を剃ったのに顔が怖いと言われ落ち込んでいた。
(焦らずじっくり親交を深めてほしいね。そんな俺も仲良くなりたいし)
そんなこんなで俺たちはサバイバルライフを送っている。
俺たちは気づいていなかったが、そんなことをしている間にも都市部のモンスターは生息域を拡げていた。
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