レベル6のダンジョン攻略①
俺たちは早速、ダンジョンに入ることにした。
レベル6のダンジョンは通路は幅3mで普通だが、平らで砂混じりで整備された走りやすそうな地面だ。
楓がライフルで倒せるか試したいと言い出して、許可した。
程なく、体長80cmくらいの猪を発見。楓はヘッドショットを狙うみたいで、引き付けてから見事に頭を撃ち抜いた。
俺たちはこのレベルなら銃は有効だねと話していると、奥から何かが近付いてくる音がした。歩美が今度は私と言った時、奥から聞こえる音が変わった。
まるで地響きが近付いてくるような音に、ヤバイと思ったけど、通路に隠れる場所は無い。
それでもライフルで倒せるかと思い、対峙することに。
最初は良かったんだ。通路を曲がって出てくるのは2、3頭でさ。それが倒しても倒しても出てくるんだ、しかも仲間の屍を越えてくる。もう彼女たちは涙目になりながらひたすら撃ちまくる。まるでホラー映画だよ。俺は聖剣に持ち替え稲妻で攻撃。それでも、もう近くまで迫られる。俺が何頭か斬り殺したが、何頭かは俺を抜けていった。そんな時間がどれくらい続いただろう、俺たちは何とか倒しきった。
俺たちはあまりの恐怖と疲労でその場で座り込んだ。
「ダンジョンで銃はダメだな」
「ホント、モンスターを呼び寄せるだけだよ」
「何で1階層なのにあんなに居るのよ」
「もうイヤー」
「私、ダンジョンで銃使わない」
俺たちはダンジョンで銃火器を使わないことにした。
結局、倒した猪は81頭、その後1階層を進むも猪に出会わずに階段を見付けた。
2階層もモンスターが多い。
ナビに聞くと、氾濫が起きても出ないで残るモンスターも多いとのことだそうだ。
俺たちはそれでも進むことにして、ダンジョン奥へ向かう。
銃を使わなければ、多くて3頭なので、慎重に進み、10階層主までたどり着いた。相手は体長1.5mぐらいの3頭。1階層の出来事に比べれば余裕で、俺は一撃で頭をかち割り、彼女たちも2頭倒した。
お腹も空いていたので、アイテムボックスからハンバーガーセットを出し、皆で食べた。
このハンバーガーセットは後6セットしか無い。もっと買っておくべきだった。もうやってる店無いしな。
話は変わるが、猪のモンスターは食べられる。沖田のオヤジさんたち大工さんが猪だから食べられると、焼いて食べた。ちょっと癖があるけど、猪と変わらんと食べていた。他の人にも勧めるが、誰も食べなかった。多分本当に問題無いか見極めてたと思う、だって俺がそうだもん。
証拠に熟成させ、3日後にぼたん鍋にした時に皆食べてたし、俺も食べたよ。
交替で休み、明日はできれば30階層のボスまで行きたいが、ダメなら20階層主の部屋まで行くことにした。
翌朝、装備を整え、俺は聖剣、恋花と美咲は弓、楓と歩美は槍装備で階段を降りることに。
どの階層も敵が多いが、彼女たちは2人ずつに分かれ先に弓で目を狙い怯んだところを槍で眉間を刺して倒してる。矢か目に刺さるのは3回に1回だけど、上手く連係して倒してる。俺は突進に合わせて、かわしながら頭の切り落としを狙っている。でもまだ切り落としたこと無いんだけど、決まったと思っても落とし切れない。
何とか、予定の1時間遅れで20階層主に到着。今回は1頭だけだけど、軽ワンボックスくらいある。俺はさあやるぞと横見ると、皆一歩下がってるぞ?
「何で下がってるの?」
「あんなの突進してきたら避けられないよ」
「確かに」
「壁を背にして戦いましょう」
俺たちは扉を背にして闘うことにした。
デカイ猪は突進の構えを見せ、突っ込んできた。
「あー、俺に来るのね、真ん中だしね」
俺は直撃は避けたが、横にちょっと飛ばされた。
扉に直撃したのに扉は無傷、頑丈な扉だな。
そんなことを思っているあいだに、彼女たちは猪と戦っていた。俺も我に返り参戦しようとした時、シルバが猪の顔にへばり付いた。
猪は嫌がり、壁に擦り付けようとするが、シルバは上手くかわし、猪の隙ができる。
俺たちはその隙を狙い首を攻撃した。だが何度刺しても血は出るが死なない。シルバも振り落とされる。俺は聖剣を刺したまま、稲妻を放ち、それでようやく倒した。
俺たちも傷だらけで、シルバが治してくれたから良かったけど、俺は多分肋骨にひびが入っていたとおもう。
俺たちは満身創痍なので、今日はこの部屋で休むことにした。
レベル7のダンジョンより、強く感じるけど、相性の問題かな。彼女たちは対人戦の稽古してたから、獣系は不得意なのかな。
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