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オヤジ達の暴走


今日は道場で稽古なんだが、道場が騒がしいなと思ったら、近藤さん(父)が皆に内緒でダンジョンに行ってあまつさえレベルアップしてしまった結果、動きのキレが良くなってしまい、なおかつ自慢なんかしちゃうからさー大変。


(俺は知らないよ、勝手に来たんだもん。それに皆さん半信半疑だったのに、やっぱり武道やっていると脳筋に)


俺は館長に足の運びを見てもらいたいのに、終わったら残れって近藤さんの件ですよね、娘に聞いてください。


師範の恋花さんに教えてもらっているけど、ヒントが掴めない。恋花さんからは体幹を鍛えればとアドバイスは貰えたが。


最後に館長からの指導を受けられたが心ここに在らずで、今日は無理なようだ。仕方が無いので今週は体幹を鍛えよう。長老から良いこと聞いたから今日はそれで良しとするか。ちなみに新撰組のお父さんたちの昔話ですよ。親から子へ、戦闘狂の血は遺伝するんですね。


稽古も終わり逃げたかったが館長に連れられ館長の家に。


はいはい、良い大人が喧嘩しない。奥様ありがとうございます。貴女が序列の筆頭なんですね、私も逆らいませんよ。恋花さんには修羅の血も流れてると記憶しておきます。


やっと落ち着いたバトルジャンキーオヤジたちは今度は、武器はどうするのか防具をどうするのかで白熱していますが、ボスの睨みで大人しく議論してます。


多分、奥様が居なければ仕事サボって行ってただろうな。娘さんたちの防具を見て近藤さんが同じ物が良いとなり防具は決まったが、今度は値段を聞いた新撰組がお金を払うと騒ぎだし、カオスですよ。


俺は今日連れてきたシルバを車に迎えに行くと車の中がぴかぴかに! ありがとうシルバ。


シルバを連れ館長宅に入ると近藤さん以外のメンバーがシルバにちょっとビビっていた。近藤さん貴方が昨日シルバに一番びびってましたからね。


新撰組がお風呂から全員上がったので俺もシルバと借りることにした。館長の家は檜風呂なんだけどやっぱり長年使うとそれなりに汚れはつくよね。シルバはそれが許せないらしく、入るなり浴槽や壁にへばり着き掃除してますよ。出る時には浴室がぴかぴかになったので、俺は風呂から出て奥様に一応謝ったが、お風呂を見た奥様がシルバに家の子にならないかとシルバを誘う。あげませんよシルバはウチの子ですから。


風呂から出ると酒盛りが始まってます。強引に座らされると、俺の温泉旅館改造計画が進行してます、何で?


俺の居ないうちに世界がおかしくなったら避難するためですか。発案は新撰組、俺は構いません逆に感謝します。オヤジさんたちのお金で道場と防衛のためにフェンスを作ってくれると、話はそれだけで収まらず秘密基地を作ろうとなり、またボスから雷が落ちた。奥様シルバに餌付けしても渡しませんからね。


結局、俺は散々飲まされ館長宅に泊まることに。朝起きると、館長と恋花さんは仕事に行っており、奥様が優しく気にしないでと言ってくれた。話を聞くと恋花さんにお兄さんがいて、昔はよくオヤジさんたちに酒で潰されてたからねと。お兄さんは今、大学病院で働いていて、家には居ないらしいがちょっとシスコンらしく恋花さんに彼氏ができると戦いを挑むらしい。


(誰か止めてあげて。恋花さんと付き合う人は相当な猛者じゃないと務まらないのか。大変だな恋花さんも)


俺は無事、シルバを取り返し家に帰ることができた。


家に帰り、道場とか建てる場所を考える。土地はあるけど森と山ばかりで平坦な土地が少ないからどうしようと考えていると、ナビがダンジョンクリエイトで造成できると教えてくれた。


俺は早速取り掛かることにして、先ずは木を勿体ないので切って薪にすることにした。


チェーンソーで切ってみるが素人には難しい。ネットでやり方を見たけど、プロに頼むか悩んでる時に思いついた。聖剣使ったらどうだろうと思いちょっとやってみたら、面白いくらいすぱすぱ切れる。俺は楽しくなり2日もやってしまって、母家の裏山が丸坊主に。でもまだまだ森はあるから良いだろう。


翌日、いよいよ造成です。ナビに教えてもらいダンジョンクリエイトを使う。しかし簡単にできるのかと思っていたが簡単ではなかった。ダンジョンクリエイトを使うとかなり疲れるし、少しずつしかできない。金曜日までやったがまだまだ完成には至らない。


でも金曜日に泊まりに来た新撰組の彼女たちは驚いて、近藤さんに人間重機かと突っ込まれた。




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[一言] 「先ずは木を勿体ないので切って薪に」 →「先ずは木が勿体ないので切って薪に」
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